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海を疾る風
七尾の帰りに千里浜なぎさドライブウェイ。
台風の影響で風が強い。
着ていたジャケットを脱いで外に出たけど、半袖ではもう寒い。海もすっかり秋の色。程なく冬がやって来て、鈍色の空と鉛色の海が交じり合う。それまでの、束の間の、景色。
久しぶりにヒールを履いて、マイクを握り、ポインターをかざす。
当たり前のようにウェビナー開催の研修で、途中、小さなアクシデントがあるものの、誰も慌てない。浮き足立ったりしない。目の前にいる人も、画面の向こうにいる人も、落ち着いて待つ。そして、自然な流れで軌道修正して行く。
そのしなやかさ。
少なくとも昨年の今頃はまだ、あたふたとしていた。身近に起きる変化の急激さに追いつこうとする人や場を、言葉を噛み砕いてナビゲーションする必要が何度も何度もあった。一年を越えて、変化の急激さは更に増したけれど、人は学びを経験値に変えて味方につけていく。
経験したことで無駄なことは何一つない。
雲の群れを従えて風が疾る。
波の群れを従えて風が疾る。
人がどう足掻こうが風は疾って行く。
その風に乗るかどうかは自分が決めていい。
そんな海で、風と対話しながら熱いコーヒーが飲みたくなった。
さ、帰ろ。
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