#003 寺田克也という男
完全拗らせたデザイナーの松本が好きなこと書きます。
雑談に困ったら、使ってください。
好きな作家ってだれ?って聞かれたら、迷わず4人の名前が出ます。
そのうちの1人である「寺田克也」先生です。
ラクガキングの名を持つことで有名な漫画家兼イラストレーターです。ぼくが初めて寺田先生の絵に出会ったのは中学生くらいの時にみた BLOOD THE LAST VAMPIRE というアニメーションでした。キャラ原案を担当しておられ、それまではいわゆる東映アニメーションや、ジャンプなどの少年誌しか見ていなかった自分にはとても衝撃的な絵柄であり、作品もなかなかヘビーな題材でした。
デジタル作画をいち早く取り入れたことでも有名で、最近もいち早くiPadProに作画環境を移行しており、かなり書くことに対してのフットワークが軽いです。iPad二台で絵を描くのは驚きました。
ツールに頼らない
ツールや環境をどんどん変えていく寺田先生ですが、ツールには頼らない作画を目指しているという記事を見て、とても身にしみました。
デジタルだから、反転したり簡単に修正したりできるけど、絵のうまさってそういうことだっけ?と思い直すきっかけになりました。
描くというより、線を組み合わせる工作みたいになっていた数年前の自分は、絵を描くのがとても億劫というか、楽しくない、けど描きたいみたいな、どこかふわふわしながら絵に向かっていたと思います。
絵がとことん上手くなればいいし、それで誰かが喜んでくれるならそれに越したことはない!というあまりにも純粋な言葉が本当に今になって突き刺さります。
絵が好きって、こういうことなんだろう。
ラクガキングという異名を持つ寺田先生ですが、本当に絵をずっと描いているイメージ。講演会や個展に伺った時も、ずっとノートに絵を描いてましたし、本当に息を吐くように描いてる印象です。
学生の時に書いたノートの端に書く落書きを書く感覚なんでしょうかね?
昔何かのインタビューで、まだまだ上手くなれるんじゃないか?という感覚が尽きないという話や、絵が描ければなんでもいいんだ!という話を一貫しているのは、本当にすごいことだと思います。
いつでもホームレスになる覚悟はあるし、それでも絵を描くことは辞められないという意思表示みたいなものがすごくもしかしたら大事なのかもしれません。
全然、村田先生の作品については触れられていませんが、4人の尊敬する作家の中でも、特に思想に憧れている節があるせいか、こんな記事になってしまいました。
数年前に出た、「絵を描いて生きていく方法?」が名著すぎると思います。
絵を描いて生きていきたい人は、絶対に読んでほしい本です。
とにかく絵を描いて食べていくためには?という人に向けてのノウハウがこれにギュッと詰まっていると思います。
是非、興味がある方は読んでみてください。
では。