アニマルカードゲーム体験会感想
めちゃくちゃ楽しかった(小並感)
と、体験会が終了したときはその一言で終わらせたいぐらいには色んな感情が混ざってました。
自分はカードゲームうさぎという作品を熱心に追っているわけではない、カードゲームうさぎが好きなだけのカードゲーマーです。正直に言えばアニマルカードゲーム(以下ACG)も、気になったカードゲームの1つとしてしか見てなかった部分が半分でした。あと半分は環境が進んでいる状態での発売という前代未聞への挑戦への興味と野次馬根性がありました。
しかし、いざ体験会に参加してみたら、サービス開始直後特有のほしい効果がないもどかしさ、というものは殆ど感じませんでした。いい意味で本当に体験会でのデッキなのかと言いたくなる快適さでした。長い歴史のあるカードゲームをプレイした感覚は確かにありましたね。
そういうわけで、メモの意味も込めて感想を書いていこうと思います。ここではどんなカードがあったか、まだ公開されていない効果のカードは何があったのか、というようなことは話しません。体験会で使えたデッキはどういうものだったのか、どんな感触だったのか、ということを書き綴って行こうと思います。
え?感想が遅い?テンション爆上げだったんで帰ったら疲れて寝てました。はい。
ACGのルール
私個人の感想ですが、ACGのルールは良くも悪くもある程度の経験者カードゲーマー、特にMtGやシャドバEVOプレイヤーが馴染みやすいんじゃないかなぁと思いました。
ACGを整備している会社である大興印刷ですが、現在海外をメインに発売しているタイトル、フォース・オブ・ウィル(以下FoW)をリリースしており、そのノウハウを遺憾なく発揮しているように思います。ここでは後述する体験会デッキの感想をより鮮明にしたいのでルールについて軽く触れていきます。
簡単なルール
ここではどういうルールなのかを簡単に綴っていきます。細かくいくと長くなりますし、公式HPにルールは明記されているので細かい部分はそこで確認してください。簡単に言えばマナを増やしてコストを支払い、初期ライフ20点を削りあうゲームです。ほぼMtGと思ってもらってもいいです。
ACGのルールはMtGを基盤にしているため、大体はMtGをイメージしていただいたら大丈夫です。ただMtGとの大きな違いは3つあり、それこそこの中の1つはこのゲーム特有のものではないかと思ってます。
1つは領土カードの扱い方です。領土カードとはMtGで言う土地カードですね。フィールドに出してタップすることで支払いコストを生み出す、まんま土地カードです。ACGではこのカードの出し方が大きく違っています。
MtGでは土地カードもメインデッキに入っています。なので土地事故と呼ばれる土地カードに関する事故が散見されています。これがストレスの元となっている方も少なからずいるのではないでしょうか。
しかしACGでは領土デッキとしてメインデッキとは別に構築されます。領土カードは1ターンに1度領土デッキの上からフィールドに置かれるので土地が手札に来ない、来過ぎて動けないと言うことはありません。まぁ色事故と呼ばれるものは起こりえますが、それでもMtGよりも起こる確率はかなり低いです。私はこれが一番うれしかった。
体験会で使用したデッキの中にはマナ加速できるカードは見られませんでしたが、今後も新しいカードが出てくるので、マナ加速カードが出てきてもおかしくはないと思います。
2つめはコスト関連についてです。これこそACG特有のルールであり、このゲームを面白くしているものだと言ってもいいと思います。
早速ですが下の画像を見てください。
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こちらのカードですが、パッと見でわかるかと思いますがカードの上の部分がコストになります。大きく書かれている数字と、その隣に青いシンボルマークが2つ書かれているこれらがこのカードをプレイするために必要な条件です。
こちらのカード、私も体験会で知ったことですがコストは5となります。初見の方、特にMtGプレイヤーの方は総コスト7じゃないのか?と思うかと思います。私もそうでした。じゃあ隣のシンボルはなんなのか。これはこのカードをプレイするための条件です。
画像では青いシンボルが2つあります。これは水生領土と呼ばれる領土カードが2つ必要である、という意味を持っています。(水生領土は領土カードの種類です。これは公式HPを確認してください。)つまり、このカードは水生領土が2つあれば5コストひねり出せるならプレイできると言うことになります。(これを領土条件といいます)
これの何がすごいの?と思うかもしれませんが、これめちゃくちゃ重要です。正直に言うとこのルールの奥深さを自分は見誤ってました。その
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こちらのカード、プレイ条件こそやや重いですが、コストは2になります。コストは2になります。このゲーム、ライフを削るタイプのゲームですが、初期ライフは20になります。駿足はMtGでいう速攻です。デュエマで言うスピードアタッカーです。ライフの四分の一をワンパンで削るカードがたった2コストで出てくるんですよ。やばくないですか。さすがカードゲームウサギ作中で特価ン千円のカードです。
このように、領土条件とコストは違うものになるので、領土条件を満たすカードが置かれていれば低コストで強力なカードを使用できたりします。実際そういったカードは体験会デッキでも確認できました。つまり領土条件が厳しい代わりにコストが低いカードが増えていけば、領土カードが少なくても領土条件を満たして強力なカードを使うこともできるので、MtGとはまた違う頭の使い方をする楽しみがあると思います。
3つめはメインフェイズと戦闘フェイズの扱いです。これはシャドバEVOに近いです。
というのも、ACGはメインフェイズと戦闘フェイズが同じフェイズで行うことができます。どういうことかと言うと、戦闘ができる動物がいたら戦闘フェイズに入り、戦闘フェイズを終わらせてまたメインフェイズに入ることができます。つまり出し忘れた動物を同じターン中に出して攻撃できる、と言うことになります。
そして戦闘なのですが、これも少し特殊なものになります。ACGでは1体だけで攻撃できるし、複数の動物で攻撃することもできます。同じく防御も1体だけでもできるし、複数体ですることもできます。戦闘に関しては少々ややこしい部分もありますが、それこそMtGよりも戦闘の仕方で頭を使うので慣れたカードゲーマーほど面白く思うんじゃないだろうか、と思います。
カードの種類
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ACGには結構な種類のカードが存在しています。画像は動物、MtGでいうクリーチャーに当たるカードです。他には場面(ソーサリー)、特技(インスタント)、縄張り(エンチャント)、道具(エンチャント)、がありました。厳密には違うものもありますが大体こういうものだと思っても大丈夫だと思います。
体験会での使用デッキ
長々とACGのルールについて軽く触れてましたが、やっと体験会でのデッキの感想を述べます。
5/12に行われた体験会では『レオストーム』、『バーニングソウル』、『冬眠コン』の3つが貸出されていました。『レオストーム』はコンボ、『バーニングソウル』はバーン、『冬眠コン』は重コントロールと、体験会で使うデッキではないだろと同じ卓にいた人たちと笑っていました。しかし、今思えばこれこそがACGの体験会として正しいデッキ選択だったと思いました。
まぁつらつら書くのも面倒になってきたので、サクッと各デッキの感想を述べていきます。
レオストーム
レオストームは作中でも述べられていた通り、まさしくコンボデッキでした。デッキからライオン動物を墓地に送り、それに誘発して様々な効果が発揮される、と言ったものです。
このデッキでよく『ライオンの嵐』をフィニッシャーとして挙げられていますが、それがなくても十分に強いのがまた恐ろしいと感じました。
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というのも、最序盤で出せるスタッツが大きくなる『小さき未来の獅子』やトークンを生み出す『教示する母獅子』が強いからです。
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なにが強いかというと、こいつら先攻1ターン目で展開することができるのがやばいんですよね。『小さき未来の獅子』、『教示する母獅子』の順で出せば1/2、1/1、1/1が先攻1ターン目に出てくるんですよ。『ライオンの嵐』を使う前に物量で押し切れるレベルで強いです。
さらに、このデッキ場の動物を生贄にして効果を発揮するカードもあるのでトークンを無駄なく使えるんですよね。墓地に落とされることで効果を発揮するライオン動物もいましたし、万能除去ができるライオン動物も存在してました。回しててあまりの強さに爆笑しました。さすがウサカス主人公時代のトップメタデッキ。
難点はDEF(タフネス)が低いカードが多かったイメージなので、トークンも使う都合上もし全体に火力を投げるカードがあったら壊滅しそうな点ですね。
バーニングソウル
作中ノラさんが使っているバーンデッキを模したデッキ、という触れ込みのデッキでしたが、まぁ火力がとんでもないとんでもない。レオストームは上振れ4ターンキル可能という触れ込みでしたが、このデッキは事故が起きなければ4ターンで相手ライフは5以下にできます。
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このデッキ、ルール上コストが足りてても領土条件が足りないのでプレイできないこともあって序盤からフルスロットルで焼ききれる、と言うわけではなかったので意外と手札は1枚以下しかない、と言うことは少なかったです。2~3枚を保持することがほとんどだった印象でした。自分は基本的に顔面に火力を投げ続けて勝ってたので盤面コントロールはしてなかったのですが、それが必要ないぐらいにはキル速度が半端ないです。絶対に開発陣にノラさんいましたねこれは。
難点は動物以外の場に残るカードに触ることができないので相手にアドを稼がれ続ける可能性があったことでしたね。それ以外は文句なしの火力でした。
あ、『火達磨』は立派に壊れカードでした。6点火力はただのバカなのよ。
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冬眠コントロール
カードゲーマーなら全員楽しいと言うであろうデッキだと思いました(小並感)。いや、このデッキ本当に回すのが楽しいデッキでした。1人回し絶対に楽しいですよこのデッキ。
序盤は軽量カードを構えてドローゴー、相手の終了フェイズに知恵カードを投げてデッキを回し、妨害で相手を縛り、『冬』で攻撃と防御を禁止して『冬将軍』でじわじわライフを削る。序盤こそライフは削られて10以下になることもあるでしょうが、そこから削れないので自分も相手もハラハラするデッキでした。
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知恵シリーズは使い勝手よすぎでした。使ってて気持ちよかったです。
そしてこのデッキの要の『冬』と『冬将軍』。
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『冬』のロック機能は強力でした。これさえ出せれば今までのダメージは問題ない、そんな安心感すら感じるほどに出した時の安心感はすごかったです。ただ、『冬将軍』が物足りないと感じました。フィールドに1体しか存在できないこと、そしてDEFが少し心許ないことが不満でしたが、それでもほぼ確実に5点パンチを通せるのは気持ちがいいものでした。
難点として、このデッキ『冬将軍』以外でダメージを与えるカードがないので、『冬』が来ないとデッキを回して妨害することしかないです。まぁそれが楽しいのですが。
総評
正直、ACGはよくあるファンが楽しむだけのものなのかなぁ、ルールがあいまいで整備されていない、昔のカードゲームみたいなことになるんじゃないのかなぁ、などと不安に思っていました。大興印刷さんはFoWで知っていたので信用はあったのですが、それでも一抹の不安はぬぐい切れないものでした。クラファンではフルコンを申し込んだのでその分の楽しみはあるのかな?とも思ってました。
ですが、体験会に来てその不安はぶっ飛びました。熟成された環境で作られたデッキを遊ぶ、作中で楽しそうに遊んでいたデッキを遊ぶ、それができた最高に楽しいひと時でした。次回また体験会が行われるのなら絶対に参加したいです。
〆
始まったばかりのカードゲーム特有の試行錯誤の過程が必要がない、と言うと少し寂しいですが、言い換えれば最強の構築済みデッキを狭いカードプールでやり取りできる、ともいえるのでこれまでにない楽しみ方ができるのはとても楽しみです。
もし読んでいただいた方の中に「ACGは興味あるけど実際はどうなんだろう?」と不安になっている方がいたら、絶対とは言いませんが少なくとも私は断言します。
ACGは楽しいぞ!