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「かっこ」の使い分け
先日行った、医師向けにライティング講座で、かっこの使い分けについて質問をもらいました。
この講座は、1回目で文章の書き方の基本から、医療ヘルスケア記事を書くときの注意点、医師が書くとき陥りがちなポイントなどをインプット。宿題として書いてもらった文章に私が赤入れをして、2回目でその解説をするという2段階構成にしました。うれしい反応をいただいたので、記念に置いておこう。疲れたときにときどき見返すやつだなこれは。
プロの仕事。これまで10人以上の編集者さんに編集されてきたが、ロジック・表現の緻密さでは日経メディカル編集者増谷さんの仕事は中でも一、二を争う。終わってから「すごい、すごい」と言い過ぎて妻に嫌がられた。昨夜の興奮がまだ醒めない。
— 中山ゆーじろう@医師/作家🦆 (@NakayamaYujiro) December 18, 2019
ちなみに、宿題に辿り着けなかったのは私だけ、恥ずい https://t.co/jGYCECYnaW
2回目が終わったあとに、かっこ(「」『』“”など)の使い分けについて、追加質問をいただきました。自然と教育されていて、あまり考えずに使い分けていたので、改めて書くと整理されます。
どこまでが弊グループルールで、どこまでが弊社ルールで、どこまでが編集部ルールなのか。つまりどのくらい一般的なルールなのか定かではありませんが、私のこれまでの経験則的な使い分けは下記の通り。
◆かぎかっこ「」
基本的に、会話やキーワード、出典そのまま引用した文章を書くときに「」を使います。一般には聞きなじみがない言葉だけれど、業界内では一般的な言葉として使うときも「」。今回、質問者はサウナについての話題を書いていただいていて、元文書で“ヘビーサウナ―”となっていた箇所を「ヘビーサウナ―」と編集したことに対するご質問でした。
◆二重かっこ『』
会話や引用など「」の中にさらに「」を使うときに使用。あとは、うちの編集部の場合、出版物(印刷されて出回っているもの、例えばガイドライン名や書籍名など)にも使用している。これはもしかしたらローカルルール?
◆二重引用符“”
本来は、会話や引用で既に「」も『』も使ってしまった状態で、さらに「」を使うとき、つまり二重引用するときに使うものですが、あまり必要になることがないので基本使いません。
あとは、造語に近い比喩など「本来はそういう意味ではないが、今回はあえてこの表記を使う」というときに使うよう教育されてきました。
(例:増えてきた患者への“丸投げ”クレーム)
みなさんの使い方、いかがでしょう。
ちなみに弊グループには下記のような用語手引きがあり、改めて見てみたら、一応簡単な使い分けルールについて言及がありました。そんなに相違ないイメージでした。こんなことも書いてあるんだなあ(辞書的な使い方をするので端から端まで読んだことはない)。