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高級呉服店の展示会に行ってきた話

こんにちは、マタギです!

本日は、1月18日、銀座6にある観世能楽堂で開催された「京都きもの市場」さん主催の、お着物の展示会に行ってきましたというリポートをお届けいたします。

これまでは浅草産業貿易センターで開催される梨裳会の展示会やきものサローネなどしか行ったことがなかったのですが、インスタから流れてきた広告に「能舞台で着物姿を撮影できます」というイベントに心を動かされ、思わず申し込んでしまいました。

まず、銀座シックスの地下3階に能楽堂があることも初めて知ったのですけど、この魅力的なイベントは今回でもう4回目だそうです。
いつもなら、ハデハデ小紋に半幅帯、ハデハデ羽織にブーツ、もじゃもじゃ頭といういでたちでうろうろしている私ですが、お着物マニアが集まるおGINZAに出向くということで、慣れないまとめ髪をして、一つ紋の色無地(色はやはりど派手)と塩瀬の能のシテ役者が描かれたど紫の帯、ぞうりというおめかしで、いそいそと出かけて行ったのでした。


めいっぱいのよそいきコーデ↑

受付で手荷物や羽織、お草履を預け、会場に向かうと、とっても爽やかな20代のイケメン販売員が奥の展示会会場に案内してくれました。
お着物のマダムやお嬢様がすでに数組いらっしゃってました。
私は13時からの「能教室」※これも無料のワークショップを事前予約していたので、12時半くらいに向かいました。
「興味のあるお着物、気になっているものはありますか?」と聞かれて特になかったので「ざっくり見せていただきます」と答え、有松絞?の作家さんのコーナーなんかで絞りの解説を受けました。AUの3太郎CMで、浦島太郎が着用している衣装に採用されてるそうです。(違っていたら申し訳ありません💦)

↑これですね、おそらく雪花絞り


「なにい!あいつ、浦島太郎のくせに、こんな高級呉服を着ていやがったのか!」ってだまされた気持ちに勝手になって「ありがとうございます」とその売り場を後に。
その後も高級西陣や友禅っぽいコーナーを素通りし(いや、たぶん帯の質問なんかして教わったりというやり取りもした気がする。興味なさ過ぎて申し訳ない💦)、私の心をぎゅっと鷲掴みにする琉球かすりのコーナーで座り込み、反物の解説を受ける。

めっちゃめちゃ可愛いんですよ!色柄が!!


各およそ40~70万円くらい↑

どうです、かわいくないですか?!
値段は40万~70万くらいでぜんっぜんかわいくないんですけど、ここからおよそ新春セールということで10~15万円ほどはお安くできるそうです。
お得ですね!とは返しませんですよ、「手が出ません」と言って、写真だけ撮影させていただき、私の担当をしてくださった販売員さんに「どうしてこの会社を受けたのか」とか「名前が横文字だけど本名か」「昔から着物がすきだったのか?」という興味本位のインタビューをぶちかますわたし。
決してナンパではない。

壁上布の説明を受けた時に、「あ、これこの間YOUTUBEのバイヤー野瀬さんのチャンネルで野瀬さんが解説しとったなあ、高級な理由とか。」とうっすら思い出した時、なんといつもパソコン画面でみていたバイヤーの野瀬さんがお客様を案内しながら私を横切っていった。
「ほ、本人や!!」そうだ、彼は京都きもの市場のバイヤーさんだったんだ!来ていて当然か。若干テンションが上がるワテクシ。

youtubeでは、WAFUの綿貫社長や野瀬さんの番組をよく見ているので、生で観られて本当にうれしかった!本人は本当にいい男だった!!


バイヤー野瀬さん。かっこいい!

それにしても、この展示会会場で「すてきねえ!」と真剣にお品をご覧になられているマダムたち、すっごいなあ!「こちらをいただきますわ!」とか言ってみたいものです。
でも、みなさん「買えないけど、私、いろんなお着物みるのがすきなの!」とおっしゃっている人も多数いてちょっと安心。

そうこうしているうちに、13時になったので、能楽堂へ移動して、現役の能楽師さんたちから、能に関するワークショップを受ける。妙齢の女性たちが20~30人ほど参加していた。とっても面白かった。謡をいっしょにうたったり、お衣装やお面を見せていただいた。質疑応答も深い内容で私的にとっても楽しかった!
「ここで能への興味を持っていただき、京都きもの市場さんで仕立てたお着物をお召しになって、能舞台を見に来てくださいね!」ということらしい。
凄いシステムだなと思いました。能は数百年の歴史を脈々と受け継いできた日本が誇る伝統芸能だから、舞台も衣装も超一流で、演目もとても古い歴史を受け継いできたもの。この素敵な舞台で素敵な芸能を堪能するためには、自分もそれなりのお衣装と覚悟がないと、演者さんたちと歴史に失礼だということが分かった。

とっても気さくな講師の能楽師のご兄弟


そのあと、とっても長い列に並んで、この能舞台で1枚だけきもの姿を撮っていただきました。能舞台にはふだん、役者さんしか立てないし歩けないということで、すごく貴重な体験でした。
待ち時間がとにかく長かったのですが、すぐ後ろに並ばれていた美しい女性たちとお着物談義。「お母さんから大量のきものを受け継いだの。母は和裁士をしていて…」「茨城から来ました」「この江戸紅型の帯がめちゃめちゃかわいい!大島にピッタリですね!」などなどおしゃべりしていたら、あっという間に順番が回ってきました。勇気を出して、ライン交換とかすればよかったと後悔してしまいました。ほんとうにみなさん、美しかったのです!
私は着物の女性が大好物で、わちゃわちゃっと和服女性がたくさんいるだけで、その空間が楽しくて仕方なかったです。
作家、ブランド名などが飛び交う。
いろんな着こなしのご婦人方。私も地味なきもので来て正解でした!
この展示会には、年季の入った古くて裄のみじかい銘仙とか、レースの帯、派手小紋を和洋折衷で着ている人が全然いませんでした。
(いやそれらがダメとか言ってるわけではなく、わたしも好きだしお洒落だと思うのですが、完全に棲み分けが確立されているなとか思ったわけですよ!)
ほぼ無地の織のきものか、落ち着いた色のやわらかもの。
ほかのリユースきもの催事とかのお客さんはいうても半分くらいは洋服ですし。
そして、長い能楽堂の控室の廊下を、遠くから販売員さんに「こちらです」と案内されて歩いてきたとある女性の、その歩き方の美しいことと言ったら!!
生まれた時から着てたのですか?ってくらい、気品とオーラがあって堂々としていて、わたしは圧倒されてしまいました。これが品格の違いなのね・・・と。
でも私もべつにパンピーな自分を恥ずかしいと思っているわけではないですよ!
私なりに悩んで気に入って手に入れた(メルカリで)着物を工夫して着ていて楽しいし、分相応だと思う。
似合ってると思うし、お勉強したり、素敵な和装美女に出会えることが楽しくてしょうがないので、すごくいい1日になりました。


そして出来上がったお写真がこちら!

ポージングはカメラマンさんが丁寧に一人ひとり臨機応変でつけてくれる

私は役者絵の帯をみせるために後ろ姿にしてもらいました!
なぜか撮影を一部始終撮った動画まで送ってくれました。きもの市場さん、ありがとう!!そっちをインスタにアップしてあります。

私は68万円の反物を買うくらいなら家族で海外旅行に行きたいので、売り上げには貢献できないけれど、こうして展示会のリポートを載せて、絶賛するという形で御礼・応援させていただきたいと思います。

みなさんも、興味がわかれたらぜひ、行ってみてくださいね!ラグジュアリーな時間を過ごせると思います。


長々と読んでいただきありがとうございました!
次の記事でもお会い出来たらサイコーに嬉しいです。
マタギでした。

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