脳梗塞になって変わった自分のこと4

排便に気を使う　｜　

脳梗塞（ワレンベルグ症候群）を2022年大晦日に発症して、それ以前と以後で変わったこと　その4　　　　　　　　　　（執筆時点で約8ヶ月経過）　　　

発症後の便の状態

　脳梗塞（ワレンベルグ）を発症入院したことから、大便についても変わってしまった。まず便そのものも小さく、細くなった。以前出していた便の太さで言えば半分以下でちょこちょことしか排出されない状態が今も続いているのだ。そして便意そのものが弱い。
　嚥下障害（食べ物飲み物が喉から接種できない症状）が約4ヶ月続いたこともあり、その間は喉から管を通して胃に直接、栄養剤が三食送り込まれていた、要は、固形物を食べなかった期間が約4ヶ月弱あったのだが、胃や腸が小さくまとまってしまったかもしれない。若い時の反動か？

元々便秘しやすく大きな便をしていた

　病気前は、特に20−30代は、毎日便が出ることがなく、催してトイレに行くと大きな便をだして、スッキリしていた、そういう習慣だった。よく食べてよく出した、時にトイレで詰まることがあるくらい（恥笑）であった。
　いきむことが癖になっていたり、大きな便で切れる（笑、若いからね）ことも偶にあったが、押し出す力が勝っていた若い時が懐かしい。
　40代になってから、仕事のストレスや食生活の（悪）影響か、成人病検診では引っかかり、便もたまに引っかかるようになり、いわゆる『便秘』というものを意識はし始めた。でも便は相変わらず大きなものが出て、年齢の割に食べて飲むほうであった。便ではあまり困ったことはなかったわけだ。

脳梗塞発症、入院、悲しい初出し

　脳梗塞で大晦日に病院に運び込まれてから、1週間ぐらいは点滴だけで寝たきりベッドの上で生きていた、小便はバルーンで管を通って自動で排出されていたが、便はまだ意識の中にすらなかった。
　そして、上記の栄養剤の胃への投入が開始されたが、おかしな事に空腹感も満腹感もなく、当然、便意もないまま3，4日間が過ぎた。
　若いきれいな看護婦さんに、『そろそろ出ないとまずいですね、お腹も少し張ってきていますよ、下剤しかないかなぁ？』と訊かれ、それでも便意がない。更に脳梗塞のせいか、お腹に力も入らずいきむこともできない、あせる、でも出ないのである。そして、看護婦さんに説得され（あざやかな手つきで）座薬を押し込まれて30分後、抗えないままベッドでおむつの中へ、なさけない初出し。　　
　この時に、薬による強烈な便意と羞恥心があったのを今でも覚えている。便はこれでもかと3回も出て、要は三回おむつ替えとお尻ふきをベッドでされて、これほど傷ついた日はない。これは何とか自分で出来るようにならないと、自分の誇り、尊厳が、（これを最後に排便コントロールが出来るようになった）。　※注：あくまで個人の感想です、様々な意見があります。

便意がなくても出す習慣

　おむつですることはもう避けたい！その一心だった。便が元々出にくい体質ということで、下剤が栄養剤と一緒に与えられた。また、寝たきりの状態からベッドから降りて摑まり歩きができるように早くなれ！と理学療法の女史が言う意味がこのことだったのかと必死だった。
　たまたま個室だったので、毎食（栄養剤）の後、便意がなくてもトイレにしゃがみ、いきむことが出来ないけど自分のタイミングで、少しずつ出すという鍛錬をし、出来るようになった（これは入院生活のなかの、出来るようになったことの中で、歩くことよりも喜びが大きかった）。
　このときの習慣というのが、今に続いている。

今、便秘の恐怖

　そして、食べ物が口から胃へ、嚥下障害が回復していくなかで、固形物が少しずつ消化器系へ入っていくのだが、便意そのものは強くならず、退院し自宅での普通の食事になっても、大きく変わらないのだ。便はやや太くはなったが、元気な頃の半分くらいだし。
　そして、注意しないといけないのは、便秘だ。一日出ないとまずい体だ、一度、本当にひっかかって入り口で動かなくなり、お腹にも力が上手く伝わらず、マジで死ぬかとおもった（座薬もそれほど効かず二日ぐらい、何度もトイレで唸っていた）。
　それからは毎日、少しでも出さないといけないという恐怖観念が植え付けられ、便意がそれほど無いままトイレに行く習慣が残る。しゃがんで出るとき（出てもちょこっとしかでない）と出ないときがあるが気にしない。便秘だけが、いま怖い。若いときの有り余る押し出す力や快感はどこにもない、ちょこちょこでもいいのだ。

つづく、