ライフ・シフトってなに？（その３）

こんにちは、まっつんです。ライフ・シフトってなに？3回目は、見えない「資産」について書いてみたいと思います。リンダ・グラットンの著作「ライフ・シフト」でいう第４章ですね。お金に換算できないモノとのサブタイトルがついています。私たちは、ついつい資産と言うと「金融資産」を思い浮かべてしまいますが、私たちの資産にはお金以外にも色々と種類があると言うのです。

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🔷無形資産ってなに！

グラットンは、この無形資産を、値段をつけにくく、売買するのが難しいが、金銭的資産と無形資産のバランスを取ることが、100年人生においては、欠かせないと指摘しています。それは次の３つです。

１．資産性資産　仕事で生産性を高めて所得を増やすことに役立つ資産

２．活力資産　健康、友人、ﾊﾟｰﾄﾅｰ・家族との関係はよい人生に重要な資産

３．変身資産　多様性に富んだ人的ﾈｯﾄﾜｰｸで、ﾏﾙﾁｽﾃｰｼﾞ人生での重要な資産

特に3つ目の「変身資産」は、マルチステージの人生において、人生の途中での変化と新しいステージへの移行を成功させる意思と能力と説明しています。

🔷変身資産の重要性

多様性に富んだ新しい人的ネットワークは、視点を変えるきっかけとなり、新しい情報をもたらせます。逆に同質性の高いコミュニティでは、変化より同質であり続けることを後押しする傾向が強いと指摘しています。

それは、パットナムが、ボンディングと言った地縁・血縁・職縁などのネットワークを指します。そして、マーク・グラノヴィターの「弱い紐帯の強み」でのウィークタイズを引用して、重要なのは、何を知っているかより、誰を知っているかが大切だとしています。

大規模で多様性に富んだ人的ネットワークは、100年人生において、多くの移行を経験し、働く業種もたびたび変えることを想定したマルチステージの人生を支える重要な要素としているのです。

そして、その新しい情報を活かすためには、また、変身資産にダイナミズミをもたらせるのは、「実際の行動」であり、その行動は、開かれた姿勢を持つことが重要であると指摘しています。画一的な人生をやめて、人生のさまざまな要素を統合できる新しい生き方を実験する姿勢とも書いています。

要は、不安点な時代の到来は、習慣化した既存の行動パターンが脅かされることになる。だからこそ、変化に適応する新しい生き方を意識的に模索する必要があると言っているのです。ダグラス・ホールとフィリップ・マーヴィスの「ルーティン・バスティング」（型にはまった行動の打破）という概念を引用して説明しています。

つまり、知りえなかった新し情報を人的ネットワークから獲得し、枠にはまった行動パターンを意識して変身させることの重要性をしめしています。

🔷エクスプローラー、インディペンデンス・プロデューサー、ポートフォリオ・ワーカーという３つのステージとは

１．エクスプローラー（探検者）

日々旅をして、世界について、そして自分についての新しい発見をするステージ。そして、特定の問いをもって旅をする者と問いを持たないで旅をする者の2種類がいるとしている。人生100年時代には、問いを持たない旅人つまり、冒険者が増えると予測している。

２．インディペンデンス・プロデューサー（独立生産者）

永続的な企業を創ったり、事業を成長させて売却するような、これまでの企業家とは違う、自分の職を生み出す人と定義している。企業に雇われず独立した立場で生産的な活動に携わるためまとまった時間をついやすことに意味を持つ。オットー・シャーマーの「プロトタイピング」という概念を例にして説明しています。すばやく実験を重ね、試行錯誤しながら未来を探索する活動を行うステージです。

３．ポートフォリオ・ワーカー

異なる種類の活動を同時に行うステージ。所得を得ることを目的とした活動、地域コミュニティとの関わりを目的とした活動、趣味を究めることを目的とした活動、等々さまざまな活動のバランスを主体的に取りながら生きようとする考え方である。スキルと人的ネットワークの土台が確立している人には有効な選択肢となるとしている。ただし、都度、思考様式や活動する場所を変えなくてはならないため、切り替えコストという非効率性からは逃れられないと指摘している。

🔷まとめ

やがて、このようなステージを生きる生き方がごく普通の生き方となるとグラットンは指摘しています。人生の様々な段階で、誰もが実践できるものと考えられるようになる。そして更に多様なステージが産まれてくるであろうとしています。そのためにも、目に見える「金融資産」とは別の「無形資産」もバランスよく増やしておく必要があるのです。

今回は、見えない「資産」として、無形資産を説明し、変身資産の重要性とその３つのステージについて書きました。私たちの選択は、よいものもあれば、悪いものもある。そして人生１００年時代には、悪い選択や判断ミスの弊害が大きくなるので、時間をかけて選択肢を理解し、相性のいいものを選ぶことは自然な流れとなるようです。みなさんの人生はどうでしょうか？

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回もよろしくお願いします。

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🟩人生１００年時代なら、あせってもしょうがないと思う、まっつんブログ