会社の看板で仕事をしているという事実
元○○株式会社 △△△△
学会、研究会などに出席しているとたまにこういった肩書きの方をお見かけします。
これを見る度に「なんだかなぁ」と思ってしまいます。
元○○という枕詞つけずに固有名詞のみでいいのに、元いた会社の看板をつける傾向にあるようです。
今回は会社の看板について、メリット、デメリットを述べてみたいと思います。
会社の看板の定義
会社の看板の定義は「従業員=会社」です。
正社員だけでなく契約社員、派遣社員、パート、アルバイト含めてその会社を構成する従業員が会社を代表する、というポジティブな意味があります。
「会社の看板を背負って働く」とはきれいに表現された言葉だと思います。
他方、ネガティブな意味で会社の看板を捉えることもあります。
「会社の看板で仕事するんじゃねぇ!」
こんな言葉をかけてくれる上司は貴重だと思います。
大企業に勤めていると取引先からチヤホヤされ、厚遇される傾向にあります。
すると、自身が偉くなったかのように勘違いする方も一定数います。
これを戒めるための言葉として、会社の看板をネガティブに表現されることがあります。
元○○株式会社の生成メカニズム
定年退職、起業、転職など、いまある会社を辞める場合、いままでいた組織の看板が外れることになります。
起業、転職の場合には次の看板が手に入りますが、定年退職となると看板がなくなります。
そうすると「元○○株式会社の△△です」とされる方が生成されます。
定年退職されても継続して働かれることに敬意を持っているので、元○○は個人的には不要だと思ってます。
過去は過去ですし、過去の自慢を聞きたくてお付き合いしている訳ではありませんからね。
固有名詞でいいと考えます。
私の場合はどうか
私は脱サラしてますので大きな看板はありません。
前職の看板は大きすぎる東証プライム上場企業でしたが、今は関係ありません。
なにも守られるものがないことを承知しています。
ですので新規の取引先、クライアントとの会話の中では前職の話をすることはありません。
ところが聞かれるのです。
「前職はどこに勤めていたの?」
興味本位からか間が持たないのかわかりませんが、結構な確率で聞かれます。
1人社長コンサルという肩書きがない場合でも聞かれます。
1人社長コンサルは怪しいので、聞きたくなる気持ちはわかります。
ですが名乗ってなくても聞かれます。
これはひとつの考えとして、「どの組織にいたかというのを把握したい」という表れととれます。
そしてこれを聞いてこられる方に限って、思ったよりも前職の看板にリスペクトしてくれます。
これは想像していたよりも便利です。
「冒頭で言ってることとアベコベじゃないか!」
というお叱りはごもっとも。
ただ、こういう方が世の中にはいるのです。
有名大学卒業を持ち上げるのと同じかもしれませんね。
ということで、私の場合は自ら前職の看板は出しませんが、聞かれたら答えます。「元○○株式会社の△△です!」
と自らは言いたくないことにかわりありません。
ただ、前職の看板で話がスムーズにいくのなら、これを使わない手はない・・・かもしれません。
まとめ
会社の看板について、思うところを少々考えてみました。
メリットとデメリットをまとめると以下のようになります。
異論はあるかもしれませんが、ひとつの意見、ということでお許しいただければ幸いです。
メリット
ある程度の人的な品質が保証される
会社の代表として働くことでレベルの高い意識付けができる
人脈を持っている(かもしれない)
デメリット
個人の能力と関係なくチヤホヤされ判断を見誤る
やっぱりちょっとカッコ悪い