マダムシルクは健在也(1969-2020.8.15)
一部SNSで閉店と囁かれていたマダムだが、今週足を運んだら、いつも通り14時半から夜中まで営業していた。この間も看板下げてひっそり開けていたらしい。お客が一人も来ない日もあったとさっちゃんこと幸子さんが宣う。去年は50周年だったが特にお祝いするでもなく、51年になるけど、とさらっと言われて気付く。この路地の地下で13年目とのことだが、大学横の路地の古いビルも地下で、少し狭くメニューには大学の休み中云々と書かれてたっけ。ビルの取り壊しで移転だったが、私がお邪魔するようになったのは勤務してからしばらくたった今世紀初頭だったか。高田馬場の同窓にMOZZみたいな店があるよと連れてきてもらった。正に灯台下暗しの大学横。
MOZZはママさんが亡くなるまで松の湯並びへ通い、その後地蔵坂通りのいわしや跡地にカフェ寄りの店を元常連さん?が数年やっていたが、モダンジャズ研究会の溜まり場はいまどこだろう。みっちゃん揚げとか東北風のたたきがあった理系脱サラオーナーのいわしやへはMOZZより通ったかな。住吉、花芙蓉、五橋とか、日本酒のラインナップも忘れがたいが、オーナーは出家してもう味わえない。研究室最寄りの志木駅にはレコードのジャズ喫茶BUNCAがあり、切り盛りしてたオーナーの奥様が亡くなってから、気をつけてるが看板を階段下に降ろしているのを見かけない。
直接コロナ自粛のせいではないが、テナント更新?とかで池袋西口のマレーチャンsatuもやめちゃうらしい。これは年初に福澤ママから聞いたので間違いないか。いずれにせよ、自粛後「自衛」期にまちあるきしたら、悲しい現実がいくつも見つかっちゃうんだろうな。去年からぼちぼち予定していた学生交えたマップ作成も、スポンサーからどこが残るかわからないから慎重にとこわいことを言われている。
そんななか、マダム健在は実に喜ばしい。新座志木のキャンパスに異動した後も、卒業式後のゼミ集合最終は毎年ここだから、今でも卒業生が来てボトルを空け、入れ直してくれていることもしばしば。比較的年配の校友中心に静かに過ごす場所へ、卒業式後の現役を連れて行くのは憚られるが、年に一度とお許しいただいている。カウンターのおそらく校友の常連さんが、後輩女子学生に「リリーマルレーンって知ってますか」と話しかけ、きょとんとさせてたっけ。あれはもう10年近く前のことだけど、あの子たちは先輩に何を言われたかわかったろうか。
【その後8/15で本当に閉店。最終週は毎日大混雑で、私は意地汚くマイボトルを飲み干してふらふらになり、心配されながらサヨナラした。。】
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?