「ボタン式アコーディオンの運指を考える」前編
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はじめに
noteでアコーディオンレッスン第9回目です。
今回はTwitterフォロワーさんからのリクエストにお答えして、「ボタン式アコーディオンの運指」について取り上げてみたいと思います。
ボタン式の運指については、本当によく質問をいただきます。
選択肢がピアノ式よりも多いので難しいんですよね。
最初は指番号を全て書いてあげて進めるのが、教え方としても一番の方法だったりするので、レッスン動画で取り上げるテーマとしては難しいだろうと予想していましたが、案の定苦戦しました!考え抜いた結果、運指についての法則を話そうとすると無理があるので、「私の場合」としてお話ししています。
作っていたら予想以上に長くなりましたので前編と後編に分けました。
今日は、まず前編(18分)からご覧ください。
運指は逆算
これはボタン式に限らず、ピアノ式でも左のボタンでも同じですが運指は逆算して考えるのが基本になります。
その際に、今から弾く旋律がどういった動きをするのか把握しましょう。
上行するのか下降するのか様々な動きがありますが、その動きによってどの指を選ぶのか・必要になる指の本数などが変わってきます。
動作は少ないほうが良い(指は満遍なく使う)
「指は満遍なく使う」というのは、私がパリでボタン式に変えたときにMax Bonnay先生に教えていただいたことです。
同じ指ばかりを多用せずにできるだけ5本の指を使った運指を作れば、結果的に動作は少なくなります。
ここで私が言っている「動作」とは、親指から小指までの指を1回だけ使った単位とでも言えば良いでしょうか。
ドレミファソと弾く時に、12345(親指〜小指)で弾く場合は1動作。
12123と弾く場合は2動作と考えます。
動作から動作への「動線」は短く
ひとつの動作から、次の動作へ移るときには、できるだけ短い動線になるようにするとスムーズに速く移動できます。
ポイントになるのが親指で、親指はしばしばこの動線を長くすることがあります。私は、速く弾きたいフレーズでは親指を使わない運指を考えるようにしています。また、中指のような長い指にも注意が必要です。長い指を曲げて短く使う際にも動きの妨げになることがあるので、5本の指のそれぞれの長さ・特性にも注意して運指をつけるように心がけてみましょう。
同じ音型はできるだけ同じ運指
曲中に音楽用語でゼクエンツと呼ばれる同じ音型が登場することがあります。そういう場合に、私はできるだけ同じ運指になるように心がけています。
習得・記憶しやすいことが一番の理由です。
具体例
ハ長調のスケールを使った具体例を動画の10分47秒から紹介していますので、ぜひご覧ください。
楽器は、4列のボタン式アコーディオン(C配列)を想定しています。
5列の場合は、選択肢がさらに増えて難易度が上がりますが、まずは4列目を使うことから始めてみると発展させやすいかなと思います。
さいごに
前編では、運指を考える上での注意点とハ長調のスケールを例に具体的に運指のご紹介をしました。
後編ではもうひとつの具体例と、同じ音型の場合の運指について解説していきますので、そちらも楽しみにお待ちください。
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