追いチーズの夢を見る。
まいどおおきに、まっちフェスティバルです。
「窮鼠はチーズの夢を見る」を再び観る「追いチーズ」をしてきた時の記事を、やっとこさ公開します。ネタバレありなので、観たくない人は読まないで~
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今度、映画館に行ったら絶対パンフ買う…と思っていたので、まずショップへ。
女性店員さんが二人で会話しておりそこに突撃「すいません。チーズの、いや、窮鼠のチーズの…いや!窮鼠はチーズの夢をみるのパンフください;;」
涙目である。好きなタイトルを噛んでしまった。店員さんもにっこりしている(つらい。
「こちら、表紙が破れやすくなっておりますのでお気をつけください」
とのこと。
なるほど。
トレーシングペーパーといえば伝わるだろうか、ペラペラの青い紙がカバーのように本をつつんでいる。
「一体どこまで繊細なんだこの映画は…!!!!!!」
映画館の待ち時間で、二回目を充分に楽しめるようにしっかりと読んだあと、持参したエコバッグに大切にしまい、家に帰った後はチャック付きのビニール袋に入れた。
二回目の感想としては、
・青色と橙色のライト具合がたまらん好き
・基本的に青、灰色、白、黒など落ち着いた色で画面がまとめられていて全体的にとてもおしゃれ。恭一の部屋なんなんあれ。
・厄介な存在は青色を纏ってくる(夏生の服だったり、たまきのカーテン、ゲイバーの照明)
・今ヶ瀬の仕草が全部愛おしい
・恭一を見つめる時の目のうるおいが半端ない
・指の先でまで表現される繊細な心情にウッとなる。
夏生と出かけた後の今ヶ瀬がキスをしようとして恭一に拒まれたシーンの指先だけで「夏生がいらんことをいったということを察した」表現をしていてすごい。
・「食べたんでしょ?」「食べた。」「グラタンも食べようかな」「欲張り。」このやりとり愛しい。バレてるよ恭一。バレてますよ。
・カールスバーグを恭一が頼んだ時の今ヶ瀬の笑い方最強に好き。
・夏生との戦いの最後、夏生には顔を絶対みせないよう手で隠しながら恭一をひたすら眺める表情に胸が締め付けられる。苦しい。
・たまきちゃんめっちゃかわいそう。かわいいのに。もっといい男絶対いるよ…!パパもきっと泣いてるよ。あの最後の謝罪のシーンの大倉君の表情がエグすぎる。
・そら最後は今ヶ瀬でていくよ!流され侍だもんな!今更一緒に暮らそうなんて言われて戸惑うよな!今まで必死に追いかけてきた相手が、まさか自分の元にずっといてくれる安心感なんて簡単に信じられないよな!でもきっとまたフラッと戻ってきちゃうんだよな!あー!つらいつらい!
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とまぁ、こういったちょっとした感想を13日間寝かしてあったんだけども、このラグの原因には、ちょっと入手しにくかった原作の水城せとなさんの漫画、「チーズは窮鼠の夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」を購入して読んだ後に記事を公開したいと思っていたことが8割含まれる。残り2割はサボり。
2回の映画でしっかり納得した後に原作を読むと、「あぁ、なるほどこういうことか」という箇所もあったり、映画用にカットや編集されたシーンがあったり。
個人的に、原作の今ヶ瀬の『「可愛い」っていうのは、「愛す可し(べし)」って書くんですよ?』っていう台詞がめちゃくちゃ好きなんだけども、これは発音されるのではなく文字だからこそ感じられる奥ゆかしさだと思うので仕方なし。それにしても、あれだけ美しい文字列が溢れる漫画をよく映画にできたなぁと、映画と原作、どちらも好きになった。
そろそろ9月11日の公開から1カ月が経ち、上映回数も減っては来たが、この記事を読んで興味を持った方や、「追いチーズ」を悩んでいる人がいたら、是非観にいってもらいたい。登場人物から発せられる声を、音を、存分に楽しめるのは映画館だけ…!
人の感情を丁寧にセリフと演技で表現された素晴らしい映画に出会えてよかった。
ほなまた。