誠心誠意は自分の内から湧き上がってくるもの
どこの企業でもお客様に対して誠心誠意対応して欲しいというのは当たり前のように言われていることと思う。
接客業に携わるようになって20年だが、自分自身はやっと誠心誠意の真意を理解できるようになったと感じている。
誠心誠意の接客は上部で取り繕えるものではない。
小手先の技術で満足しているようでは誠心誠意の接客とは言えない。
接客用語はいらっしゃいませ、ありがとうございます、お待たせいたしました、申し訳ありません、など決まった言葉をよく使うが、心の底からそう思って伝えられている人はどれぐらいいるだろうか。
私は自分で商品を作って販売してみて身に沁みたことがある。
(いろんなお店がある中自分のお店に)
「いらっしゃいませ。」
(数ある商品からこれを選んでいただいて)
「ありがとうございます。」
(お客様の貴重なお時間をいただいて申し訳なく)
「お待たせいたしました。」
(ご意向に添えず)
「申し訳ありません。」
同じ言葉を使っていても、心から湧き出る感情があるのとないのとでは大違いだ。この感情をもって接することが誠心誠意なのではないだろうか。
商品を作った張本人は考えなくてもその言葉がスッと出る。もちろん、自分が作ったものを接客をしていて実際に買ってもらった際は()の中の言葉も直接伝えた。
作る側でない販売だけの仕事だと、上部だけで処理して話している場合をよく見る。
販売員は、その商品に対して愛着を持っていることが大事なのではないだろうか。
みんながみんな、好きなものばかりの販売ではないだろうから、それは仕事の合間だけでも構わない。
自分の働いているところの商品が好きであれば、自然とお買い上げいただきありがとうございます、という気持ちが湧いてくる。
お客様に喜んでいただけて私も嬉しいです、と思える。
そう言った内側から湧き出る感情を大切に、きちんとお客様へ伝えることで、誠心誠意心のこもった接客をできると私は思っている。
そしてそんな販売員を私は育てていきたい。