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お金と結婚について

この私のnoteの自己紹介のタイトルにもあるように、私は失恋した事がきっかけで節約と貯金を本格的に開始した。
4年前に婚約していた彼女のご両親から私の給料が低い事が原因で結婚を反対されてしまったのだ。
そして婚約も破棄となった。
その時に感じた、
お金は結婚する上で相手から一定の評価を得る基準なのだと。
私はそもそもその基準以下だったのだ。
もちろんお金だけが原因で婚約破棄となった訳ではない。
当時、彼女が望む理想の結婚や色々な要望に応えてあげられなかったことも多々あった。
その度に彼女を悲しませて失望させてしまった。
私は彼女に対しては自分の要望をほとんど言わなかった。
そもそも彼女には不満はなかったのだ。
彼女を常に最優先に考えて、出来るだけ彼女の望むようにしてあげたかった。
だから毎回会う時は私から出向いて100kmかけて埼玉から彼女の住む群馬まで会いに行ったし、彼女が行きたいところに車を出し連れて行ってあげた。
私は好きな人と過ごせればそれだけでいい。
他に何も望まない。
そういう考えがある。
だが結婚を意識するようになって、彼女もちょっと神経質になっていったのも伝わってきた。
特にお金に関しては「不安だ…心配だ…」と呟いていたのを覚えている。
もちろんそれは私の給料が少ない事から彼女が呟いた言葉。
当時の私はそういった彼女のちょっとした仕草や言動をいつも感じていた。
そして「自分は彼女に相応しくないのかもしれない…」という想いがちょっとずつ生まれていた。
いくら私が彼女の事を好いていて想っていても、それ以上に彼女が毎回会う度に不安そうな雰囲気を醸し出しているのを見るのはとても辛かった。
その結果が両家顔合わせの中止だ。

両家顔合わせの日程も決め、食事の場所も彼女と決め、私の両親にもその旨を伝えていた。
だがその顔合わせ直前に彼女のご両親から顔合わせはできないと言われたのだ。
「その給料と支出でどうやって娘と生活すると言うのだ!
これからの資金計画を説明してもらわないと結婚を許すことはできない!」と。
私はそれを聞いて絶望した。

お先真っ暗とはまさにこの時だったと思う。
まさかそんな事を言われるとは思わなかった。
彼女には予め私の給料や家のローンがある事は伝えていた。
彼女の事は私の両親にはいつも話していて私の両親も彼女の事を気に入ってくれていた。
だが彼女は彼女のご両親には私の給料や家のローンがある事など金銭的な事情はご両親には直前まで伝えていなかったのだろう。
それを聞いて驚いた彼女のご両親が「そんなの聞いてない!」となった訳だ。
私だったら、好きな人と一緒に暮らすのだから相手の事は予め両親には話しておく。
だが彼女は違かったようだ。
彼女は教師だったので公務員。
私は一般的な会社員だ、それも上場企業ではなく下請けの会社の。
彼女の方が圧倒的に高給取りだった。
だから自分(彼女)より給料の低い彼(私)の事はご両親には話しづらかったのだろう。
現に話したらこうして反対されたのだ。
…せめて彼女からご両親に予めきちんと私の事を話しておいてもらいたかった。
こんな結婚直前になってではなく。
そして彼女はご両親を説得しようとは思わなかったのが私にはとても残念だった。
私が同じ立場だったら、好きな人と一緒になるために、どんな状況でも両親を説得して許可を得ようとすると思う。
それが彼女にはなかったのだと思うととても悲しかった。
きっと彼女にとってはご両親、特にお父様は絶対的な存在だったのだと思う。
お父様のいう事は彼女にとっても絶対だったのだろう。
そういう家庭もあるんだなとその時に実感させられた。
私の家とは違いすぎて驚いたが。
私の家庭は、結婚の条件などは全くない。
当事者同士が良ければそれで良いと常に言ってくれている。
だからお金の事も2人で話して解決していけば良いと。
私もそう想っていたのだが、彼女の方はご両親、特にお父様のご意向が顕著に見られ、彼女と2人だけでどうにかしていこうと思っていても、なかなか難しかったのが現状だった。
「私は結婚する事も許されないんだな…結婚をする資格もないのか…」と当時はよくそう思い、自分を責めていた。
そもそも私の給料が低いのが原因で婚約破棄となったので、結果的には私に非があるのかもしれない。
生きていくためにはお金は絶対に必要だからだ。
その不安を彼女が常に感じていて私に間接的にも私に伝えていたのは彼女の正直な気持ちだったのかもしれない。

別れて4年ほど経つが、彼女は他の人と結婚して今は幸せになっている事だろう。
私とは違い彼女のご両親に認めてもらえた彼女の旦那さんは、きっと稼ぎもよく彼女にとっても理想の旦那さんなのだと思う。
彼女が幸せになってくれて今は素直に祝福したい気持ちだ。
好きになった人にはやっぱりどんな形でもいつまでも幸せになってもらいたいと思う。
そのため今は彼女の幸せを心から願っている。

「お金より心」だと私は常々思ってきた。
だが実体験として、それは通用しない事を身を持って感じた。
現実は厳しいのだと。

そのため、今は少しずつでもお金を貯め続けているのだ。
いつか私にも運命の人が現れて、結婚できる日を夢見ながら。
今度はお金が原因で婚約破棄などとならないように。

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