ハンターハンター405話考察 クロロの狙う能力はチェーンジェイル?
クロロの狙い
クロロが能力を探す必要性
クロロはヒソカの望みが「タイマンでの勝負をしたい」ということを知っている。
つまり、強い能力でヒソカを倒す=ヒソカの望みを叶えたことになるので、復讐としてはイマイチだ。
であれば、その望みを叶えさせないことがクロロの狙いだと思う。
ヒソカはいま死後の念で生きている状態なので、「念を消させることで闘わずして命を絶たせる」のが最適解だろう。
つまり、強制絶にさせるチェーンジェイルだ。
チェーンジェイルの条件
チェーンジェイルの条件は「旅団相手であること」。ジャッジメントチェーンなどは緋の目=エンペラータイムであることが条件だが、チェーンジェイルだけは違う。
これは、クラピカが旅団員に脊髄反射で緋の目になるので、「チェーンジェイルをするときに緋の目ではない」のか、つまり「チェーンジェイルの発動条件にジャッジメントチェーン(緋の目)の制約が上乗せされていないのか」までは確実には分からない。
が、クロロの認識はクラピカの説明(をゴンが聞いたものをパクノダが読み取ってメモリーボムで旅団員に伝えたものを聞いた。ややこしい)によるものなので、「旅団相手であること」と認識している可能性が高い。
ここで、ヒソカは旅団を抜けているが大丈夫なのか、ということを考える。
旅団メンバーの条件
旅団メンバーになる条件は、「①入団希望者が団員を倒せば交代」「②欠員がでると団長がメンバーを補充」である。
ヒソカはシャルナークとコルトピを倒しているが、入団希望者ではないので①は当てはまらず、②で両名かパクノダの枠を団長権限でヒソカに割り当てる②の方法はとれる。
つまりヒソカにいずれかの番号を割り当てて旅団メンバーに入れることは可能でる。
ただ、405話でわざわざ9を欠番にしてあると言及していることが気になるが、本筋からそれるので割愛する。(クラピカを旅団メンバーにして制約を無効化する?)
ただヒソカが入団を拒否した場合はどうなるのか?
クロロがクラピカのジャッジメントチェーンを受けたとき、旅団を「自主的」に抜けたヒソカとの会話はできたので、「ヒソカの脱退宣言が有効」あるいは「それをクロロが了承したので有効」のどちらかだろう。
これが後者であればヒソカを任命→ヒソカが拒否→拒否を拒否ができるので嵌めれる。
チェーンジェイルを盗むための方法
次に、クラピカからチェーンジェイルを取る方法を考える。
直接クラピカと対峙すると、間違いなくその場で闘いになるだろう。クロロにはクラピカの手を止めさせる策が必要になる。
これは「クルタ族の真相暴露」だろう。
旅団の「~何も奪うな」は流星街に手を出した者に対する復讐に添えるメッセージだ。クルタ族が何かしらの悪事に加担しているのは確実だ。
405話でわざわざサラサの事件の犯人の結末を書いたということは、サラサの事件にもクルタ族が関わっていると推察される。
この秘密の暴露により、クラピカを揺さぶることになるだろう。
ただ、これだけでは弱い。ここに効くのが「ヒソカの雇い主」ではないかと。
ヒソカの雇い主
ヒソカの雇い主はツェリ(と書くと怒られそうだが)ではないだろうか。
ツェリに緋の目が流れているのは旅団は知っているだろう。
その緋の目を旅団が狙ってくる情報を知り(クロロの電話を聞いていたヒソカが流した逆パターンも考えられるが)、旅団を狩りたいヒソカと緋の目を守りたいツェリで利害は一致する。
この仮定をすると、ヒソカはツェリへ近づくための貴重なコマになるので、「ヒソカを拘束してツェリを嵌める」約束で借りることも考えられる。
(実際は死後の念を封じたらヒソカは死ぬと思われるが、クラピカは知らない)
クロロが単独行動にこだわるのも、クラピカ(ウヴォ―さんとパクノダの仇)との接触を良く思わない旅団メンバーへの配慮かもしれない。
その他考察
考察の中で飛ばした部分について考える。
9番が欠番である意味
405話でわざわざ9番が欠番であることに言及している。
パクノダを倒したのはクラピカなので、クラピカの旅団メンバー入り枠ではあるが、まず入団希望していないし、もし前述の仮定である「団長権限で任命」できる場合には意味がない。
交渉材料にして制約に不確定要素をもたらすにしても、クラピカにその程度のブラフは効かないだろう。
であれば、パクノダの想いに気付いていて愛ゆえにとも思うが、それだとウヴォ―さんの立場が無い…。
モレナの探す能力
405話で、同じく能力を探す者としてモレナ一味が出てくるが、探しているのは「現時点で念能力者ではない」との前提が書いてあるので、クロロの探し物とは違う。
クラピカのスチールチェーンの副作用「念能力矯正開花」が、ここに効いてくると面白い。
モレナのジョーカー
これはヒソカではないだろうか。(それ以外に旅団を邪魔できるレベルのキャラが思いつかないだけではあるが)
ヒソカの雇い主がツェリの場合、乗船前はモレナはまだツェリを裏切っておらず、ヒソカの存在とその目的を知っていてもおかしくはない。
なのでヒソカとモレナの間で「旅団が邪魔してくる場合、タイマンのフィールドは用意するので始末してくれ」と協力関係が作られていることは十分に考えられる。
サラサ事件の犯人の描写
表の顔が慈善活動家だったのは笑ったが、書かなくても作中描写で分かり切っていた「復讐が達成されたこと」をあえて明言したことから、クロロの結末も近いのではないだろうか。
ジンを見つけたゴン、家を完全に抜けれたキルア、全力を以て闘う相手に出会えたネテロなど、目標を達成したキャラはフェードアウトというのがハンターハンターの常だ。
クロロは「自分の動機」を聞かれて考える描写があったが、これは「当初の復讐」を達成した上で、なお旅団として活動していることへの疑問であって、目標で動いていることではないという意味ではないだろうか。お宝探しはやりたいことではない。旅団メンバーと一緒にいたかっただけだ。それに気づいた時点でクロロは死ぬのではないだろうか。
いや、9番の欠番は「すでに気付いていて、認めていないだけ」ということではないだろうか。
慈善活動家のページを読み、クロロの結末のカウントダウンを感じた筆者であった。