気になる時が、はじめ時
「始めるのに遅いことはない」
よく聞く言葉ではあるが、それは実際に始めた人にしかわからないな、と思う。
大抵これを言っている人は何か成し遂げた人ばかりで、自分に縁遠いと思ってしまう。
私は27歳の時にフラダンスを習い始めた。
24歳で新婚旅行にハワイにいった時からフラダンスは優雅で綺麗だなと思っていた。だけどそれは見るだけの話。自分がやるなんて想像もしていなかった。
そしてたまたま私の80代後半の祖母が体操がわりに習っていてそれを見に行って自分もやりたくなったのだ。
それはちょうど私が子供に恵まれず心身ともに疲弊していた時のことで、何か新しいことを始めたかった。
今までダンスなんて一度も習ったこともない、体を動かすのも学校の体育ぐらいの私がフラダンスなんてできるのだろうか、20代の後半で初めていいものなのか、一瞬悩んだ。
でも案外その世界に飛び込んでみれば、自分より年が上でも新しく始める人もいたし、30代半ばの今の私にしてみれば20代で始めるなんてなにも遅いどころかむしろ早いし、どんどん新しいことしなよ!と思う。
打ち込めることが欲しかったその時の私は始めてから2年間、月3回のレッスンに加えて毎朝30分の基礎練習とできる限りの復習をして、ディナーショーで先生に連れられ人前で仕事として出られるまでになった。
その後、妊娠中に出血や破水があり一旦フラを離れることになるのだが、縁があって今はまたゆるりとフラをしている。
縁があった、と一言でかたづけてしまえばそれまでなのだが、私は自分が気になるな?やってみようかな?と思ったタイミングで始めたのが功を奏して長く楽しく続けられる趣味になったのだなと思う。
今では気分転換に踊るとこがあるほど、私はフラが好きだ。
年齢に対して早いもの遅いもない。
気になった時がはじめ時、吉日だ。
私はこれからもやりたいことを見つけたら何歳からでもはじめて彩豊かに生きたい。