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探究心が生まれたことで増えた面白味

広義で捉えればnoteもものづくりの一つと言えるでしょう。


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今回もツッコミの人「つ。」さん登場。

(つ:そんなん言われなくても勝手に出てくよ!)

(ま:律儀!呼ばれるまで待ってくれてた!)

(つ: ェ!!(〃゚д゚〃) )

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僕は長年写真を生業として生きていますが、その中でも長く続けている仕事の一つにWeddingの撮影があります。平日は企業案件、土日祝はWeddingって感じです。


Weddingでは撮影以外に写真集を作る仕事もしています。写真集は通常、撮影プロダクションが担っており、撮影、制作、製本の工程を経てお客様の元に届けられます。


フォトグラファーは「撮影だけでいいよ」というプロダクションもあれば、「撮影、制作までお願い」というプロダクションもあります。僕は後者のところに所属しています。


なお、製本はどこもほぼ業者発注です。


製本まで終えるのにだいたい1ヶ月から2ヶ月程度かかりますので、チェックも含めるとおおよそ、挙式日から2、3ヶ月経ったのちお客様の手元に届くこととなります。

(つ:届くまでそんなかかんのかい!)
(ま:制作製本はやっぱり時間かかりますわ)


正直、繁忙期ともなると写真集制作を何件も抱えることとなり、それこそ猫の手も借りたくなるほど忙しくなります。平日の企業案件もありますからね。


そうすると、やはり一定の型にはめた方が効率よく作っていけるわけです。撮る時も同じようなカットを撮り、レイアウトもいつも同じ。


世の中多くのWedding写真集はそうやって作られています。


僕が所属しているところは完全オートクチュール。その時に撮れた一番良い写真を使おうというコンセプトでやっているため、毎回毎回レイアウトが異なります。


これがほんと大変です。毎回毎回パズルのように写真をあーだこーだと組み合わせています。


イヤーこれが本当大変。

(つ:大変って2回も言うなよ。仕事もらってんだろ)
(ま:まぁ待て待て、慌てない慌てない。)


オートクチュールなのですから、フォトグラファーが10人入れば10人それぞれの個性が現れます。


その中に次元の違う写真集を作る人がいるんです。


メチャクチャおしゃれ。カッコよくてハイセンス。結婚式の写真集は思い出を残すものですが、その領域を遥かに凌駕した芸術の域と呼べるほどのレベル。そんな作品と呼べる写真集を作る人がいるんです。


写真集に対する捉え方そのものが違っているとしか思えません。


そのクオリティを見て僕の意識が変わりました。


その域まで行ってみたい。そこから見える景色はどんなものだろうという気持ちが湧いてきたんです。


その人でしか作れない世界ってやっぱりあります。同じようにやっても同じ世界観を作れるわけではありません。


自分に何が足りていないのか、どこを改善すべきなのか。どんなことに気が付くべきなのか。自分なりの写真集という探究心がより一層高まっていました。


その結果、撮影と制作の面白味が増えました。


与えられた仕事を何も考えずにこなしているだけでは、こう言った面白さには気づかなかったと思います。すごいな〜、なぜこんなハイクオリティなものが作れるのだろう。


きっかけはそんなことからでしたが、何かの拍子に気づくと途端に捉え方が変わるっていうのはあると思うので、これからも意識的に考えていくことは続けていきたいです。


探究心が持たらすもの。それは進歩や後退という名の面白味なんだと思います。


(つ:って私いること忘れてない…?)



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Top画像:ストックフォト


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まと。《まとまる》
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