見出し画像

歴史を辿る「インターネットとメタバース(4)」 Web3.0

ブロックチェーンやNFT、Web3.0、メタバースといった言葉を散見するようになりました。いったいこれらは何なのでしょうか?


いよいよ今回からは上記ワードについて書いていきたいと思います。今回取り上げるのはWeb3.0。始めにWebの仕組みを書いたのちWeb2.0、Web3.0へと展開します。


難しい説明や言葉はなるだけ省き、簡単にイメージできるように書いてみたつもりです。今回は2600字程度になりましたので、時間ある時にお読みいただけたら嬉しいです。


Webの仕組み

インターネット黎明期であった90年代。この頃のWebサイトはHTMLという技術のみでWebページが作られていました。


このHTMLというのは簡単に言えば文章とレイアウトを定義できるものです。


見出しは<h1></h1>でくくりましょう。
本文は<p></p>でくくりましょう。
リンクは<a></a>でくくりましょう。


と言った感じです。

この定義をもとにレイアウトも考えながら書いていくとWebページの骨格が完成します。


好きです。付き合ってください!!

○○より

時代はデジタルだ!と言ってWebページを作って誰かに告白することだってできるようになったんですね。Webサイト型ラブレター。相手にはURLだけ送る方法。


しかし、内容があってもデザインがなされなければ、即見なかったことにされるでしょう。


とほほな結果が目に見えている…。


そう言った経緯から
(どう言った経緯よ!)


もちろんこんな経緯ではありませんが、文章の書き方を定義したHTMLはプログラムやデザインの必要性がより重要となり、時代と共に新たな技術がどんどん生まれていくことになります。


これによってHTMLの自動生成や動きのあるコンテンツが可能となってきました。画面開いたらフワーっと「あなたが好きです!」と現れるといったような。

(これもダメだろ!)


Webサイトが動く仕組みは簡単にいうと、Webサーバーとクライアントという2者間の通信によって行われます。

クライアント
このページ見せて〜とサーバーに問いわせ

サーバー
インターネット上のサーバーが問い合わせを受信
ラブレターページを送信

クライアント
ラブレターページを受信

という構造ですね。


ラブレターページを受信するとページに仕込まれたフワッと処理が走りブラウザ上で「あなたが好きです」がフワーと現れる訳です。一緒にハートでも浮かび上がったらなおグッド。

(それでもダメだろ。)


Web2.0の時代

HTMLは静的ページと言ってそれだけでは動きをつけることができません。フワーっと処理も同様です。HTML内にこの処理を動かす仕組みを仕込む必要があるんですね。


ここでは詳しく書きませんが、この仕組みは時代と共に大きく進化してきました。この進化は当然クライアント側だけではありません。


サーバー側でもHTMLを自動生成するという動的技術が進歩していきます。サーバーはデータベースとも連動できるため、これらの技術を複合したサービスが生まれるようになりました。

Webサーバー + データベース+ 動的技術

こういった要素によって、掲示板、ブログ、SNS、wikiといったサービス、ECサイトなどが生まれてきました。


それと並行して、検索における技術も開発されロボット検索なども作られるようになります。


2000年代中頃になるとWeb2.0というバズワードが流りだしますが、これは「情報が送り手一方通行ばかりだったものが、双方向で流動的になりより有益な情報が生まれるようになった」というような意味を指すものです。


見るだけに留まらず、発信、参加、消費といった文化が生まれていったんですね。


Webの仕組み自体は大きく変わったわけではありませんが、その仕組みをうまく活用することでこう言ったことが可能となっていきます。


それまでに日本で誕生した有名サービスでも2chやmixi、はてなブログ、ニコニコ動画、楽天市場などが挙げられますし、海外ではGoogle、Amazon、Facebook、Twitter、Instagram、Youtube、Wordpressなどと名だたるサービスが台頭してきました。


インターネットは2000年代半ば以降、完全に双方向の時代へと進化していたのです。


Web3.0の時代

そして2010年代20年代、新しい言葉Web3.0が生まれました。


Web3.0とはなんでしょう。


簡単にいうと分散型インターネットと言われています。


モールス信号から技術革新が起きパケット通信が生まれ、分散型通信が誕生しましたが、Web3.0の分散型とはデータが一極集中化しないことを指します。


一極集中型は例えばSNSで「あなたが好きです!」と発信した場合、この発信した先にあるサービスにこの情報が登録されることになります。つまり運営している会社のサーバーにこの情報が置かれてしまうことになるんですね。


「お前あの人のこと好きだったんだ!」


って知らない誰かに知られているかも…
(こわいわ!)


この例えは極端な話ですが、度々ニュースに挙がる個人情報流出問題、これがWeb2.0の大きな問題点となります。それを解決できる可能性があるのがWeb3.0の世界なんです。


Web3.0の世界は個人情報とサービスで扱うデータを分けた世界です。


それを可能とするのがブロックチェーンという技術。これはデータの改ざんに強く、セキュリティが優秀といった要素がある技術です。各種サービスを利用するのにアカウントを作成せず、その代わりに仮想通貨ウォレットなどを利用する形となります。


詳しくは次回の記事で書きたいと思います。


仮想通貨というと抵抗を持つ人もいると思いますが、今後Web3.0と呼ばれるサービスが世の中にどんどん増えてくれば当たり前に利用することになるでしょう。


「インターネット何それ?」の時代があったように。


今回はこの辺で。


次回はブロックチェーンについて書いて行きたいと思います。



***
Top画像:ストックフォト


前回の話を読みたい方はこちらへ。

最初から読みたい方はこちらへ。



参考文献

UNISYS TECHNOLOGY REVIEW 第 110 号,NOV. 2011
Web 技術の歴史 佐藤和雄
https://pr.biprogy.com/tec_info/tr110/11001.pdf


いいなと思ったら応援しよう!

まと。《まとまる》
このnoteはみなさんのスキやコメントが励みになって続けられています。 ありがとうございます。