書き出し祭りについてつらつら①
初めての方は初めまして。
知り合いの方はお久しぶりです。
佐賀を中心に活動しておりますシンガーソングライターの月隈朱莉と申します。
ということで、かなりいろんな方に物議を醸した拙作「猫の殺し方」、この書き出し祭りに出すに至った経緯や諸々についてお話しようと思います。
1.参加の経緯
もともとこの「書き出し祭り」に関しては、知人が作品を出していたことを知っていたので存在は知っていたし、「参加してみたら面白そうだなぁ。とはいえこのかんじだと転生系とかだよな…書けるかな俺…」みたいな感じで遠くから眺めていたものでした。
で20回のアナウンスがあり。当時少しダウナーな感じに気持ちがなっていたもので、「何かしたい。行動したい。」と。そして、運良く参加枠を勝ち得た。
で、思った。
「これ、猫出してみたいかも。」と。
2.「猫の殺し方」と言うタイトル
このnoteを読んでくださっている奇特な皆さまは、拙作のこの強烈なタイトルとあのヌメヌメとした感情の書き出し本文を見てくださった方と存じます。
もともとこのお話の構想自体は10年ほど前、まだ大学生のころに組み上がったものです。
当時テレビでよく流れていた、所謂「ペットの殺処分問題」。「ペットの権利と去勢の問題」。
そういった問題の背景には利権やカネも絡むし、闇はある。
ただ、当時の自分にはそれを書き切れる技量も器量もなく、少し小説から離れていたのもあってどこかへしまっていたものでした。
それから8年ほど経って、一度表役(いわゆる芸能活動)を離れ定職につき、仕事にもなれて落ち着いたころ。
なんかしたいなぁ、と、昔から好きだった小説を書くことにしました。
かつて書いていた小説を改めて書く。
となったときに、この話の主人公がふと動き出したのです。
今なら書けるかもしれない、と。
生半可な気持ちでは取り組めない、と言う感覚はすでにあったし、中途半端なことを書けば大きく誤解を与える。
おまけに、扱うのは猫だ。
自分の大好きな、猫だ。
果たして、書けるのか。
自分の作風で、どこに取り込んでゆくのか。
そして書き出した視点は、なんと猫を「殺す側」の視点でした。しかも、幾分も身勝手で、自分のことすらまともに考えていないような、なかなかの女の視点。
一人称視点だからこそ、「猫の殺し方」というすごく能動的でショッキングなタイトルになっています。
3.なぜ「書き出し祭り」にこの作品を出したのか
書きながらもしんどいこの作品ですから、見る人によっては
「いや、見る価値はない」
「生き物を殺すのはあまりにもよくない」
と言う意見が出るであろうことは容易に想像できました。
投票が行われる選手権形式ですから、数字にも如実に出るだろう、と。
(実際、拙作は98位?99位?3位票がひとつのみでした。)
でもそれでもいい、みてもらいたい理由がある。
と思い、今回はこの作品でエントリーしたのです。
理由は大きく3つ。
1.タイトルの破壊力
正直タイトルだけでかなり目を引かれるとは思っていました。そしてその段階でかなり読者を選ぶであろうことも。
2.純文学的な作風でのトライ
題材と内容がどちらもかなりダークになるため、作風としてネット上でどこまで通用するかはわからない。けれど、その文体で書くからこそこの作品は読んでもらえるのではないか?
3.他の作品と比べて、どんな評価になるのか知りたい。
正直、異世界転生ものが大流行している中で、僕のような作風の設定がどこまで受け入れられるのか気になったと言うのもあります。
4.期間中の動き
だから出した後はドッキドキ。さあ、どうなるかな。ワクワク、ドキドキ。
って待ってたんですけど、
僕よく知らなくて。
感想とか、絵とか、お願いしてまわればよかったなぁ、と。
実は正月にミュージカルに出てて、1/7まではそっちにかかりきりだったのです。でしたから、他の方のものもなかなか読めずにおりました。感想とか全然お願いすることができなかった。
というか、感想依頼を募集してるってことを知ったのがそもそも投票〆切の2日前とかでしたから。「そんなことできるんだ!?」とかびっくりしながら、流石に今からはお願いできない…ってしょげてましたから。ええ。
とは言え、おそらくイラストをお願いするのは知っていてもやらなかったとは思います。この作品でそれをお願いするのはあまりに申し訳ない。
ただ、エゴサして会場読破されてる方々のツイートや一言感想は拝見してました。「やっぱ物議醸すよなぁ…そうよなぁ…」って。
ちょっと長くなりすぎてるので、2個に分けます。今日はここまでに。