なぜ時速の計算ができないのか~理由と解決策~
こんにちは、おでんです。僕は個別塾で講師をしているのですが、この時によくあたる問題として、時速の計算がわからないというものがあります。
時速計算の仕方でググってみたのですが、こういう記事を作る人っていわゆる「分かっている」人なんですよね(僕としては読んでとっても分かりやすい内容なのですが)ですが、これを教えてもわかってもらえない経験をした方は多いのではないでしょうか。何を分かっていないのかを明らかにしその対処法の一つを提案したく、この記事を書くことにしました。
私見ですが「難しさとは、抽象概念の数と質」で決まると思っています。ですのでまずはその抽象概念を一つずつ取り上げることが重要だと思っています。
何が分っていないのか
1.比が分っていない(掛け算が分からない)
2.時間が分からない
3.Xが分からない
今回の記事は解決策が本題なのでこれらについての根本的な解決方法は後日書いてURLを貼っておきます。
1.比が分からない(掛け算が分からない)
比というものは抽象概念です。例えば「時速80kmは1時間あたり80km進むことだよ」と教えるとします。この”あたり”ってのが比の肝なのですが、これについてはいまいち伝わらない。分数ができないのも、これが原因でしょう。
2.時間が分からない
時間というものは抽象概念です。100円、1000円とうものは手元にありますが、1分、1時間というものは手元にはありません(お金も抽象概念だろが!という反論は置いておきます)
それともう一つ、時間は60進法です、1000円+100円は1100円ですが、1時間+10分は70分です。ちなみにこの単位換算も数学の苦手な子は非常に苦手とするものです。(余談ですが、1m=100㎝はできるのに、1㎝=0.01mは出来ないことが多いです。)
3.Xが分からない
言わずもがなです。
解決策
以上のことを踏まえて一つの処方箋を考えました。
治療の理想は根本を治す原因療法ですが、現実には対症療法と組み合わせる必要があります(数学には後から理解がついてくることも多々あるため)。しかし下手な丸暗記で変な癖がついてしまっては元も子もありません。以下の教え方は悪癖はつかない対症療法となっております。
今回提示する策は3つの抽象概念のうち2つ目の時間が分からないというものの解決(誤魔化し)になります。
それは距離をお金にし、時速を時給にするというものです。
例えば600mを600円にし、300m/hを時給300円にするというものです。
お前正気か?と聞こえてきますがその気持ち非常にわかります。
「これって本質的に一緒で何にも変わってないじゃん」
そんな声が聞こえてきますがここがミソなのです。
数学が苦手な子は「本質的に一緒で何にも変わってないじゃん」ということがわからないのです。
その昔、500-250が分からない子がいました。
その時に、500円出して250円の物を買ったらおつりはいくら?と聞きました。なんとその子は250円と即答しました。その時の衝撃は今でも忘れません。その子は引き算ができないのではなく500-250という謎の記号が分かっていないだけなのです。
騙されたと思って一度やってみてください。まあまあな割合の子ができるようになります。
最後に
いいなと思ったらこの記事でも方法でもなんでもいいので人に勧めてください。世の数学嫌いをなるべく救っていきたいのですが僕には数人が限度なのです。どうせ勉強するのなら楽しくやってもらいたい、そのためにはみなさんの力が必要です。どうかよろしくお願いします。