🔲プチから始めるライフ・デザイン🔲ーサラリーマンのチートスキルを考えるー

　こんにちは、人生探求の旅ナビゲーターのまっつんです。
　働き方改革による残業抑制で、収入が減少し続けるサラリーマン受難の時代となりました。
　生活残業ができなくなったサラリーマンは、副業という名のアルバイトに活路を見出している方も少なくありません。

　では、サラリーマンってそんなに能力がないのでしょうか？
一度は世界を制した「ジャパニーズ・サラリーマン」とは単なるモブキャラなのでしょうか？
　今回は、そんなサラリーマンを🔲プチから始めるライフ・デザイン🔲ーサラリーマンのチートスキルを考えるーと題して書いてみたいと思います。

🔲 果たしてサラリーマンはモブキャラなのか？

　社畜、モブ、過労死など昨今はあまり良いイメージがないサラリーマンですが、その誕生当初は、全く異なったイメージでした。
　東京・NY・ベルリンというモダンで新しい知的大衆によって形成された都市で働くサラリーマンは、清潔なオフィスで、スーツに身を包み、時間で効率的に働くモダン・ボーイ、モダン・ガール（モボ・モガ）だったのです。
　日本中の若者は田舎暮らしから、都会の洗練されたサラリーマンライフに憧れて上京するそんな大正ロマンなイメージもあったのです。

　そもそも、日本におけるサラリーマン爆誕は、1867年の大政奉還によって明治政府が樹立した際に、政府を支えるインテリ層を武士に頼ったことにあるのです。
　明治政府は学問に長じたインテリ層である士族階級を事務員として採用しました。いわゆる「武士の転職」と呼ばれた士族サラリーマンが始まりです。

　明治政府は、士族階級の登用で急場を凌ぎましたが、明治２０年頃になると近代化と産業化によって、近代的な会社組織では人手が足りなくなってきました。
　そこで、高等教育機関で教育を受けた卒業生たちをサラリーマンとして採用し始めたのです。つまり一括採用の仕組みはサラリーマンの初期から脈々と受け継がれてきたシステムなのです。

　この高等教育機関で教育を受けたサラリーマン（当時は俸給生活者と呼ばれた）は、やはり「エリート」「知識階級」の扱いだったのです。

🔲 AIで仕事がなくなると言われているけど・・・

　みなさんは、巷で噂の「ライフ・シフト」って書籍をご存知でしょうか？
リンダ・グラットンとアンドリュー・スコットの提唱する「ライフ・シフト」は、
経営学者のリンダ・グラットンは、生活資金の破綻を警告し、経済学者のアンドリュー・スコットは、企業、教育機関、政府への提言として書いています。
　
　そもそもタイトルが、ライフシフト１が「The100-Year Life Living and Working in an Age of Longevity」であり、ライフシフト２が、「THE NEW LONG LIFE: A   Framework for Flourishing in a Changing World」なのですから。（日本の場合、原文と異なるタイトルとなることが多い）

　この書籍によると「サラリーマン」はこれまでの、就学→就職→余生という３ステージの人生が、長寿化とAIの発達により、教育を受け直したり、違う職についたりするマルチステージの人生に対応して行かざるを得ないと指摘しています。

まっつんがライフシフトを基に作成

　日本でのセールスが大きいのかライフシフト２では、7人の人生（ストーリー）の筆頭に日本人の若者であるヒロキ・とマドカという若者が描かれています。
　読んでいくとわかりますが、単なるトラック運転手のトムが指令センターからドラックを運転するバーチャル運転手に転職するという話などは、ちょっと無理があるように思えます。

まっつんが、ライフシフト２を基に作成

　自分の人生のストーリーを紡ぐという考えには賛成します、これまでの経験を足場にして「ありうる自己像」へ向けて未来にオプションを多様にしていくのもいい考えだと思います。

🔲 サラリーマンの能力ってなんだろ？

　では、現在のサラリーマンの能力ってなにでしょう。
　社畜のごとく、無休で稼働し続けるパソコンの付属パーツ？
　言われたことしかやらない受動的な人々？
　潰しが効かない労働者？

　そんなことはありません。
　実は日本のサラリーマンはチート能力を有した稀有な存在なのです。

　特に日本のサラリーマンは、一人で何役もこなしてきたゼネラリストとしての能力があるのです。
　野中郁次郎先生の著作「Global Knowledge Synthesizing （世界の知で創る）」の中で、「日産の社員は一人で１０の部品を創るが、フォードの社員は１つの部品を10人で創る」みたいな例えがあったと記憶している。
　欧米のルーティン＆マニュアル的な労働者と日本の自律的なサラリーマンではスキルが大きく異なります。だからそのような生き方では、ライフシフトをしないと生き残れないと、リンダグラットンは警告を発したのです。

日本のサラリーマンのチート能力
①仕事を自分で進めることができる。
②報告書など書類作成ができる。
③事業計画、年次計画、月次計画などの作成ができる。
④企業間の契約書の締結ができる。（つまり価格交渉、利益管理ができる）
⑤目標管理制度やコンピテンシーなどで鍛えられていることで、自分の強みや、課題を理解することができる。

まっつんの考えによるセレクト

　要は、長いサラリーマン人生で、会社の色々な部署をローテーションされて経験と積んできたことで、一人事業主としての基本的スキルは揃っているのです。
　世界の労働者でこれだけのスキルを有しているのは稀だと思います。
あとは、組織に依存せずにその能力を発揮する環境へ身を置くことができるか否かにかかっている。

🔲 まとめ

①最初のサラリーマンはインテリ層であった「士族サラリーマン」から始まった。
②ライフシフトが示す自分の人生のストーリーを紡ぎこれまでの経験を足場にして「ありうる自己像」へ向けて未来にオプションを多様にしていく必要がある。
③日本のサラリーマンは５つのチート能力を有している。
④日本のサラリーマンは、一人事業主としての基本スキルを有している稀な労働者である。
⑤要は、その能力を活用して組織から独立することを決断するか否かである。

　フリーランスや学生起業が流行ってい昨今、サラリーマンのチートスキルは、彼らの能力に引けを取りません。特別な才能やひらめきがないとしても、組織を運営していく基本能力を有しているサラリーマンは、特別な才能やひらめきのある人をサポートすることは十分に可能なのです。
　そういう起業や独立を選択肢の１つとして持てる日本のサラリーマンは、プチから始めるライフ・デザインという考え方がちょうど良いのだと思います。

以上、🔲プチから始めるライフ・デザイン🔲ーサラリーマンのチートスキルを考えるーと題して書いてみました。

最後までお読みいただきありがとうございます。

少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

また次回もよろしくお願いします。

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