マタニティリープ対話会(復帰編)レポート
みなさん、こんにちは。「マタニティを飛躍の機会に」をキャッチフレーズに活動するマタニティリープ主宰の渡辺有貴です。
毎月マタニティから始まる可能性や選択肢を広げていくような対話の会を行っています。先日は「復帰編」と題して、社会復帰、仕事復帰、職場復帰など、さまざまな「復帰」に関するみなさんの思いや考えを対話する機会がありました。今回はそのレポートになります。
出産後に私たちは何に復帰するのか?
出産前に仕事をしていた人は、産休や育休を経て、会社や職場に復帰することになります。産休に入るタイミングは、妊娠の状態や仕事の状況にもよりますが、出産1ヶ月ぐらい前が多いのかなと思います。そして仕事に戻ったり復職するタイミングは様々です。私のように自営業で仕事をしていると、それこそ出産直前まで仕事をして、出産後もオンラインであれば、1ヶ月経たずとも仕事をするという人もいるでしょう。
また、かたや1年ほどの育休をとったり、育休を延長して、その間に第2子を妊娠出産ということもあるかもしれません。2人、3人と出産する間に勤めていた会社を退職して、いわゆる主婦になる人も少なくありません。
それぞれの人の指向や状況によって、子供を妊娠出産することに専念する期間は違うものです。3人のお子さんを育てることに専念して、10年ほど仕事から離れていたという人もいます。
そうすると、長い人では10数年、短い人では1ヶ月ほど、そして多くの人は1年ほどで、復職したり、子育てや家事以外のことに復帰していくことになります。人によってはそのことを社会復帰と呼んだりしますが、それぐらい出産子育ての期間はこれまでとは違う生活や環境に身を置いているということなのです。
「復帰」は簡単なことではない
さて、出産後に復帰することは簡単なことではありません。仮に出産1年後に元の仕事場に復帰するとして、独身時代や子供がいない時には身軽にできていたことが、同じようにはできません。保育園や家族といった子供を見てくれている環境が整えられるか、子育てやプライベートと仕事のバランスが取れるかどうか、仕事のパフォーマンスもこれまでと同じように出せるかどうか?このブランクで置いていかれているのではないか?多くの人が様々な葛藤の中で模索をしています。
対話を通じて感じた傾向は、出産後2、3ヶ月は自身の産後のケアや赤ちゃんの世話であっという間に過ぎていきますが、4、5ヶ月経つと、この先どうしたらいいのか、ずっと赤ちゃんと二人きりで大人と話すことがないような時間が過ぎていくことに焦りを感じるというパターンです。もちろん全員が全員そうではないのですが、この焦りの中で「復帰」について一人思いを巡らせたり、準備をするということになります。
「復帰」のタイミングと準備
制度の関係で1年ほどで復帰することが多い中、産休・育休明け、そして復帰に対するフォローは自助努力であることが多いのに驚きます。多くの企業では、法律的な説明(育休の計算やその間の手当など)を人事部がするだけで、産休・育休中は会社とのコンタクトがないということが普通のようです。復帰に向けての説明会も事務的なことが多かったり、先輩の声を少し聞くといったものが多いようです。時々同じ経験をしている上司だったり、外資系企業だったりすると、産休前から復帰の意向を聞いてくれたり、休み中も定期的にアップデートしてくれたり、復帰に向けての相談に乗ってくれたりということもあるそうです。時に外部のコーチをつけたりしながら、職場復帰をキャリア形成の一環としてサポートしてくれる会社もありますが、それはごく一部です。
このような現状を耳にして、この産前産後の1年間で必要なサポートについて考えると、育休の仕組みや手当といった制度以外に、どう混沌としたこれまでとは違う生活で生き延びるか、新しい生活や習慣を手にしたり、飛躍のきっかけにしていくサポートが必要であることを感じます。特に第1子の場合、親になり、子供を育てながら、仕事に復帰するというのは人生の一大事業です。昇進直後に産休に入ったり、育休から復帰して昇進するというケースも耳にしますが、一人で頑張ることの限界を超えています。
マタニティ/子育て期の沼から抜け出すメンタル力
出産前後、復職前後のみなさんの話を聞く中で、初めての出産や育児をしていく中で、「沼にはまる」という言葉をたくさん耳にしました。子供と二人だけのこれまでにない長期のお休み、そして今後がどうなっていくのかわからないという環境で、どんどん暗く、抜け出せないような気分になっていく「沼」という言葉がぴったり合うようです。
マタニティリープでは、沼にはまってしまうようなこの期間、悩みや本音は人生の新しい流れを生み出す機会となると考え、安心してご自身の感じていることや悩みを話せる場として対話会を開催しています。利害関係のない、でも応援してもらえるようなつながりの中で話ができることを大切にしています。また、沼から抜け出して自分を取り戻していくためのワークショップ(オンライン)も提供しています。沼にはまる原因となる内なる声に気づくワークショップやメンタルフィットネスのトレーニングも行っています。妊娠出産を経て、新しい自分、人生、家族へと飛躍していくきっかけにしてもらえればと思います。
参考
マタニティリープHP
https://www.maternityleap.com/
マタニティリープFBページ
https://www.facebook.com/maternityleap/