片付けと向き合っていたら、知らない間にブロードウェイまで行っていた女【後編】
こんにちわ。Matchanです。
前回の記事では日本から片足も出ていませんでしたが、今回はついに出ます。レールから一度はみ出ると、人は大胆になれる。そのレールはブロードウェイまで行っていたお話です。
前編はこちら▼
何事もハマるといききる人間。
片付けや掃除や料理にどハマりをしていた私はそれはもう朝から夜まで楽しくやっていた。「今日の夜ご飯は味ご飯だよ♡」そんなことをシェメイトの友人に言っていた。
黒豆を煮て、鍋をダメにしたこともある。好きだけど得意ではないのだ。
トイレ掃除やお風呂掃除の本を読んで実践をしたり、ストレス発散の一環でカーテンのレール掃除もよくしていた。実にプラスな発散方法である。
片付けも本を読んでは実践し、メルカリのプロや断捨離の鬼になっていた。
全部捨てて、全部買い直す。そんなものすごく極端なことをしていた。ほどほどを知らない人間である。
この頃の、片付けジャックナイフ話はまた別のところでします。
とにかく、世の中には無職だと暇だのつまらないだのいう人もいるが。
私は非常にこの上なくエンジョイをしていた。セスキソーダなどの謎の白い粉を使いこなしていたのも丁度このあたりの時期。
英語やミュージカルを好きだったことを思い出す。
片付けにどハマりして極端にモノを捨てていた時、古い英語の単語帳とハイスクールミュージカルグッズだけはどうしても捨てられなかった私は、その理由を改めて考えていた。
その時は仕事に追い込まれすぎてすっかり忘れていたのだが、私はハイスクールミュージカルが大好きでヴァネッサやシャーペイに憧れていた。
いつも部屋で踊ったり英語の歌を歌っていたことを思い出した(そして、チアに憧れて大学でチア部に入った)。だから、CDもDVDも全部持っていた。
高校の時、他のクラスがミュージカルをやるのが悔しくて悔しくて、こっそり家で練習をしていたぐらいだ(もちろん内緒である)。
それだけ英語やミュージカルが好きだったのに忘れるなんて、怖いなと今でも思う。
ハワイに行こうとしたら、知らない間にフィリピンに行っていた。
その頃どハマりしていたマッサージ(今も大好き)と、好きだと思い出した英語を足して2で割るとハワイという単純な計算式を導き出した私は、そうだハワイに行こうと思いたった(突然)。
留学のエージェントに話を聞きに行ったり、留学というものに行ったことがある人の話を聞いて、そうだハワイではなくフィリピンに行こうと突然の方向転換をする。
そう、レールを外れたものに怖いものはないのだ。
そこからフィリピン留学→カナダのトロントにワーホリ→トロントから何度かNYにミュージカルを見にいくことになる。
そしてカナダの後にはハワイによって日本に帰るというスマートな帰り方をした。
ちなみに生で見たブロードウェイは、生きていた中で一番心躍った瞬間であった。浅い表現であるが、まさにそうだったのだ。
本当に、夢のようで。劇場の雰囲気、香り、熱量。音楽、人、ダンス。思い出すだけで、鳥肌がたつ。DVDやYouTubeとは訳が違う。
生まれ変わったら、ブロードウェイに出てやると誓った夜であった。
あの時、全心全力で片付けをして、忘れていた大事なことを思い出した自分と、ブロードウェイまで行く決意をした自分を褒めてあげたい。
どうでもいいことに時間を費やすほど私たちは暇ではない。
とにかく私はこの出来事を通して、あんなに好きだったことでも目の前のことに追われると見失ってしまうことを私は学んだ。
大切なモノでもぞんざいに扱うと、無いものとみなされるという事実を知った。
だから、私は片付けを通して、見失っている大切なことやゴミ同様になってしまっている大切なモノを拾い上げて欲しいと思っている。
私にとっての英語やミュージカルのように、あなたにとっても今でも大切にしたいと思っていることが眠っているかもしれない。
死ぬ直前のお片付けでそれが見つかるなんてことがないように。
少しでも早く拾い上げてほしい。
仕事も大切だけど、目の前のことに追われて本当に好きなことや大切にしたいことを見失ってほしくないのだ。
健康や、人の命や、自分自身や、本当に大切にしたいことを犠牲にしている人がたくさんいるこの世の中だからこそ。
そんなクソ喰らえな世界からは早く逃げて、限りある人生を自分が納得することに費やしてほしい。そんな人生を選択して欲しい。
ものすごく壮大な話になってしまったが、私が片付けを通して伝えたいことはそこなのだ。
人生なんて、本当に短いのだから。
どうでもいいことに時間を費やすほど私たちは暇ではないし、自分を傷つけてくる人にかまっている時間などないのだ。
1人でも多くの人に、このメッセージが伝わればいいなと思っています。
辛かったら逃げてもいい。
逃げるは恥でもないし、役に立つ。逃げるついでに片付けを。
レールは外れても、もっと素敵なところに繋がっている。
Matchan