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マタニティリープマガジン vol.56『自分の人生を生きる』空に返った第二子の出産が教えてくれたこと。税理士とコーチとして描くつながりのある未来(最終回/全3回)

みなさん、こんにちは。「マタニティを飛躍の機会に」。マタニティリープです。このマガジンでは毎週木曜日にメインコンテンツとして、マタニティ期、子育て期の経験とリープについて伺ったインタビュー記事を連載しています。今回は和田穂乃果さんのインタビューの最終回となります。読んでいただいて、共感したり、元気になったり、癒されたりと、みなさんの力となる記事になれたら嬉しいです。


▪️マタニティリープインタビュー 和田穂乃果さん

〜和田穂乃果さんのマタニティリープジャーニー〜(最終回)

「大切なものを失ったとき、人はどのように前に進むのか?」
穂乃果(ほのか)さんの人生は、第二子の誕生とともに大きく揺れ動きました。生後間もなくお子さんを亡くした経験は、悲しみとともに彼女に「人生の意味」を問いかけるものでした。その後の人生で彼女がたどり着いた答えは、「自分らしく生きること」でした。税理士として多忙な日々を送りながらも、ほのかさんはコーチングを学び、人々が安心してつながり合える世界を作ることを目指しています。その根底には、人生の中で起きる大きな変化や感情の揺れを「リープ」として捉え、それを前向きなエネルギーへと変えるマタニティリープのスタンスが感じられます。

「人生は一度きりだからこそ、自分の人生を心から生きる」
その思いを大切にしながら歩むほのかさんの物語は、マタニティリープの願いとも深くつながっています。今回のインタビューでは、母として、税理士として、そしてコーチとして「自分らしさ」と「つながり」を追求するほのかさんの生き方をインタビューさせていただきました。

最終回: 失われたものから見つけたもの

ーー再生と共感が生み出す新しい未来ーー

<第1回:妊娠・出産が変えた私のキャリア観>
<第2回:一緒に育てる、家族として。新しいキャリアと生活の始まり>

新たな命を迎える

ーー 新しい生活が始まったわけですね。二人目のお子さんのお話も伺ってもいいですか?妊活はされていたんですか?

ほのか うーん、第一子も第二子もガッツリ妊活ってわけではなかったんですよね。でも婦人科には通って、タイミングを見ながらって感じで。第一子は1年くらいかかったし、第二子も1年まではいかなかったけど、それでも時間はかかりました。ハードワークもあったし、食生活も乱れてたし、お酒も結構飲んでたので、焦りもありました。その時は「どうしてできないんだろう?」って思ってましたね。

第一子が3歳になって、私も主人も「兄弟がいたほうがいいよね」って話して。そうして第二子を考え始めました。

ーー 二人目のお子さんの妊娠中はどうでしたか?

ほのか はい、妊娠中期までは順調だったんですが、あるスクリーニング検査で「心臓の位置がおかしいかもしれない」と言われて、大学病院で再検査を受けたんです。そこで、横隔膜ヘルニアという先天性の病気がわかりました。最初は本当にショックでした。なんか、自分が思い描いていた幸せな生活が一気に変わる感じがして…。

でも、その時、主人がすごく支えてくれました。どうすればお腹の中の子が元気になるかを考えても仕方がないので、できることは今の生活を楽しむことだと思って、前向きに過ごしました。

喪失と立ち上がりへの第一歩

ーー そういう状況だと、心がどんどん沈んでいってしまいます。前向きなエネルギーを持ってあげようとするけれど、現実は厳しいって感じてしまう。

ほのか そうなんです。思い返すと、一年前にあの時を過ごしていたなって。頑張っていたって実感もあります。でも、最終的に、もう「重症だね」とはっきり言われて、最悪の事態も覚悟していました。でも12月25日に帝王切開で息子を産んだんですが、なんと声を上げて泣いてくれたんです。でも、やっぱり診断通り重症で、手術もできず、2日後に亡くなってしまいました。

ーー その時の心情、想像を絶します。子どもを失うって、どれほど辛いか…。

ほのか 本当に辛かったです。2日後、息子を火葬したとき、自分が思い描いていた世界と全然違う場所にいるような感じがして、心が引き裂かれるようでした。でも主人はすごく頑張ってくれて、娘の世話や仕事も全部回してくれて。

ーー 家族全体が壮絶な時期だったんですね。精神的にも肉体的にもきつかっただろうし、そんな中で自分を立て直すのも大変だったと思います。

ほのか 本当にそうですね。社会復帰できるわけもなく、今までやってきた自分に戻れない感覚もありました。保育園の送り迎えも行けなかったし、友達にも会いたくなかった。だから、2月にカウンセリングに行ってみたんですけど、すっきりしなくて…。それで、コーチングを受けてみたんです。コーチングを受けてから、自分を立ち上げようと思えました。

コーチングで見つけた新しい視点

ーー それってすごく大きな一歩ですね。どんなに辛くても、自分を立ち上げる方法を見つけた。そして、その後コーチングを学び始めたんですね。

ほのか コーチングを学び始めたのはたぶん2024年5月のCTIの基礎コースからですね。それより前に4月から仕事復帰して、少しずつクライアントさんと再び接するようになりながら、コーチングを学び始めました。学ぶ前と今では、見ている景色が全然違うなと思います。コーチングを学んだことで、単にスキルを習得しただけではなく、自分の生き方やあり方に対しての目線が変わりました。まるで自分の「鎧」がどんどん剥がれていくような感覚でした。

ーー どんな部分が特に変わったと感じますか?

ほのか 自分が歩んでいた道が、いわゆる「王道」から外れていった感じです。以前は人の目を気にしたり、みんなに好かれようとしたり「これが正解だよね」と思ってそれを目指す自分がいました。でも今は、そのような考えがなくなり、本当に自分がやりたいこと、自分らしさを大事にして歩んでいる感じがします。これが、自分らしさを取り戻していく過程なんだなと思います。

自分らしさを生きる世界へ

ーー なるほど。自分らしさを見つけていく中で、周りの人にも影響を与えているんじゃないかと感じます。

ほのか はい、そう思います。自分がこうして「鎧」を剥がしていく過程を見ていると、家族や周りの人々にも同じようなことがあるのかもしれないと思うようになりました。無理にそれを剥がそうとするわけではないですが、少しでも自分らしさが発揮できるような世界が作れたらいいなと思います。以前は税理士として資格を取ったり、お金を稼ぐことにフォーカスしていましたが、今はそれとは違って、あり方に焦点を当てています。そこに意識が変わったことが大きな違いだと感じています。

ーー まさに「ドゥーイング(行動)」から「ビーイング(存在)」にシフトしているという感じですね。

ほのか はい、まさにその通りです。これが今、自分にとって一番大きな変化だと思います。私みたいに、鎧をかぶっている人が多いと思うので、少しでも自分らしく生きられる世界を作りたいという思いが強くあります。

ーー『あり方』の重要性に気づかれたんですね。それはどのようにして気づかれたのでしょう?
ほのか やっぱり、第二子を迎えた経験が大きいです。人生は一度きりだと強く感じるようになり、自分の人生を本当に自分らしく生きることが一番大切だと思うようになりました。大切な人が元気でいてくれること、感謝を伝えること、これらは当たり前ではないと実感しています。

つながりと共感で広がる理想の世界

ーーその気づきがどんな形で広がっていくのか聞かせてください。
ほのか 私の目標は、家族やクライアント、そして関わる人たちが本当に自分らしく生きられるような環境を作ることです。自分の人生を自分らしく生きることができ、そしてその状態でつながり合える安心・安全な世界を作りたいと思っています。税理士としてもコーチとしても、その思いを届けていきたいと考えています。

ーーこれからの夢について、もう少し教えてください。
ほのか 私の夢は、遊ぶように仕事をし、みんなが軽やかに生きられる世界を作ることです。日本人は働きすぎだと思うので、もっとリラックスして、楽しく過ごせる世界にしたいですね。これもCTIのコーチングのトレーニングのシナジーコースで宣言した内容ですが、軽やかに生きることができる世界を作りたいという思いは強いです。

ーーありがとうございます。ほのかさんのビジョン、非常に力強くて素晴らしいですね。
ほのか ありがとうございます。
ーーほのかさんがこの経験を経て出会った私たちがいます。そして同じ世界観やビジョンを共有できることに、本当に感動しています。マタニティリープも、このような世界観を持って活動しています。また一緒に何かできたらいいなとも思っています。これからもぜひよろしくお願いします。
ほのか ぜひぜひやりたいです。マタニティリープのテーマに触れると、本当に共感する部分が多くて…。女性として、また一緒にできたらいいなという気持ちが強くあります。私も、そのような世界観を一緒に作っていけたらとても嬉しいです。

<完>


ほのかさんの体験を通して、自分らしさを取り戻す過程には、深い学びと挑戦があることを感じました。彼女の困難を乗り越え、新たな道を切り開いていく姿は、多くの人に勇気とリープのきっかけを与えてくれると思います。この記事が皆さんの新たな一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。


▪️マタニティリープ情報

「子育てや仕事に追われる日々の中で、自分と向き合う時間を持つのはなかなか難しい」—— そんな声をよく耳にします。実は、前回開催したセルフケアのワークショップでも、参加者の皆さんから「久しぶりにじっくり自分のことを考える時間が取れた」「ワークを通じて、これからの自分に必要なことが見えてきた」といった感想をいただきました。

マタニティリープの本に込めた思いは、「ただ読むだけでなく、実際に手を動かしながら、自分自身と対話していくこと」。そして、読んで終わりではなく、ワークを通じて気づきが深まり、日々の選択や生き方につながっていくことを願っています。

そんな思いを込めて、次回のワークショップを 2月14日(金)12:00〜13:00 にzoomで開催します!テーマは 「価値観のクローゼット」。これからの人生で大切にしたいものを見つめ直し、自分の軸をつくるワークです。

📌 ワークショップのお申し込みはこちら
👉 申し込みフォーム

前回も「この時間があったおかげで、少し肩の力が抜けた」「一人で考えていたことを言葉にしたら、スッキリした!」という声が多く寄せられました。

日常の中で、自分自身に目を向けるひとときを。ぜひご参加ください!

次回のマガジンもどうぞお楽しみに!

<編集>
マタニティリープ合同会社
https://www.maternityleap.com/


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