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きものを着ると、なぜ元気になるのか?その2

こんにちは!マタギです
前回の続きです!
前回は、「どうしてきものを着ると、元気になるのか?」を考察し、

1.副交感神経と交感神経が適度に切り替わるから。

2.天然素材&天然染料を着ているから

3.たくさんの人の手仕事で出来ているから


という理由を暑苦しく解説させていただきました!↓リンク

本日は以下をお話しできればと思います、お付き合いいただけますでしょうか?

4.前のオーナーの気持ちに寄り添えるから
5.自分の産み育てた子供のような気持ちになるから
6.自分を大事にしていると感じるから
7・DNAに組み込まれているから
8.周りの人が喜んでくれるから


まずは

4.前のオーナーの気持ちに寄り添えるから

こちらはリユース着物を着ている時の理由です。私は祖母や母から受け継いだもの、全然知らない人からの頂き物、自分で購入したものをかなりたくさん持っているのですけど、どれも前にオーナーがいて、明らかにその人のために仕立てられたものなので、いちいちこだわりが見えるんです。
少ない情報から、「女優さんが舞台などで着ていたんだ。だから私も舞台女優♥」とか、「八掛にまで地紋が入っていてすごい。きっとかなりマニアックな人が所有していたんだな」とか、そういうことを思いながら、着ていると楽しいし、元気になるのです。

もちろん、純粋に祖母や母親の若いころのライフスタイルに思いをはせるのも好きです。

5.自分の産み育てた子供のような気持ちになるから

こちらは、自分で仕立てた着物を着るときです。
反物を、悩んで悩んで購入し、呉服屋さんに持ち込み、八掛はどうしよう。単衣にしようかな、サイズは…袖丈を長めにして、襟ぐりは前回のものより1センチ深くして…

そうやって、店主と相談しながら、もちろんお安くないので胴裏とかも安いのを探しまわって‥‥
私は1っの店舗ですべてお任せしてそろえて作ったことがないので、(そういうの憧れ!)自分でデッドストックの材料を集めて作っていました。
通常の余裕のある方なら、好きな伝統工芸士さんに直接オーダーした白生地に、お好みの色を染めてもらい、なんなら紋は刺繍。そしてお気に入りの国内の和裁士さんに直接オーダーする、みたいなお仕立てをされる人もいるでしょう。
しかし、私は庶民!!夫はブラック企業戦士!余裕はありません。
でも、数年に1度なら…じぶんの稼ぎで分割払いで、
頑張ることはできる。

一度、裏地を紅絹(もみ)にして黒留めそでを作りたくて、でももう紅絹(※天然紅花で染めた真っ赤な胴裏)は国内では生産できないらしく、
中国産のものを購入して、紋はどんなのにしようかな、とか、準備する時から、すっごい楽しかった思い出の詰まったわたしの誂えた着物たち。
我が子ですよね、こうなると。
完全オーダーメイドなので、裄が短いとか、おはしょりぜんぜんできないとかいうストレスもなくて、気持ちがいいんです!。
軽さにもこだわりがあるので、できるだけ軽く・・・とか、自分だけの1枚は格別です!

なので、じぶんが誂えた着物はほんとうに元気にしてくれる。ぜいたくをしている、という満足感がスゴイ。
他人とかぶることもない。


胴裏が紅絹になっている黒留め袖。古いものを探すと見つかる。踊りなどでも衣装として使用される。結婚式ではNGらしいけど、昔は女性の体を温めるとして、重用されていた。八掛にも柄が入っているものを、江戸褄(えどつま)という。

6.自分を大事にしていると感じるから

これは自分に手をかけている、という事実です。
エステやヨガ・メイクと一緒で、きものを着ることは「自分を整えること」です。
私、ふだんはパックとかしないのですが、きものを着るためだけに前夜と当日の朝にパックしますし、きものを着ている自分が好きなので、いい年して自撮りもそこまで恥ずかしくない。
むしろ、すばらしい着物に失礼のないような自分でいないといけないとまで思います。自分を着飾ってくれる家来のような存在ではなくて、むしろ逆。きもの様にわたしがお仕えする…←これはやりすぎですけど、そういうペット様の下僕になってる飼い主様とかいらっしゃいますよね、あんな感じ。


7・DNAに組み込まれているから

戦前まで(ほんの80年前くらい)日本人は普段着にきものを着ていました。
奈良時代から貴族は着物を着ていたので、1200年以上はきもの生活だったのです。
なので、近代たかだかほんの80年程度、洋服を着る世の中になったと言えど、我々の遺伝子の中の「きもの着たい」「きものに帰りたい」願望が消滅するわけないのです。
なので、潜在意識下で、その希求がうずくんではないでしょうか?
「そうそう、これこれ!この感じ」


深川おどりのお花見2015年@上野公園
日本人なら桜の下で飲めや踊れの宴会!これは観光客に大人気でした。

ただ、残念なことにきものを気軽に着られる世の中の空気感がうすれて、「めんどくさい」「洗えない」「帯くるしい」とかいろいろな要因がそれを邪魔してしまっています。

やっぱり、自分だって革靴やスニーカーって便利だし、私服もパンツスタイルばっかりになってしまいます。仕方ないことですけど、私は目覚めて「こっち側」に来てしまったものとして、これからも自分のきめた道を邁進していくだけでございますよ。
きものの良さを世間にPRして、きもので元気になる人を応援してゆく所存でございます!ご清聴に感謝いたします。

8.周りの人が喜んでくれるから

つらつら長くなってしまいましたが、最後です。
私は10年門前仲町で暮らしていますが、結構きもので歩いていると、観光客やご近所の人が声をかけてくれます。土地柄?なのかもしれませんが、嬉しいですね。
日本橋まで出向くと、駅のホームからすでにたくさんのご年配のきもの夫人を見かける。みんな素敵!

出会ったとき、写真をわざわざ撮ってくれて、あとでラインで送ってくれる優しい知り合いもいます。これも嬉しいおせっかい。

なので、私も外では自撮りしている観光客や着物の人に「あなたのスマホで写真撮りましょうか?」と声がけするおせっかいおばさんをやることにしている。5人に1人は断られるけど。

きものは着ているだけで、コミニュケーションツールになることを知った。声をかけやすいみたい。「素敵ですね!」って、見ず知らずの人にポジティブな声かけをできるって、素敵じゃないですか?
声をかけた時も「ありがとうございます!」って笑顔が戻ってくるのも、すごくうれしい。なので、どちらもほっこりする。WINWINなのです!

長々と読んでくださりありがとうございます!
次回の記事でもお会い出来たらめっちゃうれしいです。
マタギ

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