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ニンプ無責任記録 〜一難去ってまた一難〜

※注意:シモの話になります※


つわりが完全に治まってからずいぶん経ち、ようやく妊婦生活も板についてきた気がする。
お腹のふくらみも目立つようになってきた。
胎児の体重はおよそ500g。少しずつお腹の重みが増すのを感じている。

胎動も感じられるようになった。
最初は皮膚の裏側からもぞもぞされるような不思議な感触から始まり、だんだんとこれが胎動かという実感がわいてきた。
大体はお腹の内側でもにょもにょ蠢く気配がするくらいだが、時々はぽこんと蹴るような動きが、外から手を置いても感じられることがある。

お腹の中に別の生命体がいるというのはつくづく不思議な気持ちである。
エイリアンに腹を食い破られる前ってこんな感じなんだろうなー


前回書いた血圧については、ひとまず直近の検診はクリアした。
継続的に注意は必要ながら、まずは一安心。
とはいえ食べることダイスキ人間は油断するとすぐ体重が増えてしまうので、食事制限と運動習慣は続けなければいけない。

また、前回の検診で血糖値を調べるための採血をされた。甘い炭酸を飲まされるアレだ。
結果はまだ分からないが、普段の食生活からして危険性は十分に考えられるので、戦々恐々としている。

その他にも、細々した身体の不具合が出始めてきた。
たとえば口内炎。
いつもだったらチョコラBBを飲んで2,3日もすればきれいさっぱり治るところを、どうもこっちが治ったらあっちにできてを繰り返し、なかなか完治する気配がない。
重症ではないが、食事のたびにじんわりしみるだとか歯磨きが億劫になるだとかの地味なダメージが蓄積している。

口の中だけでなく、表面の皮膚にもできものが増えた。
顔だけでなく首筋や背中、太ももといったところまでポツポツとできものができては消え、またできては消え。

他にもふくらはぎがむくみやすいだとか、息切れしやすいだとか、トイレが近くなるだとか、いわゆる妊娠に伴う症状らしいものが着々と出始めているのを感じている。


ところが、それを凌駕する事件が起こった。

ある朝起きてトイレに立ち、用を済ませたところで、トイレットペーパーに血がついていることに気がついたのだ。

一瞬、息が止まった。
妊娠中に現れるさまざまな兆候の中で、出血は最悪も最悪のサインである。

すわ一大事、胎児になにかあったかのか、病院に電話して聞いてみるか、仕事休めるかしら、ああどうしよう…と焦りそうになる気持ちを押さえてまずは風呂場に向かったところで、ふと気づく。
どうもこれは膣ではなく、後ろ、つまり肛門からの出血のようだ。


ここで心当たりがひとつあった。

シモの話で恐縮だが、数日前の排便中のことである。
いきんだ拍子に肛門が少しめくれる、いわゆる「脱肛」という状態になっていたのだった。
ぷに、としたふくらみが肛門からちょこっとはみ出てちゃってる感じ。
(出来る限りかわいく表現してみたがどうだろう)

昔から、いきみすぎた時などに脱肛になることは時々あった。
指でにゅっと押せば戻るし、数日ほっておくだけで自然と治るし、特に生活に支障はない。
それで問題がなかったのであまり気にしていなかったのだが、今回調べたところ、脱肛は「内痔核」といって、肛門内部にできる立派な痔の症状の一つらしい。

なんと
長らく知らずに痔を患っていたとは

なるほどさてはこれが出血の正体ではないか、と思いながらとりあえずそこにあるぷにっとした感触を指で押し戻す。
少しの痛みを伴いながらそれは大人しく門の、ゲートの向こう側に帰っていった。

どうやら膣からの出血ではなさそうだと分かったことで、気持ちは少し落ち着いた。
まだ不安は残ったが、お腹の張りや痛みもないし、ひとまずは様子見してみることにした。
時間が経つにつれ、胎動もいつも通り感じられるし、どうやら大丈夫そうだ、とじわじわ安心が広がっていく。

夕方近くになって、それを裏づけるように血便が出た。
赤く染まったトイレを見下ろしながら胸に去来した気持ちはふたつ。

ああよかった、胎児は大丈夫だ

という安堵と、

まーーーーーーーァじかよ痔確定かよ、という脱力感


前述のようにこれまでたびたび脱肛することはあったが、出血を伴うことはなかった。
それもまあまあな量の鮮血である。
あとからじわじわショックが込み上げてきた。
これからしばらく血便におびえながら生活せねばならないのか。

これも今回調べたところ、妊娠中は子宮が腸を圧迫して血流が滞り、痔にもなりやすいらしい。

体重に血圧に血糖に口内炎ときて、次が痔。
こんなに身体のあちこちに、それも思いがけないところでいろんな不具合が出るとは。
これが妊娠か、これが母体にかかる負担というやつなのか。

自分はもともとズボラなタイプで、風呂上がりの化粧水→乳液という2ステップさえ億劫に感じる方だった。
それが今となってはチョコラBBを飲み、妊娠線予防のための保湿クリームを全身に塗りたくり、体重を測って忘れないうちに記録して、さらに花粉症のための点鼻薬と点眼薬(市販の鼻炎薬が飲めないので処方してもらったやつ)をさし――と各段に手順が増えていた。
そこにさらに痔の治療まで加わることになるわけだ。

やることが…やることが多い…!である。
え~~~ん

気を配らなきゃいけないことが多すぎる。


しばらく用無しだわねと思っていたナプキンがまさかここにきて役立つとはね…
これから泣く泣くボラギノールを買いに行ってきます

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