思考について考え始めた理由
脚本を書いていく上で、当たり前のように複数の人物を生み出していくわけですが、一つの作品で10人のキャラクターを登場させたとします。その場その場で私はキャラクターになり切ってセリフを絞り出しています。
言うと、一人十役です。
誰一人として同じ人間ではありません。そして、全員が仲良くもないのです。それぞれに生きているので、喧嘩もしますし、もちろん仲良くもなります。物語は自己都合で書くと、全く面白くないものに仕上がってしまいます。これは脚本初心者が陥りやすい現象で、書いていて気持ちが乗ってくるとやってしまいがちなことなのです。
なぜそうなるの?
自分の思う結末に思ったように進めてしまうからです。都合よく、相手も言うことを聞いてくれて、都合よく現れてくれて、ナイスタイミングで助けてくれます。はい、今思われた通りです。
全く面白くないのです。
リアルに考えた時に、お願いをしたときや、何かをしようとした時に、周りの全員が快くOKしてくれる訳がないのです。そして、主人公は悩んで、ピンチになって、挫折して、ボロボロになって、そこからどうやって這い上がっていくのだろうと思わせて、そして、あるきっかけで立ち直り、進んでいってもらわないと物語にならないし面白くありません。
枷を与えるのです。執筆中に気にしているのは、スムーズに進んでいる時は、わざと進まないストーリーに突入させるのです。
どう解決していくのか?本筋にどうやって戻るのか?
実は自分でも分からなくして、登場人物に解決させるのです。
これが、リアルそのものなのです。
こうやって脚本を執筆していく訳ですが、脚本上では架空の人物ですが、本物の生身の人間の悩みや思考を考えているうちに、人の思考は、その本人が100%決定している事に気付きました。
そこで起こってしまう悩み。その悩みこそ、自分で作り出している。
そういう思考をなくす事は出来ませんが、脚本家目線でその悩みが少しでも解決できる文章を書いてみたいと思いました。
アドラー心理学との出会いも大きく自分を揺り動かしてくれました。
自分で自分に言い聞かせている部分も多くあるように思いますが、誰かの役に立てたらなんて素敵な事何っだろうとも思いました。
ビジネスに繋げていかなければいけませんが、人の役に立てるようになれば自ずとそうなるのでしょう。
作品で人の心を動かすことも凄いことですし、小説とは違って、文章そのもので感情が動かせたら本当に書いて良かったと思うでしょう。そんな記事をブログでも発信しておりますので、こちらでもそういう発信をどんどんやっていきたいと思います。
宜しくお願い致します。