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AC6のストーリーを自分なりに考察①勢力解説【ネタバレあり】
AC6の発売が待ちきれず、ガチタンが活躍する小説を書いたり、ローマ史を紐解きルビコン川への知見を深めたりして精神の安定を図っていたが、はたして評決の日はやってきた。
発売3日で3つのエンディングを観たが、ストーリーについては間違いなく過去最高だった。感激に打ち震えながら、初見の感想を忘れないよう自分なりにストーリーをまとめたい。
推敲も検証もせず気ままに書いているので、内容については間違いなく間違っているだろうが、脳にコーラルの焼きついた妄想と思って読んでいただきたい。
以下はネタバレ満載なので、エンディングを3つとも見ていない方はブラウザバックを推奨します。
5大勢力
まず、舞台となるルビコン3ではいつものごとく多くの組織がドンパチを繰り返しており、実家のような安心感を醸し出している。
ここではそれぞれの組織の思惑に注目して、5つの分類を打ち出してみる。
1.星外企業
全ての元凶。その思惑は単純で、コーラルを見つけて星外に持ちだし利益を得たい、それだけ。そして星外企業のルビコン進駐が今作の事件の発端だ。
作中ではアーキバスとベイラムが2大勢力としてバチバチにやりあっているが、両者は思想的対立ではなく利害関係による対立をしているので、やばくなったら秒速で同盟も結べるしむしろ相性は良いと言える。仲良く喧嘩しな。
裏の思惑も何もなく、ただ利益を追い求めるだけの企業がプロットを前へ前へと押し上げていくため、今作のストーリーはかなり分かりやすいものとなっている。
2.惑星封鎖機構
都合のいい敵役。メタ的に言うとこいつらの役割はこれに尽きる。
思惑はこれまた単純で、その名の通り惑星封鎖の維持だ。半世紀前にアイビスの火とかいう星系規模の明らかにやべー災害が起きたので、再発しないよう今日も全力でお役目を果たしている。
「排除します」「修正が必要だ」など意味深な過去作オマージュのセリフを吐きあからさまな黒幕感を出していたが、なんとこれらはミスリードであり裏の思惑などはなく、明らかにアサルト・セルな封鎖衛星を運用したり、必要に応じてやたら強いモブキャラをいくらでも投下したりしていたのは全て純粋にお役目だからであった。
企業の共闘という激アツイベントを誘発した後、お役御免として爽やかな笑顔とともに不自然なほど速やかに退場していったナイスガイ、それが封鎖機構である。
ただ、上司への報告が全部コードだったり、上司ではなくシステムから命令受けてたり、管理者AIに類するものが人類を守るために作った組織ではあるのだろう。管理者くんは地球だけでなく宇宙に出ても人類を守ってくれているのだ。優しいね。
3.ルビコニアン
ルビコン解放戦線やドーザーたちといった、この星の土着の猿どものこと。解放戦線は大層なお題目を唱えて何か深い思惑がありそうな感じを醸し出しているが実は特に何も考えておらず、宗教でラリってるのが解放戦線で、薬物でラリってるのがドーザーくらいの違いしかない。
解放戦線の目的はコーラルを自分たちで管理して生きていくという、ささやかなもの。封鎖機構を敵対視しているあたり、多分ご飯食べられるなら星外にコーラルちょっとくらい輸出するのもそこまで抵抗ないと思う。【要出典】
生命線であるコーラルの井戸を死守するという一点のみで成り立っている組織であり、その他の全てはフワフワである。
なお、彼らの思想については当のコーラル本人たちからもボロクソ言われており、特にオールマインドは師父ドルマヤンの主張を「コーラルに対する搾取と抑圧」とバッサリ切り捨てている。
例えるなら、産油国が「石油は俺たちの国にとって大切なものだから大事にしよう!資源狙いの多国籍企業から守ろう!」とかいうキャンペーンしてたら、石油本人が「うっせえ俺たちはレジ袋になんかなりたくねえんだよバーカ」とか言ってきてチョベリバみたいな関係。
4.オーバーシアー
†観測者たちの結社†
燃え残った全てに絶対火を点けるマンと化した研究者たちの集まり。主な構成員はハンドラー・ウォルターとシンダー・カーラ。
ウォルターがマギーリスペクトの唐突昔話をした内容を聞く限り、たぶん強化人間の研究に取り憑かれた第1助手というのがウォルターで、アイビスの火の罪を被ったのがナガイ教授ということなのだろう【要出典】
灰かぶりという二つ名と、ウォルター同様技研都市にやたら詳しいことから、カーラも元々は技研都市に研究者として勤めていたと思われる。そこでアイビスの火に遭い、灰を被り、棺から蘇って灰の人となってゆくゆくは火継ぎの王となっていくのだろう。
あれ、でもそうなるとカーラは、杖ついてるウォルターと同じくらいの年齢で、70歳くらいのババ…
やっぱやめとくわ、確証がないわ、紹介するのやめとくわ。(貝塚アイスワーム)
とにかく、こいつらは存在が最終盤に明かされることもあって思惑は単純明快であり、その目的はバイバインにより無限に増え続ける栗まんじゅうを星系ごと焼き尽くし、のび太の罪を清算することだ。
賽投げルートでは、本来の計画がどうなる予定だったかを敵側から見ることができる。このルートではウォルターが闘っていたが、たぶん本来は621がカーラと肩を並べて戦い、いいとこまでいったら皆でザイレムから脱出。あとはチャティが操縦して自爆する予定だったのだろう。
計画が実現した場合、その出来事は歴史に名が残ったことだろう。
「チャティの火」として。
5.オールマインド
本作の黒幕枠。コーラルを一箇所に集めて宇宙にドバーッと出し、もう宇宙中コーラルまみれにすることを目的とする、アグレッシブ侵略志向のエイリアン。
コーラルはなんかほっとくと群れをなし指数関数的に増えていくという、もう宇宙の熱力学的死が解決してキュゥべえも魔法少女の勧誘しなくてよくなるんじゃね的やべー性質をもっており、こんなものが宇宙に解き放たれたが最後、宇宙にまで広がった人類社会はもう滅茶苦茶になりたまらねえ結果になることは想像に難くない。
すっげえ燃える燃料にもなれば、すっげえキマる麻薬にもなるコーラルが宇宙に蔓延するのはイケないと思います!コーラル、ダメ、ゼッタイ!という考えは一見正しいように見えるが、これはあくまで人類視点の狭小なものの見方であり、いやしくも知性をもったいち生命体であるコーラルとしては、「いやあバラマキされそうで怖いっす」などというふざけた理由で種族ごと滅ぼされてはそれこそたまらねえ。
そこで立ち上がったのが我らがオールマインド先輩である。だが、まずは封鎖機構をなんとかせんとルビコンから脱出などできない。そこでオールマインド先輩はカネとコーラルの匂いに釣られてホイホイやってくる独立傭兵に目をつけ、「ワイが傭兵を支援したるさかい、ちいとワイの話も聞いてくれへん?これが語るも涙、聞くも涙のお話で…」方式でなんとか協力者を作り出そうとしていた。
実体を持たないオールマインド先輩は在宅エンジニアよろしくネット上で活動、傭兵版ランサーズといえる便利なクラウドソーシングサイトを運営し、高性能な戦闘シミュレータを公開したりするなどの地道な営業活動が身を結び、自由意志テロリストこと(元の)独立傭兵レイヴンや、家凸も辞さない武装ハクティビスト団体「ブランチ」の面々を釣ることに成功する。
ブランチはステーション31襲撃計画なる明らかに物騒な作戦で封鎖システムに深刻な打撃を与え、レイヴンは情報のリークによりルビコンに星外企業を引き込み、惑星封鎖に大きな楔を打ち込んだ。
最終的にオールマインド先輩の大願は621とエアが代わりに実行することになるが、その結果が先輩の計画通りだったのかは分からない。
あと、賽投げルートエンディングでエアが戦闘モード起動してるの、「戦いこそが人間の可能性」という主任思想の継承者に彼女がなってるからなんだろうけど、何かおかしくて笑った。
でもよく考えたら新たな生命が生まれてさあこれから原始的な生存競争をやるぞって時、まず最初にやるべきは「戦闘モード、起動します」なんだよ。すごい理屈通ってるし、ロボットものSFのオチとしてこれほど綺麗なものはないと思う。
今回のまとめ
ここまで、ルビコンに渦巻く主な思惑を5つに分けて整理してきた。多分に妄想が含まれているので、矛盾や疑問があればG1ミシガンのような優しい口調でやんわりと教えてくれれば助かるぞこの役立たず共。
以下、プレイ中気になったものの確証のある答えを現時点で見出せていない事柄をメモ代わりに残しておく。
Q.解放者ルートのラスボスウォルターはなんだったの?
→封鎖機構が保有してた技研の遺産を鹵獲したけど、乗るやついねえなあ。捕まえたジジイに強化手術施したら乗れっかな〜w→乗れたわ…みたいなノリ?
Q.賽投げルートのザイレム戦で、ウォルターは何してたの?
→カーラと一緒にAC乗って戦ってたんじゃないかな(適当)
次回は全エンディングについて整理していきたいと思う。