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推し俳優をただただ褒めちぎる記事

これまで自分は、特定の芸能人や俳優をとても好きになるという経験をしてこなかった。

強いてあげるなら、アナウンサーの安住アナや俳優の高橋一生くらいだろうか。いつぞやのぴったんこカンカンでお二人が共演しているのを見たときは少しテンションが上がった。とは言え、二人が出演しているものなら何でも見たい!という熱量ではなかったし、好きな芸能人を尋ねられるといつも回答に困っていた。

そんな私が、大学4年生の秋、ある俳優に魅入られてしまった。いわゆるところの推しができてしまった。アセクシュアルに関する漫画や小説の紹介noteもしばらく更新できていないが、リハビリ代わりに推し俳優についてひたすら語るnoteを書いてみようと思う。

ジェイク・ジレンホールって知ってる?

私の推し俳優は、ジェイク・ジレンホール(Jake Gyllenhaal)というアメリカの俳優である。日本だと「ギレンホール」呼びが定着しているが、アメリカの番組のクリップ等を見る限り、「ジレンホール」という表記が現地での発音に近いようだ。(ちなみに、Gyllenhaalはスウェーデンなど北欧に由来がある名字で、黄金の部屋という意味らしい。かっこいいね)

私が彼を知ったのは、MCU版スパイダーマンの二作目、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』がきっかけである。ジェイクの役どころは、トニー・スタークの後釜として主人公のピーターを導くメンター(作品をちゃんと見た人にはいろいろ言われるかもしれないが、この説明もあながち間違いではない)。

卒論執筆真っ只中というのに、『アイアンマン』一作目からMCU作品を片っ端から見るという愚行を犯していた私は、ジェイクの演技に見惚れてしまった。最初に見たのは高橋広樹さんがジェイクを演じる吹き替え版だったのだが、高橋さんの艶のある低音とジェイクの演技が非常にマッチしていた。次に字幕版を見たところ、後半の演技の迫力に圧倒されてしまった。そこから芋づる式にジェイクの出演作を見るようになり、とうとう彼が出る作品なら必ず映画館に行って見ようと思うまでに至った。Netflix限定配信の作品が見たくてNetflixも契約した。

正直、なぜここまでジェイク・ジレンホールにはまっているのか、自分でもうまく言語化できる気がしない。漫画や小説の紹介記事を書いているときもよく思うことだが、自分はあらすじをまとめることはできても、感想を書いて自分の気持ちを表現するのがすこぶる下手だ。しかし、何事も経験なしには上達しないものである。ジェイクを練習台に表現力を養っていこうと思う。好きこそものの上手なれって言うよね(この用法で合ってるのか?)。

肝心の、ジェイク・ジレンホールの何が魅力か、という話である。第一に、月並みではあるが、演技力。あくまで個人的な感想に過ぎないが、私は「ブチギレ傲慢エリート」「情緒不安定系傲慢エリート」を演じさせたらジェイクの右に出るものはいないのではないかと思っている。ジェイクの演じる役は、劇中かなりの確率で怒鳴るし激高する。ただ怒鳴るだけでは怒りの演技にならないが、声を荒げる中に、そのキャラクターの切実な思いであったり、譲れないプライドであったり、繊細な感情が見え隠れするところが魅力的だと感じた。また、彼は癖のある一言で言えば「いやなやつ」を演じることも多い。人間としてねじ曲がっているけれど妙に惹きつけられる人物を演じられるのも、彼の演技力の高さを物語っているのではないだろうか。自分は演劇にそこまで明るくないので偉そうなことは言えないが。

第二に、徹底した役作りである。日本の俳優に例えるなら、鈴木亮平が近いかもしれない。ファンがまとめたジェイクの写真を時系列に並べた画像を見るとよくわかるが、彼は役に合わせて徹底的に体を鍛えたり、反対に痩せたりしている。例えば、彼の代表作でもある『ナイトクローラー』では、不健康なカメラマンを演じるために頬がこけるまでダイエットしているが、その次に出演した『サウスポー』ではボクシングの元チャンピオン役を演じ、ムキムキの肉体美を見せつけている。たまに健康が心配になるくらい、心も体も役にのめりこむ、それが俳優ジェイク・ジレンホールだ。

第三に、外さない作品の選定眼である。ジェイクはハリウッドの大作からインディペンデント映画(メジャースタジオではないスタジオの作品)まで幅広いジャンルの作品に出演しているが、彼の出演する作品には大抵外れがない。見終わった後に、大なり小なり見てよかったと思う作品ばかりだ。近年では、映画の出演だけでなく、映画のプロデュースも務め、『ボストン・ストロング』や『悪魔はいつもそこに』など人気作を世に送り出している。ジャンルを問わず出演する彼に導かれるように、私は様々な魅力的な作品に出会うことができた。最近はジェイクが出演する作品、ジェイクの共演者が出演する作品、ジェイクがプロデュースした作品……とジェイクに関連したものを渡り歩くように映画を見ている。彼は私にとって、大量のコンテンツが溢れる映画界の方位磁針みたいな存在かもしれない。

第四に、溢れ出るユーモア。映画の中では狂った役、ブチギレてる役の方が多くて朗らかなジェイクを探す方が大変だが、舞台裏では一転してお茶目な一面も見せている。特におすすめなのは、映画『LIFE』でライアン・レイノルズと共演した際のインタビュー動画だ(YouTubeにいくつか公式動画があがっている)。この作品はレイノルズとの初共演だったはずだが、インタビュアーもたじたじになるほど意気投合し、丁々発止のやりとりを繰り広げている。後は、ジミー・ファロンが司会を務める『The Tonight Show』にジェイクが出演した回はだいたい面白い。司会者との水かけバトルでは小学生のようにはしゃぐジェイクが見られるし、撮影中にフォークで背中をかいている写真をすっぱぬかれてゲラゲラ笑っているジェイクもおすすめ。インタビュー動画やトーク番組のクリップのほとんどは日本語字幕がないが、推しの力とは偉大なもので、YouTubeの英語字幕の力を借りつつ、英語の動画も大体内容が把握できるようになった。このリスニング能力が受験生時代に開花していればなぁ……と思わず遠い目をしてしまう。

ジェイクに出会えてよかったと思ういちばんの理由は、洋画を見ることにまったく抵抗がなくなったことだ。それまではハリーポッターなどの超人気作品しか見たことがなくて、劇場に行っても自然とアニメ映画ばかりを選んでいた。しかし、ジェイクの存在を知り、彼の出演作を漁っているうちに、もっといろんな作品を見てみたい!と思うようになった。今のところ邦画はほとんど見られていないけれど、この勢いで食わず嫌いせず見てみるのも良い経験になるかもしれない。

私のつたない文章ではジェイク・ジレンホールの計り知れない魅力は到底伝わらないかもしれないが、もしこのnoteを読んだ人がいれば、ぜひ一作だけでもいいので彼の出演作を見てみてほしい。そしてできればジェイク・ジレンホール沼に浸かってほしい。ジェイク・ジレンホールはいいぞ。

推し語りは健康にいいので、ジェイク・ジレンホールの出演作をひとつひとつ語るnoteもちまちま書いていきたいなぁ……。note書くのが久しぶり過ぎてどうやって文章を締めていたかも忘れてしまった。また気が向いたら続きを書いたり動画のリンクも貼ったりしようと思います。

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