アカペラ初心者脱却メモ①「目的から逆算するMCの考え方」
【長めの記事です】
こんばんは。まっつんと申します。
アカペラ初心者脱却メモでは、アカペラ初心者が初心者を脱却できるかも!?な内容を私なりの観点でまとめてみようと思います。
前回のnoteと同じくですが音楽には色んな解釈があると思うので、一つの例くらいにお読みください!
皆さんの中にもライブが近づいて演奏はまとまってきたけど、MCは何話すか悩むな〜なんてこと、きっとあるあるですよね。
そんな方向けに、私が普段意識している
「目的から逆算するアカペラライブでのMCの考え方」をまとめてみました。
アカペラ初心者脱却、といいつついきなり音楽的な事ではございません!!
ただあまり話題にされる事がない内容であること、また私はこの考え方が練習〜本番までの判断基準の一つにしているので宜しければお読みください。
○前置き
まず本題に入る前に、私が考えるアカペラにおいてのMCの立ち位置をお伝えしておきます。
あくまで私の考えですが、MCは減点されなければまずはOKだと思っています。
「演奏は良かったのにMCは誰が話すか決まっておらずグダグダだった」とか、「声が小さくてor早口で何を話しているか分からなかった」など、良い演奏をマイナスしてしまわない内容・話し方が出来ていれば、まずはそれでOKだと思っています。
当然お笑いセンスが高い人などは加点も狙えますが、中々難しいですよね。
ですがそういった強みが現状なくとも、演奏が良くなってメンバーに興味を持ってもらえるようになれば普通のMCでも好意的に見てもらえるようになります。
例えばですがアイドルのライブに行くと、MCの内容はほぼ雑談なのにファンは大ウケしています。
これはアイドルに対してお客さんが全員好意的だから面白く感じる内容もあるはずです。
なのでまずは減点しない事を目指し、演奏で好意的に思ってもらえるようになればいつの間にか加点される、くらいを目指してみましょう!
①目的を明確にする
本題のMCの組み立て方について5つのステップに分けて記載します。
今回は例として下記のようなバンドがMCを考える場合でやってみます。
【架空のバンド情報】
・名古屋の大学生、メンバーは2〜3年生が半々のバンド
・J-POPの明るい曲を歌う、歌う曲には手拍子を求めるフレーズもある
・リードボーカルは他大のアカペラサークルに友達が多い
まずはあなたのいるバンドがどんな目的をもってステージに立つか考えてみましょう。
この時点ではあまり難しく考えず、「かっこいいと思ってもらいたい」、「お客さんと一緒に盛り上がりたい」とかそれくらいでOKです。
まだ考えたことがなかった方はぜひ一度考えてみると、普段の練習にもどんなグループにみてもらいたいのかを意識して練習が出来るようになるのでおすすめです。
今回は例として「お客さんと一緒に盛り上がりたい」を目的にしてみます。
②ライブのTPOとバンドのターゲットを考える
次に出演するライブがどんなライブかTPO(時間・場所・場合)とターゲットをどこにするか、 を考えてみましょう。
特にターゲット設定のためにも場合の観点に「どんな人が見るか」をしっかり加味していくと良いと思います。
実際のライブでイメージしてみましょう。
私のいる東海圏ではナゴペラという名古屋の中心部で行われる、数十グループが出演する大規模なアカペライベントがあります。
例としてナゴペラをTPOに沿って私なりに考えてみるとこんな感じです。
・時間:1日中やっている。1バンドの演奏時間は5〜10分ほどで短め。
・場所:街中で野外のステージ、商業エリアなので人通りは多い。
・場合:お店も多く賑やか。ステージ前方や客席後方には出演者やアカペラサークル員が多いが、通りすがりでちらっと見る人や立ち止まって見るアカペラをしていない方も時々いる。
こんな感じでしょうか。
ここで大事になるのが、場合に記載したお客さんがどんな人がいて、どんなお客に届けたいか、どう思ってもらいたか、です。
要はターゲットの設定ですね!
先ほどステップ①で「お客さんと一緒に盛り上がりたい」という目的を決めましたね。
ここでいうお客さんはどんな人でしょうか?
アカペラをしている前列の人?それともアカペラをしてない立ってみている人?もちろん全員もアリだと思います。
こんな風に自分たちの演奏の目的からターゲットにしたい人と、その人たちにどんな感情を持ってもらいたいかを逆算してみましょう!
(もちろんこれがアカスピのようなライブ全然違ったTPOとターゲットになります。)
今回は「商業エリアなので、アカペラをしてない立ち止まってくれた方にも楽しんでもらいたい」、そんなターゲット設定にしようと思います。
①で立てた目的より具体化するのが大事です。
③必要な情報と不必要な情報を分ける
では演奏の目的とターゲットを決めたので、MCに必要な情報と不必要な情報を選別しましょう。
今回はバンド情報の中で必要な情報といえば、「邦楽、明るい曲を歌う」はお客さんに手拍子をしてほしい話をするためにも必要かもですね。
「明るい曲、有名な曲を歌うので手拍子して楽しんでほしい」とかよく聞くと思います。
逆に今回はいらないかも?な情報としては「2〜3年生が半々」だと思います。
アカペラをしてない人からしたら、学年はあまり必要ないと思います。
全員1年生でフレッシュさをアピールして応援してもらいたい、とかもうすぐ卒業のメンバーが多いので卒業ソングを歌いたい、なと話の種に出来るのであれば必要な情報になります。
リードボーカルに他大の友達が多い、もアカペラをしてない人に届けるのであれば不要ですが、アカペラサークルの交流ライブなら必要な情報になるかもしれませんね。
このように目的やTPO、ターゲットによっても必要か不必要はその都度変わると思います!
今回はバンドのコンセプト、手拍子をしてほしいところがある事は必要な情報としてみましょう。
④どうしても話したい事を足す
ここまでで話す内容はほとんど完成!
仕上げとして、「どうしても話したい内容」があれば加えてみましょう。
これは趣味だからこそですが、どうしても伝えたい事があれば入れた方が楽しいかな、と思います。
メンバーが留学に行くので最後のイベント出演になるとか、最近ダイエットに成功したとか…
そんな情報も、1〜2個であればバンドの雰囲気が伝わるので入れても面白いかも!
もちろんそればかりだとメンバーのことを知らない人は離れてしまいますし、尺的にも2回くらいMCのタイミングがある時向けかもしれません。
でもせっかくそのメンバーだからこその演奏をするのであれば、個性が見えても楽しいし、型にはめすぎる必要はないと思います!
⑤誰がどんなテンションで話すか
これでMCの内容は出来たので、最後は誰がどんなテンションで話すかを決めましょう。
せっかく内容を決めても、ここがはっきりしてないとグダグダしてしまいます。
誰が話すか決めて、メンバーになんとなくの流れを共有しておけば相槌を打ってもらえますし、逆に話を止めて流れを潰してしまう事も防げると思います。
また、次の曲はバラードだからテンションを徐々に落ち着かせたり、逆にアップテンポだから盛り上げてカウントに繋げよう、とか話し方のテンションも考えて共有しておけると良いですね!
ネタに振り切っていたり、ミュージカルのような特殊な場合を除き、最低限の流れを共有しておくと全員の心構えがしやすくスムーズに進行できると思います。
これでMCの全体像が完成!
あとはお客さんの方を見て話せるように練習できれば、最低限のMCとしては花丸だと思います。
○まとめ
いかがでしたでしょうか。
当たり前にやっている方もたくさんいるとは思いますが、軽視されがちなのがMCだと思います。
最初にお伝えしたとおり、MCで加点は相当難しく、演奏が良くなれば自然と加点されるのでまずは最低限を目指してみてはいかがでしょうか。
また、目的・ターゲットから逆算して練習をするとMCだけでなくステージでの立ち振る舞いや、抑揚の付け方なんかも考えやすくなると思います。
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お読みいただきありがとうございました。