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ACP勉強会のファシリテーションを担当して感じたこと

12月13日に練馬区が実施している「専門職向けACP勉強会 実践編」に参加しました。基礎編については資料、動画で公開されています。

今回の勉強会は、実践編ということでACPのペアワークに加え、ACPについて理解を深めるためのグループワークも盛り込まれていました。私はグループワークのファシリテーターとして対話の場に参加しておりました。

ACPについての対話を通じて、感じたことをまとめます。


ACPとは?

ACP(Advance Care Planning)とは、「将来の医療やケアについて、本人を人として尊重した意志決定の実現を支援するためのプロセス」です。

その目的は、「本人の意向に沿った、本人らしい人生の最終段階における医療やケアを実現し、本人が最期まで尊厳をもって人生をまっとうすることができるよう支援すること」です。ここでいう本人とは、利用者・患者自身のことになります。

ACPの目的を分かりやすく言うと、「本人が「(いろいろあったけど)まぁ、いい人生だった。よかった」と笑顔で思えるような人生を送れるように支援するということ。」といえます。

参加の経緯

私が所属しているペイシェントサロン協会では、医療従事者と患者の対等な対話を行うための、ファシリテーター養成講座を開催しています。

ACP勉強会で行う予定であるグループワークのファシリテーションの依頼がペイシェントサロン協会が練馬区からあったことで、今回の勉強会でファシリテーターとして参加させていただきました。

会場はCoconeri。写真は4階ひろば。

対話のテーマ

今回は「ACPをするうえで、明日から業務で意識すること、取り組めそうなこと」というテーマで対話を行いました。

私が担当したグループは4名でしたが、参加者がそれぞれ感じたことを付箋に書き出しながら、対話をファシリテートしていきました。

様々なアイデアをラベリングすると、心構え、雰囲気作り、変化を把握する、共有、自分自身の気持ちになるでしょうか。対話を通じて、自分ごととして取り組めそうなアイデアが見つかったのではないかと思います。

具体的なエピソードとしては
・「話したい、聞きたいと思うことを準備しておいて、タイミングを見計らって聞いてみる」
・「逃げ場のないような話をしない」
などが上がりました。実際にACPに関わっている専門職同士の対話は、もっと時間があったらよかったなぁと思いました。

まとめ

今回は10グループによる対話が行われ、いくつかのグループで発表がありました。その中で感じたことは、「実際に聞いたことを本当に理解できているのだろうか」ということです。

人生に関わる価値観は、単純なものではないかもしれません。その人の人生の中で培われてきたものだとすると、「分かった」と感じているのは思い込みかもしれません。もしかしたら、患者さん、利用者さんからの、「(専門職が)分からない思い」を受け取った時に、その状態に耐えられずに安易な回答を探した結果の「分かった」なのかもしれません。

専門職の「分かった」は、バイアスに満ちた偏見かもしれません。大切なことは、分からないことを許容しつつ、患者さん、利用者さんの思いを「問い続けること」なのかも。

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