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57.アールグレイクラシック

お天気のすぐれない日が続きますね。あちこちと病院に通い始めた事で体調自体は大分よくなったかなと思うのですが、それでも曇ってる日はどうしても調子が下がり気味になります。眠りが浅かったり、逆に昼間ねむくてぼんやりしたり。寝てもいいんでしょうけど寝てしまうと日の当たる時間が短くなるのがどうにももったいなくて、ちょっと起きる為にお茶を飲もうと思いました。

何にしようかなーと迷っていたんですが、前から飲みたかったやつを今日は淹れてみましょう。


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アールグレイクラシックフィーユ・ブルーのフレーバードティーです。フレーバードティーが好きな割にはそういえばアールグレイをあまり飲まない気がします自分。柑橘系よりは甘い果物や花系を選びがちなのと、アールグレイの味は大体どれも似たような感じで、飲まなくてもわかるから、なのかもしれません。飲んだ時の驚きがそんなにないというか。なのでサンプリングセットに入ってた事で久々にアールグレイを手に取ったんですが、こんな機会でもなければなかなか手に取らなかった気がしますね。手に入ると久々に飲んでみたいなと興味が出てくる、アールグレイ。

袋を開けるとぶわりと濃厚に柑橘が香ります。すごい。ザ・アールグレイって感じの濃さ。酸味がぐっとくる強い香りで、酸っぱい味が想像できて、唾液がじゅわーっと出てきちゃうレベル。ところが淹れるとその香りはぐんっと落ち着くんですよね。すごく穏やかになって、酸味が香りながらも甘みもある柔らかい香りに変わります。花のような印象もありますね……。では一口……。

うっっっま……。澄んだ甘みがすーっとくる……そしてじわーっとくる旨味……。えっ、なんて穏やかで澄んだ味わいなんだ。アールグレイ???私の知ってるアールグレイと何か違う。舌が慣れてくると穏やかに香るベルガモットを拾い始めます。でもこのベルガモットはメインって感じであるんじゃなくて、お茶の甘み旨味にそっと添えられているような印象ですね……。お茶とベルガモットと二人でひとつの主役、みたいな添い方。渋みもなくて飲みやすい。酸味はあるんですけど舌の上でひっかかったり弾けたりする感じじゃないんですよね。まろやかにすーっと通っていくような、爽やかでジューシーでどこか瑞々しい感じの澄んだ酸味。しかも後味ではさっぱりと溶けて消えていきます。

香りが柔らかいからアールグレイ!って感じのがつんと来るような感触じゃなくて、じんわりと染み入るような味わいになっている。だからといってアールグレイらしさが薄すぎる訳ではなく、味わい全体にヴェールのように、心地よくベルガモットの香りがかかっている感じがするんですよね。ちゃんと香りはある。それに穏やかに包まれる感じ。ふわーっと、アロマを焚いているような、そういう包まれ方。

ほうっとリラックスできる味ですね……癒される……心地いい……。これを一口飲んでから目を瞑って深く呼吸すると、頭の奥の凝っている部分がじわじわっとほどけていく気がします。アールグレイって柑橘のイメージから太陽とか眩しい日差しとか、そういうイメージが私にはあるんですけど、このアールグレイは日だまりみたいな感じがしますね。柔らかい日の光があたって、ぽかぽかしている場所の匂いがする。これは、今まで飲んだ事のないアールグレイだ……驚いた……アールグレイはどれ飲んでも大体一緒だろうと思っていた……。

飲んでるとすっきりするどころか眠たくなってきたんですけど、飲みながらぼうっとリラックスしているとお昼寝に相当するぐらい休まったみたいで、1時間くらいで頭がすっきり目覚めてきました。すごいな、リラックス効果。眠る事だけが身体の回復手段ではないのかもしれない。そういえば眠りにはついててもリラックスはできてなくて寝起きがだるい、なんてこともありますもんね。安らぎたい時に最適かもしれないこの茶葉……単品でも買っちゃおうかな……。

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