いつ買ったかわからない本
1957年にタイのバンコクのあるお寺が移転する事になったそうです。
高速道路の建設のためです。
移転するためにはご本尊も動かさなければなりません。
ところが、巨大な粘土の仏像をクレーンで吊り上げたところ、ひび割れました。
割れた隙間からは金色の光が見えたので、お坊さんが粘土を剥がしてみると、その下は実は金無垢の仏像だったのです。
その発見の数百年前に、仏像を略奪から守るために僧侶たちが外側を粘土で塗り固めたそうです。
ただ、不幸な事にすべての僧侶たちが殺されたため、1957年になるまで金の仏像に誰も気がつかなかったそうです。
人間は誰しもが「本来の自分」を持っている。「本来の自分」はこの仏像のように光り輝くものだ。というように、この話は例えられるそうです。
「こころのチキンスープ」という本に書いていました。
いつ買ったのかわからないですが、僕の本棚にあった本です。
口にするだけで恥ずかしくなるタイトルです。
そう思うのは僕だけでしょうか?
何気にぱらぱらとページをめくるのですが、全く読んだ記憶がありません。
金の仏像のようなちょっといい話をたくさん集めた本です。
アメリカで出版されたものを、1995年にダイヤモンド社が翻訳して出版しています。
ということは、もしかしたら僕が中学生の頃に買って、読まないのに一人暮らしの時も、結婚してからも、引っ越ししても、常に僕とともに20年以上共に過ごしてきた本なのかもしれません。
全く記憶がありません。
妻や子供が僕の本棚にこういう類の本を置く事はないです。
なにより自分では買わない本です。
「こころのチキンスープ」のサブタイトルは
「愛と奇跡の物語」です。
なかなか、パンチの効いたサブタイトルです。
今まで気がつかなかったのに、今、この本がある事に気がついたことには何かの意味があると思いたいです。
それこそが、「愛と奇跡の物語」です。
ちょっと調べてみたら、シリーズ化されていて、「こころのチキンスープ10」まであるようです。
それこそが、「愛と奇跡の物語」です。