ブルネイホームステイ
ホームステイは参加型のスタディツアーと言えるが、日本ASEAN交流年(その後ないけど)の2003年に東南アジアの中でまだ行っていない国に行きたいという不純な理由で参加したブルネイ日本セミナーで、偶然知り合ったブルネイ日本友好協会(BJFA)澤田さん(このひとだけは現地のひとだよなと最初話しかけられなかった)の導きで、2004年に4年生の卒業旅行兼、その後2007年から2019年まで毎年、それぞれ2月末から3月にかけて、立教生がブルネイへホームステイに出かけている。新聞社が閉鎖されたりして、すべてリンクが切れてしまったが、Borneo BulltineやBrunei Timesなど当時現地紙の記事になっていた。在留邦人100名足らずのブルネイへ、20代の日本人の若者が一度に10名以上訪れることは現地ではニュースバリューがあったようだ。
我々が得ているものも大きいが、ブルネイに普通の日本人を送り込むという文化交流の面は小さくないかもしれない。イスラームで富裕な王国であるブルネイという国について普通に語れる日本人が増えるのはやはり効果的だろう。プログラムの内容はイスラム家庭でのホームステイ、テンブロン国立公園でのリアルジャングルクルーズとトレッキング、ブルネイ大生との交流などだ。テンブロンはマレーシア側の飛び地だが、石油、天然ガスのおかげで森林伐採しないで済み、手つかずの原生林が残っている。同じボルネオ島サバ州のコタキナバルは日本から飛行機で6時間足らずだから、ブルネイも距離的にはタイやインドネシアに比べれば近い方だろう。ブルネイ航空の直行便が関空から飛んでくれていると便利だが、コスパからクアラルンプール経由行き一泊か、ブルネイドルも等価で使えるシンガポール経由は行きチャンギ夜明かしが少々つらいところ。直近はエアアジアのKLIA2乗り継ぎだと経由地泊がなく便利だった。
ずっと2月23日のナショナルデーは遠慮していたが、2018年に受け入れてくれるというので試してみたら、帰省している家族も多く、パレードとか行事も多いし、軍服でカーキ色の若者たちに囲まれ、日本人女子一人混ざってフォトジェニックな写真を撮ったり、テレビ局の取材クルーにインタビューされたり、極め付けはイケメン王子と行き合って一緒に写真を撮ってもらったり、とても良い経験ができるので、断られるまでは日程に含めようかと思っている。今やプロジェクト(サブゼミ)の一つ「ホームステイ」を独立させて主に2年生に運営してもらっているが、過去には他ゼミのひとが参加したり、年明けなので4年生がアセアン旅行の出発拠点として参加したりもしている。未だ日本語は参考資料が少ないのが悩みだが、だからこそちょっとした情報も価値があり、ホームステイの最中と前後にブルネイに触れ、ハラールやイスラーム建築で卒論を書いた人がいるといううれしい成果もあった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?