【stay home企画!vol.006】算数との関わり方(うっつん)
はじめに
こんにちは。math channelでワークショップ講師&教務を担当しているぬまちゃんです。皆様いかがお過ごしでしょうか?
現在math channelでは新型コロナウイルスによりオフラインによる講座が実施できていない状況です。子供たちは学校がなくなり、家にいる時間が多い現状です。そこで、このstay home期間だからこそできることとして、算数好きが多いmath channelメンバーがそれぞれ小さいころからどのように算数と触れて育ってきたのかについて紹介したいと思います。また、おうちでできる算数遊びなども紹介し、家でも算数を楽しんでもらいたいと思います。
6回目となる今回は、ワークショップ講師として活躍中の「うっつん」が算数とどう関わっているのか紹介します。実は数学が得意ではないとか…?!うっつんの性格と絡めて関わり方を書いてくれましたので、とても興味深い記事となっています。ぜひご覧ください!
自己紹介
名前:宇都木 一輝(うつぎ かずき)
あだ名:うっつん
math channelでの担当:ワークショップ講師
所属:早稲田大学基幹理工学部電子物理システム学科
趣味:テニス、サーフィン
こんにちは。math channelでワークショップ講師を担当している宇都木 一輝(うつぎ かずき)といいます。現在、早稲田大学基幹理工学部電子物理システム学科に在籍しています。理系の大学生ですが、私は数学が得意ではありません(笑)。その理由としては高校時代に全くと言っていいほど勉強をしてこなかったからです。付属の高校に通い、部活動のテニスに打ち込んでいました。そんな私がどうしてmath channelにかかわるようになったのかを書いていきたいと思います。
算数・数学との関わり方
私は物心つく前は積み木・パズルや機械類をいじるのが少し好きなぐらいでした。私が算数・数学を他のことより意識するようになったのは小学生3年生ぐらいからだったような気がします。このころに具体的な経験や出来事があったから意識するようになったわけではなく、なんとなく他のことよりできたから興味を持ち始めたというのが始まりでした。
小学生の私は、運動が大の苦手で家にいてテレビを見ているか友達と遊んでも大半はゲームをして遊んでいました。一方で、真面目な面も多少持っていたので、Benesseの通信教育だけは定期的に取り組んでいました。そのおかげで、小学校の勉強でとりわけ困ったことはなかったと思います。通信教育をやっていくと、比較的自分は国語よりも算数の方が解けている、できていることが多いことに気付きました。当時の私は自分が得意、できるというものが運動をはじめ、ゲームや遊びでもなく唯一できたという実感のある算数を楽しいと感じるようになりました。
そして、小学年4年生の頃にはSAPIXの通信教育をとってさらに算数ができる、楽しいというループにはまっていました。さらに、調子に乗った私はどんどん難しい問題に挑戦してみたいと思うように中学受験もしない、塾にも通っていないのに小学5、6年生では四谷大塚の最難関の問題集を買ってもらいました。ただ、この問題集に関しては難しすぎて定期的にやるというよりは気が向いたときにまとめてやるという形になってしまいました。それでも、この問題集をやるうちにできることが楽しいから考えることが楽しいという考えに変化して、同じ問題を1日中考えたりすることもありました。それでも解けないときは父親に聞き、算数ではなく数学の手段で解き方を教えてもらっていました。そのため、1次方程式や連立方程式は小学生のころからなんとなく使っていました。しっかり計算ができていたわけではありませんが、xなどの文字は使いなれていたので中学に入っても数学に対する抵抗感はあまりありませんでした。
中学生に上がると、数学に関してだけは学習意欲が高かったので中学3年生までの内容を予習しようと挑戦してみました。しかし、中学1年生の終わりに中学2年生までの内容を終わらせたところで初めて挫折を経験します。中学3年生の内容は当時の私にとって衝撃的なものでした。その内容は展開・因数分解で出てくる「乗法公式」というものでした。この「公式」という単語がこのころはあまり受け付けず、覚えられず問題を解くのに苦労した記憶があります。そのため、中学3年生の数学の予習はこのころは諦めました。ただ、このころから塾に通うようになり、他の教科を勉強しているうちに暗記、公式というのにも少しずつなれ、改めて学習したときにはあまり苦労することはありませんでした。それからは高校受験用の難問を解くことが勉強の息抜きになっていたような気がします。実際、受験勉強しているときの記憶は英語や国語は苦しかったためどんな勉強をしたのか記憶にあるのです、が数学は楽しんでいたためどのように勉強していたのかあまり覚えていません。特に、このころ楽しかったのは図形問題を解いているときでした。パズルのピースを当てはめるような感覚がたまらなく爽快でした。
受験も終わり、高校生になってからは定期テストのために勉強をするという時期がしばらく続きました。ベクトルのような図形に近い好きな単元はしっかり勉強しましたが、三角関数などの新しい記号が出てきたり、計算が多かったりするものはあまり勉強していませんでした。特に、「積分」に関しては面積を求める概念には感動しましたが三角関数などの積分が入ってきてから計算に苦労し、当時補習に呼ばれてしまうほどでした(笑)。そんな高校生活の中でも、やっぱり数学は好きだったようで卒業論文では「フェルマーの最終定理」について調べて書きました。調べてみると分からないことが多すぎて、理解するのにかなりの時間をかけていました。結局、いまだに分からないことは多かったものの調べること、考えることはとても楽しかったです。
このように、私の数学・算数では問題を考えること、解けたことに楽しさを見出してきました。一方で、数学・算数自体は得意ではありません。ここでの得意でないというのは、数学や算数にかけている時間が同じぐらいの人と比べて劣っているという意味です。これは数学・算数を勉強する目的が偏差値や学力を上げることではなく、楽しむことだったからです。高校時代が一番顕著に出ていますが、好きなこと、楽しいことしかやらない、やりたいときにしかやらない。これで良かったのかは分かりませんが、私自身は全く後悔していないです。なぜなら、数学・算数の学力を上げることに夢中になっていたら、数学・算数をどこかで嫌いになっていたかもしれないからです。これからも算数や数学を好きな自分だけは変わらずにいてほしいですね。
現在、数学・算数とはどのような関わり方をしているか
私は、今数学を専門として学んでいません。これは私の勉強嫌いから来る失敗なのですが(笑)、私の性格上これでも良かったのかなと考えています。気が向いたときに数学をしたり、好きな分野、興味のある分野だけを勉強したりと趣味のような数学を現在は楽しんでいます。その中でも、数学の好きな友達と自主ゼミという勉強会を開いて友達と数学の話をするのはとても楽しいです。友達とあそぶのかのように数学をしているので嫌いになることなく、趣味と言えるようになりました。また、こうした数学の学習は専門の物理でも理解を深めるのにもつながっていて助かっています。
一方で、数学・算数を教えるということにも興味を持ち、塾講師のアルバイトをしています。数学・算数の楽しさを伝えたいなというのももちろんありますが、まずはできると楽しいというのが生まれてくれればいいなと考えています。数学・算数の楽しさを伝えるのはmath channelを中心に行っています。私が子供の頃にはなかった数学・算数をやってみんなが笑顔になるという光景がmath channelでは普通のようで、メンバーになってからは子供たちを笑顔にするというのを微力ながらやらせてもらっています。
なぜmath channelに関わりたいと思ったか
大学に入り、自分の本当にやりたいことについて考えるようになりました。そのときに音楽や芸術で人が感動するように、自分も何か人の心を動かすことをしたいと考えていました。そして、せっかくなら自分の好きなことでそれができたら最高に楽しいだろうなと考え、数学・算数で人を感動させたいと決心しました。それからはインターネットで「数学・算数」をキーワードに探していたところ、math channel代表の横山明日希さんを見つけ自分の考えと似ているmath channelに飛び込みました。
おすすめの算数教材
まずは、私がやったことのあるゲームやパズルを思い出とともに紹介します。
数独(ナンプレ)
有名なパズルですね。私は、中学2年生の頃に担任の先生が教室にたくさん用意してくれて夢中になった思い出があります。
実際、数学・算数に関係あるのかといえばあまり関係のないような気もしますが、数字に触れるという点ではとてもいい教材です。さらに、解き方を研究すると論理力のトレーニングもなります。
数学・算数を嫌いな子は数字を見るのも嫌だという子も多くいます。まずはそのリハビリとして「数独」をさせてみるのはどうでしょうか。簡単なものは年齢問わずできますし、親子で競い合ってみるのはいかかでしょうか。
ルービックキューブ
誰もがみたことのあるパズルではないでしょうか。
私は小学6年生の頃にドはまりして、攻略本まで買いました。最初は、何も見ずに完成させようとしましたが3面が限界でしたね。その後は、スピードを極めようとしましたが不器用さが全面に出てしまいあきらめ、4×4や5×5などの特殊なものをやるようになりました。
正直、攻略本を見てやり方を覚えてしまえばあまり面白みはありません。学習効果としても暗記の仕方がうまくなる、公式に当てはめるのがうまくなる程度だと思います。ただ。いくつかSTEPがあるなかで1~2STEPの目標は自力でもどうにかできると思うのでそこまでは頭を使ってみると、空間認知能力のトレーニングになると思います。
ピラミッド
トランプの1人用ゲームです。足して13になる組み合わせの2枚を取り除いていくゲームです。13を2枚で作るのは低学年向けに思われるかもしれませんが、私がこれをやっていたのは中学生の頃です。意外とこのぐらいの計算がきちんと早くできるかで、難しい計算問題に対するスピードも変わってきます。
さらに、ゲーム性を多少無視すればアレンジも足して10の2枚を除くなどもしやすいので遊び感覚で算数ができる一番身近なものだと思います。
ゲームルールの詳しくはhttps://www.card-asobi.com/pyramid.htmlを見てください。
上で紹介したものはスマートフォンやタブレットがあれば、アプリなどでできると思うのでぜひ気軽に試してみてください。
続いて、おすすめの本について紹介していきます。
算数おもしろ大辞典IQ
小学校中学年の頃、夢中に読んだ本です。身の回りの算数の不思議がたくさん詰まっていて、算数好きにはたまらない本です。図鑑などのように興味がある子が読むのが一番のおすすめですが、その他の子たちにもかなり内容の多い本なので一つは興味の引く内容が書いてあると思います。
また、興味の強い子はこの中から自由研究の題材をみつけて、自分なりの新しい発見をするのもいいかもしれません。
ピグマキッズクラブの算数
私が昔やっていたSAPIXの通信教育です。国語と算数セットなのが難点ですが、1~4年生にはうれしいフルカラーで、図も多いので問題を解くことよりも図を理解することがメインになるとても良い教材です。また、保護者の方用の学習指導書や立体などを触ることのできる補助教材も充実していて自宅学習にはかなり適していると思います。
難易度はやや高めのものもありますが、受験を考えている子には思考力の基礎をそうでない子たちにも考えると楽しい問題が入っていた記憶があります。
受験算数計算奥義
最後に、私が数学・算数で最も苦労した計算に関する問題集です。数学・算数が嫌いな人・苦手な人は同時に計算も苦手な人が多いはず計算がきちんとはやくできるようになれば数学・算数もできたと実感できると思います。
この問題集は中学受験用の教材ですが、私は対象年齢として小学4年生から中学3年生まで幅広く使えると考えています。その理由は、圧倒的分野の細かさです。この問題集は計算についてしか載っていないのにも関わらず1~3巻まであります。その中にはできて当たり前だと思えるものから特殊な計算の工夫などがあります。この層の子供たちなら苦手な計算分野、できるけど計算の遅い分野があると思います。その分野の部分だけやってもかなり効果は期待できると思います。例えば、割合が苦手な子に、小数、分数の混合した計算が苦手な子に、3桁×3桁の計算ミスが多い子になどいろいろな使い方があると考えられます。もし、受験をしない子でもお買い物をするときなどの計算にも使えたりするのでおすすめです。
最後に
私は、少し変わったというかつまらない算数の関わり方で数学・算数を好きになったと考えています。正直、数学・算数を好きになったのは運がよかったからだと考えています。それは親だったり友達だったりと周りの環境に恵まれ、好きなことを自由にできたからです。私はこの幸運に本当に感謝しています。ですから、このnoteを読んでいる方には子供たちの興味への道をできるだけつくるお手伝いをしてくださると助かります。「孟母三遷」とあるように教育には本当に環境が重要です。このお願いを最後にこのnoteは終わりたいと思います。大変長くなりましたが、拙い文章を最後まで読んでくださりありがとうございます。
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