うつわ、ファッション、文学の共通文脈
先日、出光の「色絵 JapanCUTE!」展で激しく癒されてきました。純粋に好きなことの幅広めのインプットとダラダラする時間に飢えていると実感。うつわはいいな。3月25日までやってるので、色絵好きな方にはオススメです。
現実感のない描写も巧みな構図でまとめあげていたり、静かさや生命感を技術で表現したり。色褪せない彩色、特に一目で分かる古九谷の緑も堪能しました。図らずも親会社主催の企画だったようで、展示方法も素晴らしいの一言。私みたいにあまり知識がない人でも楽しめるように工夫されていました。
特に感動したのは、「色絵のデザインソースにはファッションと文学がある」という切り口の展示。小袖のデザインと通じるところを分かりやすく展示したり、暮らしを美しく雅やかに楽しもうとする心、焼成のときに偶発的にできた絵具溜まりさえ、質感の一助と捉える見方など、いろいろ勉強になりました。
それから、柿右衛門の意匠がマイセン窯やチェルシー窯に模倣されながらどう変わっていったか、おかしさが一目で伝わる展示も面白かった。その土地の文化が反映されて、原図は鶉と稲穂だけなのに、急に稲穂の上にバッタが乗って来るということが起こります。
日本も模倣される一方かというとそんなこともなく、配色が影響を受けていたり、古伊万里に突然ケンタウロスが登場したり(しかも文脈を理解しないで描いてるので若干誤解が見られる)、当時の東西交流の面白さを感じることができました。
結論、もっと季節を繊細に感じて生きたいなと思いました。