テーマソング月報 Jan,Feb-2023
2023年の初っ端からいきなり1月と2月を纏める暴挙に出ています。そして、もう4月も終わりました。……が、この記事は概ね3月末に書いたものです(でも3月だけど)。
当時、「あっ、1月と2月が消えていくな……」という恐怖が沸き上がってきていたというのに、もはや恐怖とは……。手帳も書かないので(手帳が常に1週間で挫折する)、本当に何らかの形で楔をちゃんと打っていかないと、世界のスピードについていけなくなってしまう。君がいてもいなくても。
(どのポエムが好き〜?トークに脱線しそうになる宗谷Bを今必死に引き止めています)
毎月の更新、ほんとうによく2022年頑張ったんだな………って改めて思うとともに、もう一度のんびり、のんびり、改めて、この場に種を埋めていきたいと思います。
Twitterで1月は怒涛の運命が色々押し寄せてきていた………といっていましたが、
運命は去っていったり、なんとか波乗り(サーフボードにしがみついてるレベル)だったり、遠くまで連れて行ってくれたり、今(注:3月末)から振り返るとそんな感じなんですが、少し落ち着いた今、改めて月報を開始したいと思います。
カケラのように散りばめられていた言葉を拾い集めながら。
誰かのためじゃなく、未来の自分のためにやっているんだもの。
JANUARY -THEMESONG
……といっても、1月は特に中旬以降がグラグラしていました。
時々、本当に時々あるんですよね。心が遠くに浚われてしまって、何もできなくて。何を注いでも、正しく求めているもの以外はすり抜けて、空っぽになってしまっているような、感覚になるときが。
心を浚われたい、としょっちゅう口にしているわたしなのでそれは望ましい……望んでる……ことではあるんですけど。
一端の社会人として歯車やっていかないとなので、マジで諸刃の剣すぎるんだよな。ふわふわ浮いて何処かへ行ってしまった気持ちを、なんとか手繰り寄せて繋ぎ止めていたような1月でした。
「Midnight」 大森元貴
2022年下期のテーマソングだったMrs.GREEN APPLEの「ダンスホール」。
作詞作曲ボーカルパフォーマンス全部やってしまう、眩い光の圧倒的才能(なんて言葉が陳腐なぐらいの天才!)に惹かれていたところに、ソロ活動をされていたことを知り、聴き始めた曲。
こっちでも……バリバリ踊ってるな……(初見の感想)
ダンスミュージックなので当然なんですけど。
タイトル「Midnight」通り、そしてMV通り、夜の鮮やかさの中を自由に軽やかに踊っていくこの曲が、わたしの手を引いて夜に招待してくれるような気持ちなんですよね。わたしを自由な夜に連れて行ってくれる気がする。
ブレス始まりの”Midnight”がぴたりと、その時分のわたしに重なりそこから一気に駆け出していくようなイメージ。
あまりに儚いコンテンポラリーダンスな「French」もすごく素敵なのですが、この曲は胸が切り裂かれるようで苦しくて、終わりのない螺旋階段を永遠に落ちていく(もしくは遠くへ連れてゆかれてしまう)ような感じがするので……正しく正対して聞ける時にだけ聞いています。歌詞を読むだけで泣いてしまうのだけど、曲も泣いているようにしか思えない。
さて9割ぐらい英詞のMidnightですが、youtubeで字幕を出すと、日本語詞として成立させた内容が表示されるというお洒落さです。
そしてこの曲の最後の締め ”will you vaccinate” の訳出が、”気が滅入っても耐えられるように僕のワクチンになってほしい” なの(そしてリリース2021年なこと踏まえると)もう言葉を失ってしまうな。
「FORM / DON'T WANNA DIE / 灰になる前に 」北山宏光
「灰になる前に」は2022年1月以来、2回目の選曲(DON'T WANNA DIEもちょっと触れました)。仕方がないんですよ、好きなので(曲が……)。今回はしれっと3曲も入れとる。動画はDON'T WANNA DIEです。
LINEMUSICの再生回数ランキング2022の振り返りで久しぶりに聴いたらまたループに入ってしまった説もあるし、そうでなくても何かを音楽を聞こうと思うとこのニ曲に手が伸びがち、ドンワナ&灰になる前に……。
「FORM」は北山宏光ソロ曲解像度をあげよう運動の中で浮かび上がってきました。不思議と、熱に浮かされながら出勤をしていた中で聞くことが多かったからか、東京駅八重洲のビルの中に浮かび上がる曲になっています。
そのFORM、自作詞・曲ということですが、いやもうびっくりするくらいの女流作詞家っぷりを発揮していて、こんな人がアイドルやってることに痺れてしまう。
他にも自作詞曲を聞いていると、泣く(雨)と言葉(唇)が象徴的に伝われていますね。ご本人の中でそういうシリーズとして描いているのかもしれないし、単にご本人の好みなのかもしれないけど、どちらなんだろう。(が、気になるくらいには世界観が成り立っているのが凄いが……)
でもソングライティングは、後ろ2曲(灰になる前に - sick(boy) / DON'T WANNA DIE - I don't like Mondays.)に軍配が上がる………ただこれは単にテンポ……リズムの話なのかもしれない…………
手癖で使ってしまうモチーフというのはありますよね。雨、は個人的にそうです(noteとTwitterのアカウント名は「ふたつの雨」から引っ張ってきている造語です)。他には波とか海に沈むとか……かに座だからなのかはわかりませんが、わたしは感情を水のモチーフを通して見ている気がします。
これで(この当時は)名義じゃないから自分が怖いなーーーー!!!!
一月月報
テーマソングだけではなく、月報的なまとめ方を今年はしてみようかなと思い、聴いていた曲以外のハイライトをちょっとトライアル……
SANEMORI
歌舞伎。市川團十郎襲名記念公演。見てきました。
わたしはあまり他人に自分の好きな人を布教したり、良かったよ!って言わないタイプ(「自分の萌えは他人の萎え、他人の萎えは自分の萌え」という名言を残されたのは、いったいどなたですか?)なんですが、これは正しく担当を誇りたい。あなたを見つめていることがわたしの誇りで自慢です。ほんっっとうに素晴らしかった。
あとは、市川團十郎がスターすぎて慄きました。登場した途端、専用スポットライトがいつも当たってるんですか?ってぐらいのオーラが出ている。あれは横バフ(ATK20%UP)ぐらいのカリスマはあるんじゃ? トップスターすぎるんですよ。
あとは、友人も別日に見に行ったのですが、全く同じ席ご用意されててワロタ。
同じ席=つまり、画角が全部同じなので、隣通しで一緒に同じ回に入るより圧倒的に同じものを共有し会えるということに気づきましたね。
お芝居もライブも、一席ズレたらもうそれは同じものではないので………。
「そして僕は途方に暮れる」
映画。誘われて公開日の夜に見に行ってきました。(そういうアクションを引き起こしてくれるものが人生にあることが嬉しいよねとまず思う)
主題歌(というか、着想元というのか)、この映画を機会に聞きましたが、作詞が銀色夏生なんですねーー!!!そう言われれば納得の歌詞の世界観です。
銀色夏生、たまにあちこちで口ずさんでいますが、どうしたってもうわたしの魂の深いところに沈んでしまっている、という気がします。
それこそ、「夕暮れ遊園地」なんて、なんども読み直し、書き写して、それでもぎゅっとなりすぎて、永遠に「今はすき」と言っている気がします………
映画の感想で申し上げると、なかなか言葉にし辛いのですが(これはアイドル活動に支障出るだろう、とは納得であった)。ダントツで好きなところは「面白くなってきやがったぜ………」です。わたしもこの精神で生きていきたい。
(「死ぬときは前のめり」といい、わたしはどうして局地的にド根性サムライになってしまうのだろう)
FEBURARY -THEMESONG
「灰になる前に」北山宏光
わたしのメモによると、2月も「灰になる前に」を引き続き聴いていたらしいです。1月の名残が、それこそ灰になってずっと燻っていたということなんでしょうね。
わたしはこの曲が本当に好きなんだな、と改めて思います。
「ダイスキデス」Kis-My-Ft2
2014年発売の3rdアルバム『Kis-My-Journey』収録曲。
身も蓋もないのですが、アイドルがずっと「大好きです」と言っている曲。
人気があるのかないのかわからないのですが、すごく中毒性が高くて……「大好きです」という文字を見てしまうと、脳内でサビが流れ始めて、中毒のようにもうこれをずっと聴いてしまう。
「大好きだよ」ではなく「大好きです」なのが多分ツボなんだと思います。
かつ、サビの歌詞 ”ダイスキデスダイスキデス大好きです(キスオンアイス)”を、ワンフレーズ(というか一息)に詰め込んで、かつDとKとSが繰り返されているところが、リズムとしてとっても……いいなって……思います……
あと、”空飛ぶ猫がいるというなら 僕は信じるよ”というメルヘン100%の歌詞がよき。わたしも信じる。わたしはファンタジーの世界で生きている。
『声』SixTONES
SixTONES年始のお決まり、1月4日発売の3rdアルバム。1ヶ月寝かせて、ようやく聞き始めました。遅い……。1月は新しい曲を自分に馴染ませるパワーが足りなかった。
SixTONESの曲は、個人的にですが、聴き始めのタイミングがすごく大事で。ただ流しているだけだと本当に身体に入ってこなくて、上滑りしてるんですよね。わたしは、アルバムはとりあえずまず流してみて、耳に引っかかったところからそのアルバムを深掘りしていくような聞き方を基本的にしていくのですが、その耳の引っ掛かりすら、ある程度の心の余裕がないと難しいという感覚……。
アルバムって、やはりある程度コンセプチュアルなひとつの世界なので、”正しく”聞かないとと思うこともあるのかもしれない。
耳の引っ掛かりを探していくところでは、基本的に歌詞カードを見ながら聞くとかはしないので、歌詞をほとんど聞いてない……というと語弊があるけれど……音として聴いているという感じになっていきます。
そんな中、収録曲21曲で一番最初に一歩前に出てきた曲が「STAMP IT」でした。甘い声で歌われる”白いバスタブに 互いに絵を描く”、キラーフレーズの勝利。
加えて、サビで繰り返される”Sweetest Desire”というワードのどうしようもなさ、というか、混じり合う色を飲み込むような、酩酊する言葉の組み合わせも大変好み。”(Desi)re”で音がポーンと一気に跳ねるのもよい。
歌詞的にはなかなか好きですって言いづらいのですが、癖になる曲ではある……。展開(構成)と、音の揺れている感じも好き。
二月月報
舞台刀剣乱舞 「禺伝 矛盾源氏物語」
舞台「刀剣乱舞」(通称:刀ステ)の新作公演。……を配信で。
現地も友人がチケット用意してくれたにも関わらず日程どうしても調整できず……だったのだが、素晴らしい舞台を見ると、「何故調整しなかったし……」となるのが世の常。
「矛盾源氏物語」はキャストが全員元・宝塚俳優のオールフィメール座組みで、刀剣男士たちの物語を紡ぐ矛盾(反転)をメタ的に孕んだ物語。
もう、性別を超越してひとを魅了してきたプロがやる舞台なんてもう……強すぎるよ……という感じですが、オープニングのキャストパレードで、扇子を持って舞う演出、余りにロイヤルストレートフラッシュで目頭を抑えてしまいました。
真実と偽り、物語という虚構、それが罪となりうるということ……というテーマも凄く好きなものでした。このテーマを、物語の中でやるのがズルい。わたしはこういう入れ子の構造で描かれて「しまう」物語がどうしたって好きだし、わたしに限らずみんな好きに違いないと思うのですが……!
物語は虚構だけれど、嘘だけれど、そしてそれはある種の見方では罪なのだけれど、……その罪は、生み出す側にも、受け取る側にも等しくある罪だとして、それでも。
それでも。物語の最後で歌仙兼定が口にした「言葉に込め難く言いおき、物語ることは地獄か。ならばこの物語は地獄だ。……この美しい地獄を分かち合おうじゃないか」というフレーズは、この物語を締めるに相応しい台詞で、物語に救われてきた人間のひとりとして深く心に沈む言葉でした。
(またそういうところが果てしなくメタいし、物語が現実を侵食してくる、その肌触りにゾクゾクしてしまう。)
キャストで行くと、御前(一文字則宗)がパーフェクト御前すぎて心臓撃ち抜かれたし(笑い方よ……)、光源氏はクズなんだけど(今の価値観だとどうしてもそうなるよね、光源氏)、それを証明し、その上でその有様を許さざるを得ない光源氏なのが凄い。光源氏って、なんだかんだで世界で一番許されているクズだと思います。その二律背反が光源氏には必要。だって光源氏だからさ……!
24年大河「光る君へ」も今からずっと正座で待機しています。何と言ったって、これなるはわたしの思春期の魂に刻まれし時代、平安時代……!
Solea por Bulerias
都内某所で、人生で初めてソロで踊ってきました。(あと群舞を2曲出しました)
5月(多分実際はもう少し前)ぐらいから振りを入れ始めたので、1年弱ぐらい向き合ってたのか。振り入れが終わったのが多分年末とかだったと思います。
(5月にも少し書いてあったけれど)ソレアポルブレリアは、わたしのフラメンコ修練第一期(今は第二期)で思い出の曲で、ソロ何やりたい〜?と聞かれて、やっぱり1番に候補に上がった曲でもあって。それで、ひとつの物語……物語じゃないけど……約7分の小さな世界を、最初から最後までなんとか形にできたのは、やはりすごく幸せなことでした。
https://twitter.com/matarhuis/status/1629462779538329600?s=20
意した衣装が入らなくて11月末からジムで身体を絞ったり、直前期にはたまたま会社の長期休日に入ったのをいいことに1週間毎日個人でスタジオ借りて練習する部活ムーブをしたり、エステにネイルにマッサージと美容通いしたり、すべてを2月末に焦点を合わせて生活していたのも、今となれば楽しかったな、と。
踊るときには、チェンバーの香り。どこまでも沈んでいくための香り。そのようなものと一緒に過ごせたのもよかった。
実際の出来はまあ、お察しなんですが(動画を見れない)、……70点ぐらいかな……と思いながら……途中崩壊することなく曲を踊り切れたのでもう本当に及第点を自分にはあげたい。トップバッターのプレッシャーにもよく耐えた。
本番2週間前のリハーサルでは曲の途中でマジで崩壊したので……それを思うとめちゃくちゃ頑張ったし、練習は自分を裏切らないなという思いがあります。練習をしても本番うまくいかないことはもちろんあるのだけれど、それでも練習をしないと出来るようにはならない……。
子供の頃はあらゆることの練習が嫌いだったけれど(ゲームのレベル上げが苦なタイプ)、大人になるとそうでもなくなるから人生は面白いなあと思います。世の中みんな練習してるんだよ。
なんやかんやで借金がまだ2ヶ月分(3月4月)あるなあどうしようかなあと思いながら、2023年を生き抜きたいと思います。2023年、まだ4ヶ月とは思えないライフ。