30代!ライフを削る長時間労働を回避できるか?
どうも、まっつんです。
今回は、サラリーマンの宿命の長時間労働について少し書きたいと思います。じんじーず第1277話30代をどう生きる?「30代は長時間労働による消耗を回避することができるか?」にも描いていますので、併せてどうぞ!
そもそも時間外労働は給料に組み込まれていた!
時間外労働、通称「残業」は、多すぎるとブラック企業化して大変ですが、全くないのも給料が安くて困る!というサラリーマンの痛いところを突く、需要と供給の微妙なバランスの上に成り立っているような気がします。ワタクシごとで恐縮ですが、まっつんも入社一年目は、4月に配属されて、初めて休んだのが、10月の内定式が終わった後という感じで、そもそも「土日はどうせ夜中まで仕事になるから」と午後から出社で夜中まで仕事なんて日々を過ごしていました。
ある日、新聞に公務員の方が80時間超の時間外労働で、過労死されたという記事が載っていて、同僚たちと「じゃ俺たちは何回死んでるのだろう?」ってくらいの時間外労働でした。当時、先輩からは、「経理は100時間まで、人事は80時間までなら残業付けていいよ!」とありがたい暗黙のガイドラインを伝授していただいてました。昔は、会社の求人票の給料額にも「※時間外20時間程度含む」なんて書かれていましたから、給料に一定量の残業を組み込んで提示してるものも多くありました。そして、36協定も結んでいるのかすら怪しい企業の多い時代でした。今はさすがにそんな企業はほとんどない・・・はずです。
長時間労働はなぜ無くならないのか?
長時間労働もサラリーマンに全くメリットがないのであればそもそも誰も長時間労働なんてしません。長時間労働をすることでサラリーマンにはどんなメリットがあるのでしょうか?
1.残業代が貰える。
一般的には、労働基準法で定められた労働時間の上限の1日8時間、1週間40時間以上働くと、割増残業代の支払が義務になります。通常残業時間は25%割り増しで、22時以降の深夜残業は35%割り増しとなります。当然、残業がデフォルト設定の会社は、きちんと残業手当をくれるはずもないので、何割かはサービス残業となる場合もあります。中には自主的にタイムカードで退社にしたり、パソコンの起動記録が付かないように会社のPCは切って、仕事を続ける人もいます。その場合は無償労働となります。
2.職場での連帯感が生まれる。(仲間意識)
同じ釜の飯を食うとはよく言いますが、苦楽を共にした先輩・後輩の固い絆は、その後の出世にも大きく影響していたのが昭和モデルの会社の実態でした。その部門の実力者の仲良しクラブに入っていれば、そこそこ出世していい給料を貰えたのです。いまだに人事の世界には「KKD(勘と経験と度胸)」が大切だ!という企業も多く、若いうちに長時間労働をすることで、経験と勘が養えると思っている節があります。そのため、残業をしない新人や定時で退社する社員は、出世が厳しくなることもあるとよく言われています。
3.実は残業は楽しい(・・・と思っている)
家に帰っても居場所のない上司や結婚していない先輩たちはあたかも高校のクラブ活動の延長のように長時間労働をしています。「ワーカーホリック(仕事中毒)」といえば聞こえがいいのですが、実は、効率の悪い仕事の仕方をしていたり、ミスが多くて、時間外や休日出勤してつじつまを合わせている人がたいがいです。そういう人は仕事の合間もおしゃべりしたり、タバコやコーヒーを飲んりして、なんとなく皆とワイワイと時間を過ごして孤独を紛らわし、時間外労働の残業代も手に入るという作戦です。
4.出世が速い!
当然のことですが、人の2倍も3倍も会社にいるので、効率や生産性の悪さは時間が解決してくれます。そして、会社の暗黙知に精通するので、結果的に出世が早まる傾向があります。上司も、朝早くから夜遅くまで会社に居る社員は自然と目につきますから、定時出社・定時退社の社員よりも有利になることとなります。そして、このように、長時間労働をした社員や、サービス残業を率先して行った社員が、はやばやと出世するロールモデルが定着している企業では、長時間労働に耐えることが仕事の質より優先され、結果、会社での拘束時間ばかりが増えていく結果となっています。
では、今後の希望は無いのか?
長時間労働からの健康障害リスクなどが多くなったことから、「働き方改革」が始まってますが、言葉ばかりが先行している日本企業が多いようです。しかし、今回のコロナウイルスによってこれまでの状況が劇的に改善する可能性ができました。これまで人員減を続けて、残った社員に残業させることで帳尻を合わせていた企業は、サービス残業に頼った業務スタイルを改めざるを得ない状況です。また、朝から晩まで長時間会社にいることで頑張ってますアピールしてきた社員も在宅勤務になってしまえば、上司と直接顔を合わせることもなくなり、今後は「仕事の質での評価」となっていきます。皮肉なことに令和2年は、コロナの来襲によって、サラリーマンの仕事の仕方がガラリと変わる転機になるのかもしれません。アフターコロナはどうなっていくのでしょうか!ホントの意味での「働き方改革」に期待したいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
次回もよろしくお願いします。