徹底比較!~ドガース編その2~:s2
はじめに
今月発売の反逆クラッシュ(s2)にて、ドガースとガラルマタドガスのカードが収録されました!
ガラルマタドガスは進化元が"ガラル"ドガースではないということで、サン&ムーン(SM)シリーズで登場した3種類のドガースを使用することができます。
また、逆にSMシリーズで登場したマタドガスの進化元として、今回のs2のドガースを使うこともできます(と言っても、実際に進化して使われるのはSM10のワザ「とびちるヘドロ」のマタドガスだけだと思いますが)。
いずれにしても、マタドガスやガラルマタドガスを使用する際には、どのドガースを採用するのか、選択の余地があるということになります。
昨年の8月に作成した以下の記事ではSMシリーズの3種類のドガースについて比較しましたので、本記事ではs2のドガースについて見ていこうと思います。
性能等一覧
最初にSMシリーズのドガースも含め、タイプなどの各項目を表にしたものを掲載しておきます。
タイプ(2020/03/23追記)
s2のドガースは悪タイプとなっており、これはSMシリーズのドガース3種(超タイプ)とは異なっています。
タイプが変更になったのは、ソード&シールド(s)シリーズから原作のゲームのどくタイプがポケカでは悪タイプとして扱われるようになったから、ということのようです。
悪タイプとなったことによるメリットの一つは、クチナシ(SM8a)を使用することでトラッシュからいきなり出すことができるようになった点かと思います。
過去に特性「かがくのちから」を持つアローラベトベトン(SM1Mなど)がゾロアークGX(SM3+など)のデッキ等で使われていたときに、悪タイプのアローラベトベターとクチナシを併せて採用することで、アローラベトベトンが倒されてしまった直後のターンに再度アローラベトベトンを立てるという芸当を可能にしていました。
マタドガス(SM10)にしてもガラルマタドガスにしても基本的にはバトル場に居座ることになり、そのまま倒されることも多いと思われるため、悪タイプのドガースを採用した場合はクチナシを使えるメリットが生きてくることもあるかもしれません。
ただ、アローラベトベトン(や当時のカードプール)と違うのは、
①デッキに何枚採用されるか
②レスキュータンカの有無
という点です。
①デッキに何枚採用されるか
アローラベトベトンは基本的にベンチに置いておくため、進化ラインは1-1(メタモンプリズムスターも含めると2-1)ということが多く、倒されたときのために進化元のカードをもう1枚ベンチに置いておくということが難しかったため、クチナシで即座にアローラベトベトンを立て直せるようにしていたという背景がありました。
しかしマタドガスやガラルマタドガスは前述の通り基本的にバトル場に置いておきたいポケモンであり、すぐに倒されるであろうカードが進化ライン1-1でしか採用されないかといえば、多分そんなことはないはずです。
複数枚採用されているのではあれば、倒されたときのためにドガースをもう1体ベンチに出しておけばいいだけの話になるので、クチナシが採用されるかと言われると、現状ではかなり怪しそうです。
②レスキュータンカの有無
アローラベトベトンがスタンダードレギュレーションで使えたときはレスキュータンカもカードプールに存在しており、アローラベトベトンが倒された返しのターンにクチナシでアローラベトベターを場に戻し、レスキュータンカでアローラベトベトンを手札に戻して進化させていたかと思います。
しかし現在のスタンダードレギュレーションにはレスキュータンカのようにトラッシュから手札にポケモンを戻せる汎用的なカードがありません。
そのため、仮にガラルマタドガスライン1-1採用に加えてクチナシも採用したとしても、トラッシュのガラルマタドガスを手札に戻す手段もないとクチナシを有効的に使えないのではないかと思います。
つまり、自分の意見をまとめますと、
悪タイプのドガースはクチナシに対応しているが、併せて使われることは現状ではなさそう
です。
また、ガラルマタドガスでワザ「バッドポイズン」を使うことを想定したデッキの場合はブラックマーケットプリズムスター(SM8a)の対象となります。
加えて、ナイトシティ(SMM)の対象にもなっています(ただし、進化すると効果がない)。
2020/03/23追記
デンジャラスドリル(SM8a)というカードの存在を忘れていたので追記します。笑
現在のスタンダードレギュレーションには
ピカゼク etc. → スピード雷エネルギー(s2)
ドラパルトVMAX etc. → ホラー超エネルギー(s2)
三神ザシアン etc. → オーロラエネルギー(s1H)
のように、特殊エネルギーが採用されているデッキが多く存在するため、s2のドガースと併せて採用すると活躍するかもしれません(改造ハンマー(SM1+など)がないため、特殊エネがトラッシュされるのを想定していることも少なそう)。
また、場合によっては弱いフィールドブロアー(SM2K)のような使い方もできます。
(追記ここまで)
HP
s2のドガースのHPは70となっています。
SM10のドガースと並び、最大の数値となっています。
特性
s2のドガースは特性を持っていません。
ワザ
s2のドガースが持つワザは悪エネ1個で使える「ガスでつつむ」、ワザのダメージは10。
悪エネ必須のため、SM10やSM10bのドガースと比べると弱めです。
弱点
s2のドガースの弱点は闘タイプとなっています。
これは原作のゲームのどくタイプのポケモンがじめんタイプのワザから受けるダメージが2倍となっていることに由来していると思われます。
でもゲームのドガースって、特性「ふゆう」を持っているやつもいるんじゃ……(ゲームの知識はルビサファで止まっているけれど)
ちなみに、超タイプのドガースは弱点が同じ超タイプとなっていましたが、これはゲームのどくタイプのポケモンがエスパータイプのワザから受けるダメージが2倍となっていることに由来していると思われます。
抵抗力
s2のドガースは抵抗力を持っていません。
これは全てのドガースに共通しています。
にげる
s2のドガースがにげるために必要なエネルギーは1個です。
SM10b、SM11bのドガースと並んで最少となっています。
イラスト
s2のドガースのイラストは梅本恭子先生によるもの。
ドガースの口が曲がってる絵は珍しい気がします。かわいくて最高。
おわりに
「タイプ」のところでも述べたように、現状では悪タイプであるメリットはそれほどありませんが、何気にHPが最大(70)かつにげるが最少(1)である唯一のドガースであるため、ワザを使わないことを前提にするのであれば、s2のドガースはアリな選択肢かと思います。
SMシリーズでアローラ○○というポケモンが何度もカード化されたように、sシリーズでもドガースとガラルマタドガスが何回かカード化されると思いますので、その際はまたドガースの性能を見ていきたいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
更新履歴
2020/03/23 「タイプ」の項目にデンジャラスドリルについての内容を追加