世界中からの支援額200万円以上!歴史的奇祭「修正鬼会」をオンラインで世界へ配信~越境クラウドファンディングの成功事例~
新型コロナウイルスの影響により、インバウンドはまだまだ回復の兆しが見えません。そんな中、弊社で始めた越境クラウドファンディングのプラットフォーム「Japan Tomorrow」では、歴史ある奇祭「修正鬼会」を現代的な手法であるオンライン配信で世界に発信し、総支援額200万円を突破。本記事では、どのようにして海外からの支援を集めることができたのかを整理してみました。
Japan Tomorrowとは
Japan Tomorrowは「想いなら、海を越えられる」をコンセプトに、日本語・英語・繁体字・タイ語の4カ国語に対応した越境クラウドファンディングです。海外からの支援を受けることができるのが最大の特徴で、プロジェクトの掲載には初期費用・掲載料不要。海外へのプロモーション、資金調達、素敵なプロダクト・商品の開発や販売、テストマーケティングのツールとして幅広くご活用いただけます。
1,300年続く奇祭「修正鬼会」が総支援額200万円を突破
昨年10月にリリースしたJapan Tomorrowの中でも2番目に目標額が高かった「修正鬼会」のプロジェクト。2月中旬に日本語を皮切りに繁体字・英語・タイ語が公開され、約1ケ月という短期間で目標額の102%を達成しました。(支援は既に締め切らせていただきました。ご支援してくださった皆様、ありがとうございました!)
プロジェクトの概要
「修正鬼会」の説明をまずさせていただきます。
大分県の国東半島は宇佐神宮を中心に栄えたこの地独自の山岳仏教文化である「六郷満山文化」が、1,300年以上の歴史を今日まで受け継いでいます。
国東半島は神仏習合文化発祥の地とも云われ、「鬼会」はその代表的な行事のひとつで、毎年旧正月の時期に1年間の無事を祈るために行われる、厄払いの行事です。国指定重要無形民俗文化財にも登録されています。
例年、国内外問わず多くの観光客に人気だったこの「修正鬼会」。残念ながら、2021年は新型コロナウイルスの影響により、関係者のみで開催されることになりました。そこで、独特の山岳仏教「六郷満山」を国内外へPRし、観光誘客に役立てるため2014年に設立された観光プロモーション団体の「宇佐国東半島を巡る会」の皆さまが、少しでも多くの方々に今年も参加してもらいたいと思い、Japan Tomorrowでプロジェクトを立ち上げて下さりました。
皆さまから頂いた資金は修正鬼会保存会活動資金や、来年本来の形で開催されるために必要と考えられるコロナ対策費にあてられます。
どんな人が支援してくれたのか
今回のプロジェクトは日本語のみならず、英語、繁体字、タイ語の4言語で公開されました。どこの国の皆さまが支援してくださったのでしょうか。
1.約25%が海外からの支援
購入数のうち約25%が海外からでした。その中でも件数が最多なのが台湾。英語圏ではアメリカが最多、次いでオーストラリアという結果になりました。海外からも支援してもらうことができ、さらには海外へのPRにも繋がっていますね。
では次に、人気だったリワードの傾向をご紹介します。
2.伝統行事×最先端の技術のインパクトが影響
以下が今回のプロジェクトのリワード内容と、リワード別商品単価、合計購入金額、購入数です。
¥500のライブ配信視聴チケットは、2月に2回(岩戸寺修正鬼会、天念寺修正鬼会)と3月に1回(修正鬼会及び声明&能 総集編)の合計3回をたった¥500で視聴できるということもあり、購入数は全リワードの中でも最多でした。
FacebookやTwitterでは「このような伝統行事が、最新技術のオンライン配信で見られるとは思ってなかった」「今年は見に行くことができないと諦めていたけど、このような形で見ることができて嬉しい」「一度見に行った事があり、また見たいと思ってたからよいタイミングだった」といったコメントが、国を問わずありました。
また、タイ語版のTwitterでも日本文化好きのコアファンに刺さり、多くの拡散がされました。
伝統行事×最新技術に興味を持ったり、既に鬼会に興味があった、更にはもう一度見たいと思ってた方々からのご支援が多かったのではないかと、SNSの反応から推測できます。
3.台湾人にも御朱印集めが人気?!
以下はライブ配信チケットと鬼会オリジナル御朱印帳、特別祈祷御守のリワード実績です。
約50%が日本からの購入でしたが、その次が台湾で約18%を占めました!「予想以上にこのリワードが海外からも購入されている!御朱印は海外でも人気なのか?」と社内でも驚きの結果でした。
MATCHAにも御朱印集めをしている台湾人編集者がいたので御朱印の魅力を聞いてみました。彼曰く御朱印は「旅の思い出としてコレクションできる芸術」だそうです。恐らく日本でも御朱印集めをされている皆さまは、同じ感覚ではないでしょうか。そして台湾は訪日2回以上のリピーターは人口の約60%を占めるほど、旅先として日本が人気。そのこともあり「日本での思い出」として台湾人の間でも御朱印集めが人気なのかもしれませんね。
ちなみに、現在は繁体字のみですが御朱印に関する記事もあります。御朱印集めが好きな台湾人編集者が執筆しました。
数多くあった問合せ対応
このプロジェクトは、非常に海外からの問合せが多かったです。
・ライブ配信は日本時間か?
・アーカイブは見れるのか?
・海外への発送は行っているのか?
などなど。これらの外国語での問合せに対して、MATCHAでは真摯に外国人スタッフが対応を考えました。プロジェクト起案に対するお問い合わせは、あくまでも起案者の方にご対応いただくことが原則です。しかし、外国語での問合せに対応できないという方がいらっしゃれば、弊社が代わりに回答を用意することも可能ですのでご相談ください。
まとめ
このプロジェクトを総括すると、以下の様なことが言えると思います。
・日本の伝統的なお祭りなどの行事に興味を持ってくれる外国人は想像以上に多い。
・少しでも身近に感じてもらうために、ライブ配信やオンラインツアーの実施は効果的
・最も数が集まったのは500円のリワードだが、金額的にボリュームゾーンとなったのは、10,000円の御朱印帳
・御朱印帳は台湾・香港に人気
・SNSでの拡散の輪を作れるかどうかが成功の鍵
同じように日本の文化財を世界に発信しようとされている起案者さんがいましたら、ぜひ参考にしてみてください。
弊社のビジョンは「日本の価値ある文化が、次代とともに残っていく。」です。Japan Tomorrowでは、コロナ禍でも未来の訪日旅行客に向けたプロモーションや、海外の日本ファンの方にアプローチしたい方々を応援します。これからも、日本全国様々なプロジェクトが並んでいきます。
プロジェクト掲載にご興味がございましたら、どんな些細なことでも構いませんのでこちらのフォームからお問い合わせください。
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