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なぜ別荘地の戸建てを選ばなかったのか
東京から離れる決心をして、転居先を探していた時、別荘地にするか、リゾートマンションにするか決めずに、いくつか見て回った。
東京に出てきてからは、賃貸アパートを転々とし、30代後半からは賃貸マンション、そして、勤め始めて3年が過ぎ、ローンが組めるようになったので、それで中古の公団住宅を購入した。バブルの時だったので、今の値段だと2,000万にもならないが、購入した時には5,000万以上の値段だった。
ずっと住宅ローンの支払い追われた。ローンの返済が終わったのは、定年間近である。
東京に出てきてからずっと集合住宅に住んでいたので、戸建ては魅力的だった。音楽を大きな音を出して聴くのが、数少ない趣味なので、近隣を気にしなくてもいい別荘地の戸建ては、とても魅力的だった。少し憧れた。
ということで、最初からリゾートマンションに絞って探したのではなく、まず別荘地を見て回った。何となく物件のあたりをつけて一人で見て回る時には、タクシーを使った。候補がだいたい決まった時には、不動産屋さんの案内で廻った。
当たり前と言えば当たり前のことだが、別荘暮らしをするには車がないとどうしようもないなぁというのが分かった。電動自転車だけではどうも対応できないなぁという感じがした。
それに手頃な物件は、何らかの問題を抱えていた。屋根からの雨漏りや、床からの湿気でのカビなど。これは素人の私でも分かることで、それは案内してくれた不動産屋さんもちゃんと説明してくれた。
戸建ては怖いなぁと思ったのは、一見したところでは素人には、少なくとも私には分からなかった、シロアリ、床の傾き、床からの湿気の問題である。それから天井裏に動物が住み込んでいることもある。
安く手に入れてもどこまで補修に手がかかるか検討がつかない。特に屋根の補修だと数百万円かかる見込みがあるし、その上、部屋のリフォームまでとなると、DIYが余程好きか、これから老後の楽しみでトライしてみようという気がないととても無理だなぁと思った。
そして、何より大変だと思ったのが、庭の雑草や生い茂る樹木との戦いである。ここ伊豆だけの問題ではないのだが、猿・イノシシ・リス・たぬきなどが民家まで押し寄せてきている。特に猿と猪がやっかいそうだ。
それから別荘地ではよく問題になる、別荘あらしの存在だ。
別荘地なので、人が住んでいないと思って侵入され、不幸に鉢合わせしたら、多分、刺されるか、殴られる可能性がある。場合によっては、殺されるかもしれない。
ということで、車の問題と家屋の修繕や庭の手入れの手間暇、そして安全などを考えた末に、別荘地の物件はなしにした。