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レイアウト④ 上りの順番と連絡

■レイアウト上り(提出)の順番は存在する。

演出からするとこの順番が守られてないといくらカットを上げてもチェック出来ない。
担当カット全て同時に出せないならまずはシーンの核となるマスターショットから提出しよう。

同時に仕事において連絡はとてつも重要。
連絡が付かないと制作は動けないと同時に信頼が損なわれていく。

レイアウトはシーンの流れ考えてマスターショットから提出。
同時に制作からの連絡は対応しよう。


あがりの順番は描く順番でもある

言ってる意味が分からないと思うので、
簡単な設定とコンテで見てみよう。

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シーンの中にはほとんどの場合、キャラクターの立ち位置や距離感が掴める「マスターショット」が存在する。これを探そう。

ではこのシーンにおいてのマスターショットはどこか?
答えはカット②だ。

この一連の流れを描こうとする時、このカット2がないと他のカットの位置関係が掴めない。なので描き方としてはまず全体を軽く描き起こした後、カット2を描いてから他のカットを詰めていくと間違いが起こらない。

ただ、気を付けてほしいのがこのカット②を描き起こす時の考え方だ。

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このように見えない部分も描いてみたりイメージして切り取ることが大切
そして「レイアウト② 観察」で言った空間の観察を思い出して真俯瞰でキャラの「立ち位置」を把握。 
ここまで押さえられれば他カットの背景などの距離感で迷うことは無い。

制作さんは数字を動かしたいので1カットでも上りを要求してくるかもしれない。そのために安易にキャラアップのカットを出してもチェックする側はマスターショットがないとチェックしたくても出来ない。

仮にマスターショットを含まないバラであがりを出すとチェック側からはカットの組み立てが分ってないか、雑な仕事をしてると思われる可能性がある。


連絡は信頼を生む

連絡はとても大切。
どれだけうまくても進捗確認などの連絡がつかない人は選択肢からゆっくり排除されていく。仕事を長く続けたい人とチャンスをつかみたい人は大事にしてほしい

かなりの頻度で連絡されて煩わしい場合、ある程度控えてほしいと伝えればいいし、電話が嫌ならメールベースの連絡への切り替えもありだ。

※仕事の営業電話への折り返しは興味があれば返せばいい。なければかけ直してきたタイミングで出られればその時お断りすればいいと思います。
メールであれば断りの返信。


まとめ

レイアウトはシーンの流れ考えてマスターショットから考えて描いて提出。
同時に制作からの連絡を返すことは信頼関係において重要。対応しよう。

自身の為にも作品の為にもあがりの順番と連絡は大切に

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益山亮司|商業アニメ演出
最後まで読んで頂きありがとうございます。小さな知識の積み重ねが力になり、あなたがより自由な表現が出来るよう応援しています!