シェア
yuragi
2024年11月3日 18:20
先輩と別れてから廊下を美術室へ向かって歩く。フワフワしていた。頭がフワフワしていたのか、足取りがフワフワしていたのか分からない。とにかく夢の中にいるような気分だった。そして、時々ハッと我に返って、今までのことは夢なんじゃないかと思う。そんなことを繰り返しながら部室に着いたので、先生のお小言も全くと言って良いほど耳に入らなかった。先生のお小言が終わって由香の隣に座ると、さすが
2024年11月2日 14:58
中瀬先輩と篠原先輩からの手紙を受け取った私は、放課後中庭にいた。そこで待っているように手紙に書いてあったから。何を言われるのか緊張しながら、ベンチに座って待つ。しばらくすると、中瀬先輩と篠原先輩が二人連れ立ってやってきた。「ちゃんと来てるね」ベンチの側まで来ると、篠原先輩が腕組みをしながら威圧するように言った。「ねえ、昼休み優といたよね?どうして一緒にいたの?約束してた?」
2024年11月1日 14:59
次の日、私はいつものように昼食を食べ終えると中庭にダッシュで向かった。もちろん、オススメのお菓子を手にして。中庭には、もう先輩が来ていて、座っていた。昨日と同じサッカーの本を読んでいる。本を読む先輩も絵になるな、と思う。真剣な表情をしている先輩にドキっとする。「先輩、こんにちは」それでも、私が平静を装って声をかけると、先輩は顔を上げて、微笑んだ。「こんにちは」「