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【メーカーウィズ】蟻擬人化RPG

おいっす、メーカーウィズ界のアリストテレスことペロンペロンです。

メーカーウィズの「みんなの作品」で何作かダウンロードして遊んでいるのですが、今回ご紹介する『蟻擬人化RPG』はその一発目に遊んだ作品です。

とても楽しく遊べたので筆を取った次第でアリます。

タイトルの通り、蟻を擬人化したキャラクターたちの小さな冒険の物語です。

なるべくネタバレは避けますが、完全に回避はできないので気になる方はご注意くだはい。
※既にプレー済みの人と感想の共有をすることを意識した文なので、未プレーの方はぜひ遊んでみてから読むことをおすすめします


【こんな演出、アリ!?】

擬人化RPGということなので、アリを始めとした昆虫たちが人間のような姿で登場するのが一つ大きな特徴です。

しかし単に擬人化しただけでなく、アリという小さな昆虫を視点にしたことによるスモールワールドならではのギミックや演出が面白かったですね。

当然装備や回復アイテムもアリだったら身につけるであろう名称になっていたり、アリだったら回復するであろう物資になっていたりと世界観はまさにアリ視点でアリます!

正直なところ、ここまでであれば多くの人が思いつくかと思うのですが、さらに一歩二歩踏み込んでこの世界観の構成がされているのがこの作品の魅力と言えるでしょう。

冒頭の畑に水をやる人間のある種の残酷さなんかは笑ってしまうようなところもある一方で、アリ視点でいえば相当な災害になってるわけで、「今、自分は人間じゃないんだった」と思わせる野生の世界の冷酷さなんかを感じたりするわけです。

初っ端からこの演出されることでこの作品の世界に引き込まれるので「ムム!」と楽天カードマン的な唸り声が出てしまった僕たんでアリます!

特に印象的だったのは中盤あたりの人間の身体に引っ付いて移動するところですね。

あれはハッとさせられるような演出で、ガリバー旅行記やトイストーリーのような巨人である人間を小さき生き物がいかに攻略してやるかを楽しめるとても良いダンジョンだと思いました。

とてもいいなぁとワクワクしましたし、虫かごの中の蠱毒な展開もただ戦わせるだけではなく、ちょっとしたパズル的な移動をさせて戦闘させる一工夫もいいね!

マップも例えば草木生い茂る畑にしてもごちゃごちゃしてるところを描きつつ、一方でダンジョンとしての見やすさもあり、いい塩梅のところで作成されたのではないかなと感じましたね。

【この戦闘、アリ!?】

いわゆるデフォルト戦闘のRPGで、難易度はおそらくかなり易しめかと思われます。

道中で様々なアイテムも手に入るので物資や装備で困ることはないし、基本シンボルエンカウントなので戦いたくなければ回避もしやすくなってます。

オオハリアリの特性を発展させたような必殺技なんかもアリーの、畑の周辺で子どもたちが遊んでいるせいかチョコのかけらもあちこちに落ちているので回復ポイントも随所に用意されている安心設計です。

しかしメダカをもなぎ倒すとは……オオハリアリってスゲーなー!

【敵対組織、こんなことアリ!?】

さて、敵対組織となるのは近年有名になった"とあるアリ"なのですが、このあたりの外来種と敵の当てはめは感情移入しやすくて上手いなぁと思いました。

我々人間の視点から見ても「こりゃ倒さなきゃダメだ」と思えるので、敵の悪さを描くのをある程度省略できますよね。

短編はある程度のテンポの良さや設定のシンプルさが求められるかと思うんですが、奴らを悪役に設定したことでそこを必要以上に描写しなくても脅威が伝わりますよね。

そしてその脅威や危機感はリアルにわかるので、プレーヤー側に使命感も生まれやすいという・・・かなり計算された対立構造ではなかろうか!?

題材選びのセンスやそれを生かした演出・舞台設定などとてもよくまとまっている作品だと思います。

ラストバトル後の水辺を流れていく感じも緊張からの緩和&爽快感が心地よかったです。

敢えて一つ指摘をするのであれば最終決戦のところで、敵組織は世界を支配してジャパンに上陸してきたという話が聞けます。

このあたり奴らに敗北した世界のアリたちとリタたちジャパンのオオハリアリたちとの違いというか、主人公側がここまで奴らと戦えた何かしらの理由みたいなものの言及があればなおよかったかなと思いますね。

オオハリアリ単独だけでなく、他の昆虫たちとの共闘ができた理由とでも言いましょうか。

このあたりの説明あれば、最終決戦はさらに燃えたかなと感じました。

あと欲を言えばアブラムシとも戦ってみたかったすな~

人畜無害っぽく見えて意外と強そうな底知れなさも感じたのでw
(物資をどうやって調達しているのかとか、考えようによってはあのスモールワールドのサプライヤーとして良い意味で暗躍しているようにも見えてしまうっていうね)

しかしローヤルゼリーってすごいのな!

そりゃ高値で取引されるわ!

あの場面でローヤルゼリーが出てきてガーッとやる勢いある感じは短編ならではの展開でとても面白かったですね、全然アリです!

この作品がプレー一作目で良かった、アリがとう!

ファンアートは当然人間のガキとそれにまとわりつく擬人化していないリタとキアラ、そしてローヤルゼリーを嗜むあのお方です!う、うわ~~~~

顔は「クリムゾンキングの宮殿」のパロディです


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