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革靴とシューキーパーの関係は、大空 翼と岬 太郎のそれになんか似ている

情報の波に呑まれず、収集先は厳選する

かつてのチーニー作という、事の真相が分からないプレーントゥの古靴をGETしました。

革靴を手に手に入れたら、まずは相棒のシューキーパーをあてがうのが慣例になっています。

逆に、相方のシューキーパーがないうちは革靴を下ろしません。

シューキーパーは靴と同ブランドのものがないことも多く、あったとしてもラスト(木型)の違いで合わないこともあります。

そういうときは、サードパーティーを使うことになるのですが…


シューキーパーは履いて靴が型崩れするのを防ぐ矯正器具で、サイズの違いはあれど汎用性のあるアイテムです。

専用品である必要がないので、選択肢が無数に広がります。

そして、ネットで「シューキーパー」と検索すると…ライターによって『推しブランド』は様々で、履いたその日にキーパーを入れると言う人がいれば次の日に入れると言う人もいて、逆にどうすればいいのか?が分からないのが現状です。

現代人の一日で浴びる情報量が平安時代の一生分、江戸時代の一年分といわれています。

誰でも情報発信ができる時代になって、情報の量と反比例して情報の質が下がっているのも確かです。

このnoteで書いていることは、情報化社会でとある一般消費者が消費に至るまでの過程です。

「○○とは~」みたいなハウツーnoteではないので、ググれば分かることはあまり書いていません。

選択しているモノすべてが正しいと思っていませんし、それが万人受けするとも思っていません。

貴方が多数の情報発信者に踊らされず、貴方だけの正解にたどり着く思考のヒントになれば…それで幸いです。



あまたあるシューキーパーの中から…

シューキーパーはおおざっぱに、材質が木製とプラスチック製の2種類。

吸湿性がないプラスチック製について、これといってコメントすることもないので割愛します。

プラスチックでも、使わないよりか100倍はマシですが…

木製シューキーパー(シューツリー)だけでも、100均で買えるノーブランド品から数万円する専用品まであります。

ニス加工をしているものが高級感はありますが、素の方が湿気をよく吸います。

普段は靴を買うときに純正品のシューツリーをついで買いしますが、今回は入手ルートが違うので“ジョセフ チーニー”のシューツリーはこちら。

純正はクオリティが高いのと引き換えに値段も高いので、他の候補も探してみましょう。


高くもなく安くもない7千円弱で買えるので推しているブロガーも多く、ECサイトにもよく登場する“スレイプニル”のシューツリー。

これが謎のブランドで、出どころがまったく掴めません。

原産国は中国みたいですが、いかんせん公式HPがないので詳細は闇の中です。

何者かが分からないものにベットはしない主義なので、これはスルーして…


サードパーティなら、シューケア用品関連企業が結構な割合でシューキーパーも作っています。

有名どころから、伊国生産シューケアブランドの“M.モゥブレィ”系列“サルトレカミエ”のシューツリー。

『イチ推し』しているライターは、〇〇の元社員です。

ケア商品は主に“M.モゥブレィ”を使っているので見てきましたが、Amazonレビューには左右で細部の作りが違うなどの酷評が見られ、品質にバラツキがありそうです。

検品体制が上手く機能していないのでしょう。

サイズがイタリア表記でも、“サルトレカミエ”のシューツリー生産は中国です。

1万円近く取って、中華なのもどうかと思いますけど…

別のライターの記事で、「中国製のシューキーパーはやめた方がいい」と書かれていたのが妙に納得できます。

面取りの処理が甘くて、バリが取れていないと。

5千円前後で売られているシューツリーは、欧米ブランドでも生産国を見ると中国になっているのはよくあることです。


靴裏に「Made in England」と刻印されているように英国製なのは間違いないので、イギリスの会社に絞ってリサーチすると浮上したのがシューケア企業ダンケルマン&サンの“ダスコ”です。

聖地ノーザンプトンの名だたる名門ファクトリーの純正シューツリーをOEM生産していることから、その技術力は疑いようがありません。

こういった一流ブランドの大企業はサプライヤーが生産協力をしていて、どこが作っているのかを突き止められたら同じ品質のものが、ハイブランドタグが付いていない分お安く買えます。

売っているブランドで買うのではなく、作っている工場で買うということです。

サンデッドライムはサイドスプリットも入っているので、これにしましょう。

9分9厘決めたところで“ダスコ”の廃盤モデル、シダーアルバニーが半額で投げ売りされているのを見つけました。

フルラストなので横方向のテンションはかかりにくいですが、先代のチーニー純正に瓜二つ(金属持ち手の形状とネームプレート以外は、ほぼ同じ)のシューツリーです。

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相性が悪かったら英国靴をどこかから探してくるか…などと、新たな靴を買う理由づけをしながらポチるのでありました。


予算をかけた方が満足度は上がるとはいえ、こだわりすぎても金は湯水のようにあるわけじゃなし…

極論で言うとハーフラストでレッドシダーだし、もう“無印良品”のシューツリーでよくない?とも思わなくもないのですが、それ言っちゃうと今までの自分の行動をすべて否定することになるので、聞かなかったことにしてください。



今回のオマケは、たかが靴紐されど靴紐

普通の靴好きはこれで終わるのですが、変態なので切れてもいないのに靴紐(シューレース)まで替えてしまいます。


「英国靴だ!」とか「英国製シューツリーだ!」とかエラソーなことを言ってますけど、中身は英国紳士でもなんでもない日本人のオッサンなわけです。

英国靴を履いていても心の中は『大和魂』だということで、シューレースは「Made in Japan」でいきます。

“サルトレカミエ”のR&Dが取り扱っている、“紗乃織靴紐”は国産シューレースです。

革靴のシューレースは差別化がしにくいアイテムなので、ガス紐→蝋引き、丸紐→平紐だけ変更しました。

ヤフーショッピングは放置プレイをすると『クーポン券』で気を引いてくるので、今回は乗っかりましょう。

“紗乃織靴紐”の組紐蝋平は蜜蝋を染み込ませているので「カッチカチ」に硬く、まるで酒の肴になる『いわしスティック』を黒くしただけみたいに見えます。

おかげで、紐を締めたときのベルルッティ結びが「キリッ」と整います。


面取りがキチンとされているので靴への出し入れもスムーズで、純正の約1/3の価格で入手できたシューツリーの評価はドーパミン放出93%、もっとカラバリがあれば自由度が利いたワックスシューレースは75%

紐先が金属セルなので、靴先もアンティークスチールを装着して統一感を持たせればそれで完了です。



noteを書いている中の人はファッショニスタではありません。レビュアーでもありません。 あえてたとえるなら「かろうじて美意識のあるオッサン」といったところです。 自分が買いたいものを買っています。 サポートしなくていいです。 やっていることを遠くから見守っていてください🐰