ハードとソフトの両方を開発している大阪のXR企業!ホログラム代表 山地直彰氏へインタビュー
今回は、当メディア初となる大阪の企業様にインタビューさせていただきました。
ホログラムさんは同業界の中でも珍しく、ハードウェアとソフトウェアの両方を開発していらっしゃいます。(しかもその数はハードウェアだけでもなんと5つ!)
また、山地代表ご自身は2017年から現状で継続して、エンジニアの方々のためのXRのコミュニティも運営されております。(私、小磯のnoteでもご紹介しています)
山地代表のXRにかける想いや展望をうかがいました。
自己紹介と事業の概要説明
小磯:御社でやっている事業をおうかがいしてもいいですか?
山地:会社ではハードウェアとソフトウェアの開発や販売を行っています。
小磯:『だんグラ®』ですよね?
山地:そうですね。後はダングラ以外にも『ホログラス』、『ホロスター』ほか、全部で5つのハードを開発しています。またオプションのバリエーションもあります。
ホログラス参考リンク
ホログラス モノ
ホログラス デュオ II
ホロスター参考リンク
ホロスター フレームセット3840
小磯:そうだったんですね!そんなにあるのは知りませんでした。
山地:以前より広報活動は行っていましたが、うち1つは2021年の秋頃にこっそりとPRを始めました。
小磯:ハードとソフトどちらも作ってる会社って東京でもあまり見かけないです。珍しいですよね?
山地:そうですね。ハードもソフトもどちらも作ってる会社は確かに少ないです。有名どころだと、Microsoft、Meta(旧:Facebook)がどちらも開発を行っていますが国内のXR業界となるとかなり数が限られているかもしれません。
小磯:それはすごいです。ちなみに山地さんご自身は、会社としてだけでなく、個人として?も活動されてますよね。
山地:XR関連のコミュニティ活動を 2017年から行っています。これは仕事関係なく趣味でやってるようなところもありますね。
少し自身の変遷について補足すると、元々エンジニアリングは会社員のときにやっていて、退職後フリーランスとして活動し、紆余曲折ありホログラムにたどり着きました。
イベント活動はそのときから続けているような流れになります。(関西を中心に、IT系のおもしろそうなことを試して取り組むコミュニティ『大阪駆動開発』)
XR業界を選んだ理由
小磯:なぜXR業界を選ばれたんですか?
山地:結果的にそうなったという表現が正しいかもしれませんが、私自身新しいことが好きで、面白そうだなという観点で最初は始めました。
6〜7年前にOculusが出てきて、一般の人でもデバイスが購入できるようになり、VRを体験できるようになりました。新しい波が来るなと思いましたね。当時から新しい技術に興味があったので、触ってみようかなと。
そして他のVRゴーグルやHoloLensを触ってみたりしました。
SFのイメージが強かった分野だけど、自分でコンテンツを作ったりできる。そういうところの興味が更に湧いてきましたね。
小磯:当時は誰も知らない、うまくいくかも不確実な領域なのになんでやろうと思ったのかな、というところが気になります。
山地:むしろそのほうが面白くないですか、というスタンスでした。
誰かがすでに参入してるところというよりも、形成されてないところを手探りで開拓していくのが魅力的だと思いました。
何が正解か、どういうアプローチがいいかわからない分野だけど、それらも踏まえて自分達で考えて、試行錯誤できるのが面白いかなと。
小磯:まさしくアニマルスピリットですね。
現状の抱える課題と打っている対策
小磯:反対に今現状、困っていらっしゃることなどあるんですか?
山地:現在弊社では、事業の規模拡大に伴って人を増やす必要があると考え始めています。
自社プロダクトや依頼される案件の内容などがまとまってきて、いよいよ環境が揃ってきました。
そろそろ売り込むマーケットを設定して、力を入れるフェーズだなと感じています。
なので、特に開発領域の方々は今後ガッツリ採用していきたいと考えており、市場のニーズや事業の成長スピードに合わせて、ゆくゆくは売り込みや営業ができる方も必要になってくるかなと。
小磯:現状でとっている対策などはあるんですか?
山地:採用の展開をどうするかについてはつい最近考え始めたばかりですが、まだ本格的には動いていません。
少しづつアピールし始めてはいますが、今期に変わる前後からその辺り比重を今後高めていこうと思って動き始めたばかりですね。
小磯:何かツールなどは使っているんでしょうか。
山地:採用に関して、大手のサービスなどはまだ使っていないです。広報はPRTimesなどメジャーどころは使っていますね。
ただ、弊社も今まで採用などはほとんどリファラルか、メンバー組成なども既存の仲間内で行って来たため、採用にどれくらいの工数やコストが掛かるのかが読めていません。
例えば、採用募集関係のサービスを使うのは易しいと思うんですが、そここから来た募集を選別して、面接するのかお断りするのか、人的工数などのトータルコストを含めてどこまでやるのかというところはまだこれからですね。
小磯:例えばどんな人と一緒に働きたいなどありますか?
山地:スキルよりもマインドセットを重視しています。
スキルに限定して、こんな人に来てほしいというよりも、弊社の今の規模感としては、最初の方だと広い範囲の業務をみんなでやっていくことになるかと思います。
また、当初予定していた業務と別のことをやってもらう可能性も大いにあるので、柔軟に対応でき、そういう関わり方に抵抗がない気持ちやマインドセットを持っている方が理想的ですね。
XR業界今後について思うこと
小磯:山地さんとしてXRの今後をどう捉えていますか?
山地:個人の希望的観測も入れるなら...会社や個人としては、一般消費者の方にも普及して日常的に使うものになると想定して動いています。
QuestやPSVRの登場で、一般消費者層へもハードウェアが普及したけど、現実はまだ日常的に使ってる人って少数派だと思います。
試行錯誤していきながら、正解を探していきたいと思います。
メタバースとかも言葉だけが先走ってる気がします。
みんなの中で持ってるイメージにも相違があり、みんなで同じものをイメージできていないのではないか、と思っています。
それが普及するかって正直まだ誰もわからない。
各々が理想を掲げていて...将来的にその領域が成長し成熟したとき、そのときにうちもその端っこにいれるように進んでいきたいなとは思います。
うちはそういうアプローチでやっていきます。
XR業界に向いていると思う人
小磯:XR業界への転職や就職についてどう思いますか?
山地:その人の人生なので、考えて行動した方がいいと思います。
今後どうなるか不明な業界なので、それらも踏まえて吟味した方がいい。
就職について個人が持ってるイメージって人それぞれだと思うんですが、終身雇用のイメージの方は合わないかもしれない。
移り変わりが激しい領域だと思うので、そういう環境でもやっていけるのかを考えた方がいいと思います。
メルカリですら2019年にXRチームが解体するなどがありましたし。
また、その人がやりたいことと違うことを仕事としてやってもらうのはパフォーマンスが発揮されないと思うし、キラキラしたイメージだけだと、入ったときにギャップを感じてしまうかもしれません。
小磯:どういう人が業界にあってると思いますか?
山地:新しいものに興味関心があり、挑戦できる人かな。
ビジネスモデルが確立されていないので、反対にいうと、そこから考えて創り上げていくことができる業界かなと思います。
大手企業の新規事業担当の方とかは、そういう思考を持っているかもしれませんね。
一技術者、開発者として入りこんでいくなら、業務の細分化も確立されてないので「これもやって欲しい」など、当初予定していた以外の業務も任されることもあるかも。
いろんな業種とかけ合わさって、可能性が拡がる分野ではあるので、うまく行かせたら異業種の参入は武器になるのではとも思いますね。
山地さんからメッセージ
小磯:最後に山地さんからメッセージをぜひお願いします!
山地:小さいながらハードとソフトを扱ってる会社はかなり少ないと思います。
プラットフォームに興味がある方はぜひ。
その他にも、自社プロダクトも開発していますので、(ハードウェアを含めた)自社プロダクト開発や新規開発といったことにも取り組みができるというのも特徴になりますね。
うちの背景として、いろんなXRを体験できる機会はとても増えると思います。
また、会社で体験会なども定期的に開催しています。法人でなくても、個人でも参加できるのでまずはぜひ気軽にお越しいただきたいです。
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