綺羅星のエンプレス

あなたは自分に自信があるだろうか。もっと言うと、自分の容姿に自信はあるだろうか。この文章は、一度でも自分の容姿について悩んだことのある方にぜひ読んで頂きたい。

　私の担当アイドルである諸星きらりは、言うまでもなく非常に可愛い。大きくてぱっちりした目に、くるんとした愛らしい口。大切なことだからもう一度言おう、非常に可愛い。優しくて、いつもキラキラしてて、でもちょっぴり繊細な普通の17歳の女の子だ、身長が182cmあることを除いては。

　非常におっきいアイドルだ。そんな彼女は可愛らしい甘い服を好む、オシャレが好きな女の子。オシャレに興味を持ったきっかけは「おっきい自分は可愛くなければみんなと仲良くなれない」と思っていたから。彼女は話し方が少し特徴的で、語尾に「〜にぃ」が付いたり、「にょわ」という彼女オリジナルの言葉を使ったりする。それは「おっきい自分は怖がられてしまう、怖いと思われるより変な子だと思われた方がいい」と思っていたから。アイドルにならないかとプロデューサーに初めて声をかけられたとき、彼女は「アイドルはちっちゃくて可愛い子がなるべきだ」と返している。とにかく自分の身長が、自分の容姿が、好きではなかったのだろう。

　ここで少し自分語りをさせて頂きたい。筆者である私は実は身長が172cmある女だ。背の順はいつだって最後尾だったし、初対面の方に最初に言われるのは「おっきいねえ」。心無い言葉もたくさん受けてきた。私は、とにかく自分の身長が嫌いだった。私は156cmになりたかった。大好きな可愛い服も、「私には絶対に似合わない」と何着も諦めてきた。

　そんな時に出会ったのが諸星きらりだった。彼女の言葉は、思春期の私の心に響いた。「好きな服を好きなように着ていいんだよぉ、きらりはみんなよりちょっとおおきいけど好きな服をきてるにぃ」という言葉には本当にたくさんの勇気をもらった。その言葉をきっかけに、私は私の好きな服を着られるようになった。

　容姿というのは本当に自信を持つのが難しい。もっとこうなりたい、という願いはいつまで経っても尽きないものだ。でも、彼女は自信のなかった自分を捨て今はモデルとしても活躍している。強い女の子だ、心もおっきい女の子だ。私も見習いたくて、自分を可愛いと思い込んで生きている。もうその生き方をして4年経つが、少し世界が明るくなってきたし今までよりも前を向いて歩けている。（ちなみに友達は減った）

　ここまで読んでくれたあなたには、どうか自分のことを受け入れて前向きに生きてほしい。あなたは間違いなく魅力的で、あなたにしかない価値がある人間だ。たった一つの綺羅星になってほしい。

　最後に。世界一素敵な諸星きらりは「アイドルマスターシンデレラガールズ」というコンテンツに出てくるキャラクターだ。10月末からシンデレラガール総選挙といういわば人気投票企画も始まっている。少しでも興味をもって頂いたら、清き一票をよろしくお願いしたい。