じゃないかもしれない
今年は旅をたくさんした。神社やお寺、森林や海など、おそらく私の人生No.1と言えるくらい多くの土地におじゃました。
家族や友人と行ったところもあるが、基本的に一人旅。なんせ急に突き動かされるので。しかし夫婦でもけっこう出かけた。これはマジで想定外だった。笑
最近、夫が私の変な行動に寄り添ってくれているような気がする。
「今度〇〇へ行ってくるね」
と私が最低限の報告をし、返事もあったかどうわからんくらいが平和な日常なのだ。それが、「オレも行く」と返ってきたときには3度見するほど驚いた。
そして2人で出かけるようになると、私に連れ回されてるだけの夫は楽しんでるのか?と思い始めてきた。
常にフラットテンションな夫。せめて、今のテンション状況「↑」「↓」とオデコに描いておいてほしい。笑
しまいには、なんで私が気遣わなくちゃいけないのよ?とモヤモヤしてきた。
そもそも、ビールとコーヒーを飲みたくなるタイミングが絶妙にピッタリなだけで、あとは互いに自由が好きな私たち夫婦。学生時代からそんなんでも充分居心地がよかった。だから余計な感情は余計でしかない。
モヤモヤ。
で、最近ようやく気づいた。
夫よ、私に寄り添おうとか全く思ってなくね?笑
夫を観察してみる。
白髪が増えた…
顎がたるんでる…
いや、そういうことではなくて、夫は少し変わった気がする。
義両親の介護や看取りやその後のことでここ数年ずっと翻弄されていた。自分中心の生活が最近やっとできるようになった夫。
自分を取り戻してるのかも。
もともと自然が好きな人だから、外に出かけたかったのかもしれない。そんな時、目の前にチョロチョロ動き回るヤツがいたから着いて行ってみたくなったのかもしれない。
そうかもしれない…かもしれない…
絵本「りんごかもしれない」を思い出した。
こちらは大人気絵本作家ヨシタケシンスケさんのデビュー作。私の大好きな絵本。もう哲学書だと思っている。
「りんご…じゃないかもしれない」「もしかしたら…」と妄想が広がっていく楽しいお話なのだが、めちゃ深い。
この世の中は絶対なんてない。それくらい可能性に満ちている。本当にそうだなぁと思う。すぐに決めつけてしまいがちな自分への戒めの本でもある。
りんごじゃないかもしれない?
そもそも全く違うかもしれなくね?
想像すらできない側面があるのかもしれないかもしれなくね?
頭が固くなってる自分にツッコんだりしている。
特に人と接するときは、この「かもしれない。じゃないかもしれない」が大事だと思う。誰かの何かの可能性は未知だから。
夫の話に戻る。
健康のために山歩きをしたい。
ヒマだから付き合ってあげてもいい。
妻ばかり遊び回っていてずるい。
とにかく妻と一緒にいたい。笑
どれもそうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
つまりは…
知るかそんなもん!笑
分かったと思ったところで正解ではないかもしれないのだから。
今は夫と行動のタイミングがたまたま合っているだけなのかもしれない。ビールやコーヒーみたいにね。
モヤモヤするのもアホらしくなってきたよ。
しばらく夫と各地を訪れたいと思う。
タイミングがズレるときまで。