アメリカへの旅行検索が48%増加。高まる世界の旅行熱 週刊インバウンドニュースマガジン10月4週号
1. 9月の訪日外客数が発表。オリンピックをピークに、2ヶ月連続の減少
訪日外客数(2021 年 9 月推計値) 〜 9 月:17,700 人、国際的な移動の制約続く 〜 (JNTO)
10月20日、JNTOより9月の訪日外客数が発表されました。
7月に今年ピークをつけた51,055人、8月の25,900人よりも少ない17,700人です。
継続的な渡航の制限、ビジネストラック・レジデンストラックの運用停止で、訪日外客数は引き続き低水準です。
9月の数値からは新たな発見は特に有りませんが、先週ご紹介したように10月、11月以降はいくつかの国で渡航制限が緩和されます。
来月以降の比較のためにご紹介しました。
※参考のため、先週ご紹介したニュースを再掲します。
2. タイの入国隔離免除、日本も対象に
さて、先週の段階では日本が含まれていなかった、タイの入国制限解除国。
新たに日本も対象に含まれることになりました。
対象となるのは日本を含む世界46カ国・地域。それらの国からの入国者は、11月1日よりワクチン接種をしている場合に限り、隔離無しでタイに入国できるようになります。
日本以上に観光の占める影響が大きいタイ。タイ国内ではまだまだ批判が多いようですが、世界でも先駆けて国際渡航制限の撤廃に動くこととなります(まだ一部ではありますが)。
タイに追随する国が出てくるのか、また入国者を受け入れた後のタイの動向に注目です。
また、タイ以外にも東南アジア諸国で、入国制限の緩和が進んでいます。
3. アメリカへの旅行検索が48%増加。高まる世界の旅行熱
世界の旅行需要の回復を感じさせる報道です。
旅行検索・比較サイトの「カヤック」によると、米国への海外旅行に関連した検索が10月16日時点で前週比48%も急増したそうです。
アメリカでは10月15日に、11月以降の入国制限撤廃を発表しており、それを受けた消費者の動きであると推察されます。
実際の人の動きが現れるのは11月以降になりますが、旅行者の旅への欲求の高まりが感じられます。
さらに、アメリカ国内からの渡航自粛を呼びかけていたハワイへも、11月1日から旅行が可能になります。
アメリカの場合、11月下旬の感謝祭、12月のクリスマス休暇など、旅行需要の高まるイベントが控えています。
コロナでくすぶり続けていたアメリカの人々の旅行需要を、どの地域が最初に受け止めるのか。残念ながら日本は間に合わなそうです。
4. ANAが11月以降増便。羽田ーホノルル、成田ームンバイ線など
日本でも予兆が現れ始めています。
全日空(ANA)が羽田ホノルル線、成田ムンバイ線など国際線の一部路線を増便すると発表しました。
緊急事態宣言解除に伴う出張・観光需要の回復が増便の理由となっています。
5. 【今週開催!】観光庁和田長官登場!無料のトークセッションで、日本観光の向かう先を聞いてみよう!
毎週水曜日夜20:00〜、MATCHA主催で行っている無料トークセッションに、ついに観光庁長官が登場です。
今週10月27日(水曜日)20:00〜開催です!
【観光庁長官が登壇】真の観光立国を目指して ~今後の観光政策と施策について~
観光庁の和田長官、JTIC.SWISSの山田桂一郎代表をお招きし、これからの日本の観光政策について1時間半みっちりお話を伺います。
新政権が発足し、感染拡大も落ち着いて来たかという時期。コロナで一時停止した日本のインバウンドが新たな一歩を踏み出すタイミングです。
これから日本観光がどちらの方向に進み、何を重視していくのか、和田長官の生の声をぜひお聞きください。すべてにお答えいただけるかはわかりませんが、直接お聞きしたいことも訊ねてみましょう!
2021年10月27日水曜日 20:00〜21:30、オンラインにて開催です。
視聴URLはこちら!
6. あとがき
今月に入ってから、インバウンドの再開を予感させるようなニュースが増えて来ました。
そんな中、MATCHAでも攻めに転じるため、人員募集を行い始めています。様々な地域、国、業種と触れ合えるおもしろいポジションですので、ぜひお知り合いにもオススメいただけると嬉しいです。
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さて、本日は「どの目線で旅してもらうか」というお話をします。視点・観点という意味ではなく、物理的な意味での視点です。
以前とある地域の視察を行った時、目線の高さ・進行スピードが非常に大切だな、と思ったことがあります。
その土地は江戸時代以前から続く、比較的小さめな城下町でした。エリア内の移動は、徒歩、自転車、自動車に加え一人乗りの電動自動車があります。
スケジュールの問題もあり、最初は普通の自動車で案内していただいたのですが、結論から言うと最後に試した電動自動車が最も楽しい体験でした。
その町の魅力は、江戸時代を感じる町並み散策。自動車で説明を受けながら巡っているときは、なんだかテレビ番組を見ているようで頭で知識を得ている感覚でした。※それはそれでよかった。
徒歩での散策も、歩きながら「江戸時代にいるなあ」と思えて素敵だったのですが、いかんせん坂も多く、エリアの広さ的にも限界があります。
そんな中で電動自動車は、移動が楽でありながら、なぜだか徒歩と同じような「江戸時代の町を歩いている感覚」を得られたのです。
その理由が、目線の高さとスピードだったのではないかと私は考えています。そのモビリティはやや低めで、運転している時の目線の高さが徒歩とほぼ同じ。乗りながら一時停止して、道端の看板も普通に読むことができました。
スピードもコントロールできるので、メインの町並みではとてもゆっくりと走らせることができました。
二次交通を設定する際には、距離やスケジュールばかりに意識が行きがちです。
しかし観光地デザインとは「どんな景色・情報を」「どんなルートで」「どんなスピードで」体験してもらうかを設計することだと考えれば、モビリティの目線という観点も重要になるのではないでしょうか?
今週もお読みいただきありがとうございました。
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