キツネ

キツネ。小さい頃よく絵に描いていた。こんもりした耳の形とかシュッとしたシッポがなんとなく楽しかった。

キツネといえばなんだかあまりよろしくない性格っぽく描かれがちだ。「ズートピア」でニックは狡猾なやつだと皆から思われていた。彼自身もそんな周りの目に応えるかのように、詐欺を働いたりしていた。

ニック、本当はいいやつなのにね。

周りからレッテルを貼られると、いじけたような、寂しいような気分になる。それで、そのレッテルにお応えしてやろうじゃないの!と妙に挑戦的なふるまいをしてしまう。そんな感じで悪いイメージはどんどん「正解」になってしまって、広まっていく。多分そんな感じなんだと思う。

例外的にキツネを好ましく描いている作品が『星の王子さま』だ。王子さまに話しかけるこのキツネは文学的な知恵をもたらしてくれる。《Le plus importent est invisible…》 などとのたまう、めっちゃ深いヤツなのだ。

私にとって『星の王子さま』は「座右の銘」ならぬ「座右の物語」だ。だから私のキツネのイメージは『星の王子さま』寄りなのだ。キツネのモチーフは、シンプルで大切なメッセージを思い起こさせる。

やっぱりキツネ好きだわ…と思いつつ、メゾンキツネの服が高くて手が出ないので「キツネなんて知らん!」という気分になる。いつかメゾンキツネの服を定価で買ってみたいな。『星の王子さま』のキツネにツッコミ入れられそうだけど、ね。

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