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大阪堺筋本町の社会保険労務士⚖️マチネ社労士事務所の上田麻美です⚖️
士業の先輩に勧められて読んだ本のお話しです。
伊那食品工業株式会社 と言う会社をご存知でしょうか。
長野県にある「かんてんパパ」と言う寒天を作っている会社だそうです。
その会社の塚越寛さんと言う社長さん(2021年9月現在は最高顧問)が書かれた
「年輪経営」と言う本を読みました。
この本が出版されたのは2009年です。その時点で、伊那食品工業株式会社は創業48年経っていたとのことですが、連続で増収増益しているそうです。
それだけでも、すごいなぁと思ってしまいますが、塚越社長は「増収増益はそんなに大切なことでしょうか」とおっしゃいます。
塚越社長は増収増益の素晴らしい実績よりも
社員をはじめ伊那食品工業に関わっている人たちの「幸せ」
が大切だと言います。
年輪経営の「年輪」はもちろん樹木の年輪からとっているのですが、木は良い時も悪い時も、成長を止めません。
無理をせず、その時のペースで、でも必ず成長しています。
企業の成長に関しても自然体で成長して行けばいい。少しずつで良いから確実に前年より成長する。
そのことを年輪経営と呼び、目指しているそうです。
この本の中で一番びっくりした言葉がありました。
「利益は経営のカス(うんち)」
と言う言葉です。
ウンチを出すことを目的に生きている人はいない。でも健康な体なら自然と毎日出る。出そうと思わなくても出てくる。
利益なそんな程度のもんだ。
とおっしゃっていました。
そう考えれは「うんち」にこだわるより「健康な体」にこだわった方が良いなと思いますよね。
健康な体・・健康な会社ってどういう会社なのか?
と言う答えは「バランス」だそうです。
企業規模に相応しい販売網・研究開発体制・社員教育・地域貢献・環境への配慮、貢献。
そのバランスが整って健康な会社になる。
体が健康になれば、自然とウンチも出るようになる。と考えて経営をしてきたそうです。
では、「利益」は何のために出さないといけないのか?
利益いるん?って私は思ってしまいました・・。
誰のための利益なんかな?と。
うんちなんて捨てるやん。トイレに流す程度のもの。
うんちそのものに価値はなく、「健康な体」が大事じゃないのか?
と思ってしまいました。
何のために会社を健康にするんだ?健康な会社は誰のためにあるのか?
その答えが冒頭の社員をはじめ伊那食品工業に関わっている人たちの「幸せ」が大事と言う言葉にあります。
会社は何のためにあるのか?の答えは
社員を幸せにするため
社員を幸せにするための手段として「利益」を使う。
幸せな社員が会社に増えれば、体がより健康になり利益も増える。
よく考えれば、会社の健康の要であるバランスを構成するもの
販売網・研究開発体制・社員教育・地域貢献・環境への配慮、貢献は
全部「ヒト」がやることですよね。
そのヒトを幸せにすることは、非常に合理的だと言えます。
幸せを感じるには、より給料が増えるとか、より働きがいを感じるとか、より快適な職場で働けるとか、色々な要素があるだろうと思いますが、これらの実現と会社永続のバランスをとりながら経営していくべきだと書いてあります。
会社は何のためにあるのか?誰のためにあるのか?
そう聞かれると、私は毎回こう答えます。
会社は「永遠に存在し続けるため」にある。
永遠に存在し続けて何をするのか?の答えは
関わる人を幸せにするため。
そのために自分が社労士として出来る事はたくさんあるなと思います。
またその結果幸せな人が増えることを想像したら、社労士の可能性に嬉しくなって
ワクワクしてしまいます。
ご興味があれば、読んでみてください。